すべてのおすすめ
 
あなたの音を聞かせて
そこに何もないことを
確かめるように
 
あなたの空を見せて
それがどこまでも続くことを
教えるように
 
 
私に映るあなたが
限りなく、あなたに
 ....
夕刻を告げる時計が
散らばった色鉛筆を
一本だけ、手折る
 
私がその光景を
消しゴムへと告げ口した頃
光りだした小指は
小さく震えて、色鉛筆となった
 
立て掛けたキャンバスには
 ....
夕暮れのバス停で
鳥になるの、と
呟いたきみの背には
小さく
ほんの小さく、翼が生えていて
ぼくは思わず
溜め息を吐いてしまった
 
砂時計の砂を飲み込んで
時を止めようとしたことを ....
ふと、手にした
古びた写真の中に
微笑んで立つ
私に良く似た人が
いた
 
誰とはなしに
手を振るその人の
穏やかに下がる目尻は
無償の何かで
私を包んでいく
 
 
また別 ....
夢現な朝露が
透明を保つ空気の中で
そっと
身体を震わせる、朝
 
細やかな振動は
私が眠ったままの揺りかごを
徐々に強く揺らして
目を開くことを
強要する
 
 
ああ、空に ....
空に浮かぶ
小さな、輝きたちを
指先でつまんでは
ごくりと飲み下す
 
たくさんの色で
彩られた私は
いつか、同じように
あの空に浮かぶこと
 
夢、見ている
 
 
**
 ....
底の少し剥がれた
スニーカーで、歩く
レンガに反射する光が
私をほんの少し
焼いている
 
とりあえず深呼吸
一回、二回
排気ガスは気にしない
それすらも
世界の一部だと
言って ....
揺れる電灯を
膝立ちのままで、消す
扇風機からの人工が
生々しく
私の頬を通り過ぎる
 
茶色い光の下
飛び交う光がある
テレビを消してみた
全く
見えなくなって、しまった
 
 ....
指先だけで、そっと
窓を開いてみる
隔てていた向こう側には
空の海があり
 
紙飛行機を飛ばす
誰宛てとかではなく
紙飛行機を飛ばす
そこに、意味なんてない
 
 
ここは海だろ ....
ステンドグラスが光る
クラシカルな部屋で
私は無言のまま
珈琲を含み
ケーキを頬張っている
 
鏡張りの壁に
もたれ掛かる身体は
きっと、もうすぐ
溶けてしまうのだろう
 
 
 ....
爪先がそっと
水鏡を優しく犯して
小さな波紋たちが
ちゃぷちゃぷと揺れている
 
指の腹でなぞった
かたつむりの足跡は
今はもう
乾いてしまった
 
 
抜けるような空は
白と ....
君が僕に触れた
その指先から、ほどけて

僕の身体に巻き付く
見えない包帯に
なってしまえたら、いい


息をする度に
ひらひらと揺れて

いつか、二人の匂いが
一緒になっちゃ ....
ゆらゆらと揺れる
木々の間で
風に吹かれて
瞬きを思い出す
 
一つ、ぱちんと
音をたてて
瞬きをしてみると
風がそっと
頬にキスをした
 
 
吸い込まれそうな
深い、青の ....
カーテンと
鉄骨の隙間から覗いた
スカートを捲る
そこに、秘密はない
 
白く染まった床と
天井の間で眠る
ストッキングを破る
そこにも、秘密は見当たらない
 
 
ステンレスの ....
ゆるすことにつかれてしまった
ひとりのせいめいたいは
とけいのはりをおって
じかんをとめて、しまった
 
はりとはりのあいだで
だれかをまちわびている
そのまま
うずくまっている
  ....
カーテンが頬を撫で
柔い夢を
そっと与える頃
ワタシという私は
教室と意識の狭間で
青インクを
走らせている
 
