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くすんだ星空におやすみを言って

物凄い寝相で寝ているおまえたちにおやすみを言って

まだまだ元気な犬たちにおやすみを言って

たまにはオカンに電話でおやすみを言って

親父によろしく ....
黒いインクのその文字は
目から頭へ流れると
文字は絵になり色となり
言葉の影は白くなる

白いページのその文字は
頭の中に広がると
文字は詩になり歌となり
言葉の影は白くなる

文 ....
◇コスモス


炭鉱の閉山跡を

コスモスが埋め尽くして


炭鉱夫の青春が還つてきた

背景はあまねく

コスモスと青空



◇金魚


金魚は

いくら ....
緑濃い{ルビ山陰=やまかげ}から
ひらりと紋白蝶がさまよひ出た
断崖の下は海の群青
湧き上がるすでに夏とはいへぬ
冷ややかな風を器用に避けつつ
蝶は陸に沿つて舞ひはじめる
波打ち際には
 ....
いつも一人で帰った通学路
部活でレギュラーにはなれなかったけれど
この道ではスーパープレイの連続で
この時ぼくはヒーローだった

いつも一人で帰った通学路
テストは平均点より少し下だったけ ....
来る日も来る日も
欲しいだけの陽は降り注ぎ
水の恵みも充分受けてはゐたが
代はり映えのしない日々に
嫌気がさして
葉叢のなかの一枚が
ある日 ひらりと裏返つた

―決して気紛れでは ....
     Ⅰ

小さな日だまり きらきらと
光のカーテン揺れている
小さな日だまり ゆらゆらと
そこだけ光の輪ができた
誰にも内緒教えない
あれは妖精の輪なんだよ
妖精たちが踊っている ....
私は
花びらが一枚足りないの
みんなは五枚なんだ
でもね


  一 

ずっと前、
私は小さな種でした
ほんとに小さくて、軽くて、やわらかかった
あの土と、この風が私を育て ....
毬栗が黄緑色に膨らんで

山の稜線を彩つてゐる

棘の一本一本は張りつめても

刺々しさはなく

光と風と大気に丸く包み込まれて

和んでさへゐる

さうしてなほも ....
 

 一 琴引浜

さくら貝は、はかないという言葉がお好き
はかないという枕詞がつくものには
とりあえず歌ってみる
それらはかつては量産されたものだが
貝は、そんな厄介なものは持ち合 ....
松の湯


跳ねる湯船も恐ろしく
あれは白鯨モビーディック
いかつい背中の倶梨伽羅紋紋
あまりにも鮮やか過ぎて
タオルで隠さぬ前を横目に見れば
なぜか思わず猿山の猿気分
ラッキョの皮 ....
遠く聞こえる虫の音は
遥か離れたふるさとを
頭の中の片隅に
思い浮かべる曲となる

遠く聞こえる虫の音は
深い眠りへ{ルビ誘=いざな}うも
頭の中の片隅に
響き続ける曲となる

遠 ....
あれは大阪長居の安アパートに転がり込んできた僕みたいに
公園の木の上で啼いているのを 当時、純朴だった妻がみつけ
憐憫の情が働いたのかどうか 
拾ってきた、傷だらけの尻尾のちぎれた子猫だった
 ....
相合傘 嬉し半分、ずぶぬれ半分 
   体積広いよ あいうえお
髪切った 強調半分、控えめ半分 
   誰も気付かず かきくけこ

サプライズ 言いたい半分、言えない半分 
   ワクワク ....
それは自然のなせる業にはちがひないが

梢からまつすぐ

命中するやうに頭に降つてきた木の実

重たく硬い木の実


何か不当な打擲を受けたやうで

穏やかではなかつ ....
朝の車の中で 
おばあちゃんは 
他のお婆ちゃん達に 
七色のあめ玉をくばって 
僕にもくれた 

「 このあめ玉をなめると 
  元気百倍ですね    」

というと 
おばあち ....
★調整中 浴室に腰掛けて身体を洗っていると
虫の声が
地面を敷き詰めるように湧きあがって
ワッショイワッショイ
ジーンリージーンリー
私を神輿にかついでいるつもりらしいのだ
それならこちらも ....
その爺が傘を持っている時は
必ず雨が降るので
わたしは爺が通る
朝7:42の窓を
「天気予報」と密かに呼ぶことにしている

爺の背筋は驚くほど真直ぐで
たぶんあれは針金で出来ているね、と ....
 

街の猛犬が
路地猫を追ひかける
猫の尻尾に
口が届くばかりに接近した
その時
目の前を
轟然と特急電車がやつてきた
あはや犬は立止り
猫はそのまま行つた

犬の前を
唸 ....
 