緑を模した声音が
頭上を掠め、そして
空へと還ると
ワタシは私に ....
フロントガラスに映る
木漏れ日をなぞって
睡眠体勢をとる
 
外に出てしまうと
少し、汗ばむ陽気だけれど
一つ隔てた世界では
丁度良い感じだから
 
 
上昇気流に乗って
飛ばさ ....
この街の何処かで
ステロイドの人形が
冷えた歌を奏でる時
 
私はきっと
あの、行きつけのカフェで
モカカプチーノを
ゆったりと
啜っている
 
 
帰宅途中の少女が
出かかっ ....
あの
光る目を盗んで
チョコレートを
口へと運ぶ
 
事実
今は授業中なのだけど
私は自分の
欲望に忠実なので
食べてしまう
 
 
生産者が
緑色の板に向かう間は
絶好の ....
明日雨は止むから
もう少しだけ
待ってくれないか
 
そう言って
鍵を閉めたのは
君だったのに
君、だったのに
 
 
絶妙に見えない
位置関係で
勝手に進んで行くのも
君な ....
むきになって
取り繕った一雫、が
忘れ去られた今
ようやくチクチクと
棘を
発生させて
 
忘れるな
忘れるな、と
声を上げている
 
(ように、感じる)
 
 
洗濯機に ....
撫でないで欲しい
その手で撫でられると
心が
毛羽立ってしまうから

今は少し
そっとしておいて
欲しい

声をかけることも
なるべくなら
控えて


下を向いた途端
ぽ ....
素敵だなと
思う言葉は、全て
ばいばいをして
脳に帰っていく
 
消えたくはないから
決して
さようならは 告げずに
 
またね、とだけ告げて
帰る 帰る
 
 
伝える事だ ....
あっぷるいろに、そまる
 
いみたちをよこめに
 
とりは、うたう
 
はなも、うたう
 
すなはうたえないから
 
なみにこころよせ
 
わたしをみつめる
 
ちからづよ ....
君を想えばね
ほら
軽く ティッシュ一箱


いや 決して
決してね
いかがわしくはないさ



君を想えば僕は
涙だけでね
ティッシュ一箱 なんだよ



いや う ....
kazさんの山中 烏流さんおすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あなたという、- 山中 烏 ...自由詩507-12-16
美術室- 山中 烏 ...自由詩6*07-9-7
ゆめとぼく、ときときみ。- 山中 烏 ...自由詩12*07-8-30
写真- 山中 烏 ...自由詩8+*07-8-8
ぜろはちぜろろく- 山中 烏 ...自由詩9*07-8-7
創書日和「星」_星願- 山中 烏 ...自由詩13*07-7-8
世界の見つけ方- 山中 烏 ...自由詩17*07-7-3
遭難- 山中 烏 ...自由詩1207-6-25
創書日和「窓」__そらうみ- 山中 烏 ...自由詩32*07-6-22
喫茶店- 山中 烏 ...自由詩11*07-6-19
真夏日- 山中 烏 ...自由詩14*07-6-16
らぶぱしー- 山中 烏 ...自由詩16+*07-6-9
瞬き- 山中 烏 ...自由詩11*07-6-8
ない- 山中 烏 ...自由詩12*07-6-5
少女A- 山中 烏 ...自由詩15*07-6-4
四時間目- 山中 烏 ...自由詩12*07-6-1
木漏れ日和- 山中 烏 ...自由詩17*07-5-11
アナザーストーリー- 山中 烏 ...自由詩907-5-10
いたちごっこ- 山中 烏 ...自由詩8+*07-5-9
待ち惚け- 山中 烏 ...自由詩3*07-4-27
一雫- 山中 烏 ...自由詩15*07-4-24
うさぎ- 山中 烏 ...自由詩607-4-18
またね- 山中 烏 ...自由詩5*07-4-17
すなわち- 山中 烏 ...自由詩507-2-10
ティッシュ使用法- 山中 烏 ...自由詩5*07-2-10

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する