落ち葉の中に
紛れ込んだスズメは
保護色の枯葉を
ホームグラウンドとして
はしやぎ回つてゐる


いくら喚いても
掻き鳴らされる
落ち葉の
大仰な音には
自分の声すら聞 ....
◇雁

ビルの間を

雁が渡る

窓からいくら叫んでも

届かない

天上の

賑はひをもつて



◇火口湖



火口湖に

白鳥がひとつ

燃えて ....
朝焼けのプラットホームで
始発の列車を待つ間
陽炎の向こうに
見知らぬ土地の幻を見た

二人をはばむ世界から
飛び出した鳥たちは
今ここから飛び立って行く
自由な巣を求めて

   ....
走り書きをしてしまうほど









暖かかった朝も 気づけば上着を着る冷たさになった

昨日の心地よさと
君との出会いとは
コーヒーのような嘘だった そう言われてる ....
子どもだったあの頃
放課後みんなと遊んでた
空が赤くなる頃
もう帰らなくちゃと
誰かが言い始め
その日が終わるものだった

一人で家に向かうその道で
夕焼けがやたらとまぶしかったけど
 ....
金木犀の
金木犀の
花の陰が
心にはらり、落ちてゆく
この道は
この道は
いつに辿ってきたのでしょう

金木犀の
金木犀の
花の香は
昔にかよう
消えかけた
面影一つ ....
蒸気機関車は白い煙を吐き
山間に入つて行つた
当初は白煙もにじみ
汽笛も木霊して
ああ あの辺りを喘いで行くな
と安心させたが
程なく それもなりを潜めて
山は静まり返り
もう蒸気 ....
好きな歌の
詞の
しらないところを
ら・ら・ら
ごまかして
はにかんで
ついでに風を舐めて
ら・ら・ら、で
詞のしらないところを
ごまかすみたいな人生だったと
でたらめにうそぶいた ....
昨日の夜
ちゃんと確認すればよかった
空っぽのランドセル
学校に着いてから
気がついた
空っぽのランドセル

歩いている途中でも
軽いとわかっていたけれど
今日は体育の授業が多いから ....
夕闇の
あの色が好きです
切なさをひとつぶ
いとおしさを一粒
弄んでは
つぶすたびに
広がってゆく葡萄色

甘いあまいのは
街の匂い
あなたとはぐれた
秋の匂い

五 ....
kazさんの自由詩おすすめリスト(1348)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
おやすみをいって- 自由詩10*06-10-30
言葉の影は白くなる- ぽえむ君自由詩9*06-10-30
コスモス_金魚__・・・・・- 杉菜 晃自由詩13*06-10-29
白い旗_夏の終はりの海岸線- 杉菜 晃自由詩14*06-10-27
いつも一人で帰った通学路- ぽえむ君自由詩12*06-10-26
気紛れではなしに- 杉菜 晃自由詩15*06-10-25
金色の庭- 未有花自由詩15*06-10-25
四ツ花- Rin.自由詩22*06-10-24
山栗- 杉菜 晃自由詩14*06-10-23
うたまくらの浜- Rin K自由詩28*06-10-18
湯煙三昧- 恋月 ぴ ...自由詩21*06-10-17
遠く聞こえる虫の音は- ぽえむ君自由詩9*06-10-17
ポヨンの大往生- atsuchan69自由詩13*06-10-16
ありがとう- りん自由詩4*06-10-15
頭に弾いた木の実について- 杉菜 晃自由詩12*06-10-14
あめ玉_- 服部 剛自由詩7*06-10-13
君待月- Rin K自由詩19*06-10-12
裸の大将- 杉菜 晃自由詩10*06-10-12
わたしの中のリアリティ- 小松 Anne自由詩3*06-10-12
路地猫- 杉菜 晃自由詩6*06-10-12
スズメ狂想曲- 杉菜 晃自由詩9*06-10-9
雁__火口湖__山肌__他_・・・- 杉菜 晃自由詩12*06-10-5
逃避行- 未有花自由詩9*06-10-3
走り書きをしてしまうほど- 哀音自由詩1*06-10-2
子どもの頃の夕焼けは- ぽえむ君自由詩17*06-9-30
金木犀- Rin K自由詩27*06-9-30
山間- 杉菜 晃自由詩8*06-9-27
ら・ら・ら- たいにぃ ...自由詩106-9-25
空っぽのランドセル- ぽえむ君自由詩9*06-9-22
葡萄色の- Rin K自由詩35*06-9-18

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