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一番大好きな人とはうまくいかない


大好きに一番が付くと今までガマンできていたことができなくなる





ハンバーグは大好きだから最後においておける


 ....
良くできたうめぼしは
故郷の懐かしい味がする

すっぱさのなかから
忘れかけていたものが顔をのぞかせて
こんなんだったよね
と問いかけてくれるような

ほどよく皺くちゃで
秋アカネの ....
ー圏外ですー


見えない壁に阻まれて
打ち砕けていく
想いの断片


わたしの中で
バラバラ散らばる
感情の鋭い破片


拾いあつめようと
無造作に触れて
斬ってしまっ ....
          
            ねえ、キミもためしてみてよ
            魔法のシガレット
            小さいころに気どってくわえた
            ....
数段にかさなった雲がちぎれて
やがてあなたのところに届く
そうして同じ雨を降らすの

目に映りこんだ人の波を追い出したくて
必死で目をつぶってみるけど
ぶつかり合う肩の痛みに
思わずあな ....
なにかが欠けていたのだろう
あなたに伝えること

いま
全裸を隠そうとしている
この月のように

僕があなたを
少しずつ愛していった
はずなのに

あなたは
不信で覆われていく ....

家を出ると
道端に
無数の舌が落ちていた

赤信号が
誰ひとり停められなくて
途方に暮れているような真夜中だった

舌たちは
うすべにいろの花のように
可愛らしく揺れなが ....
あ いして います
い つか 逢える日を信じて
う やむや な こころ に
え いえん を こじつけて
お それは 捨てて。

か なしい時 も
き びしい時も
く いは残らないように ....
 花屋の娘に恋をして 妻に花束を買って帰った
なにも言葉を 落とせそうにない口を ありがとうの唇で塞いだ

 愛人が旅行へ行きたいと言い 出張を装って出かけた
「早く仕事が 終われば日帰り ....
あなたは
きえそうなひかりのまえで
手をかざしている

胸元から
オイルの切れそうなライターを出して
何度も 鳴らす



うつくしいけしきの
まんなかにいる
いつも
き ....
夏の終わり

りんりんと鳴く虫の音の響く夜の淵

なまあたたかいぬめり気が
頬をなでる



セックスを終えてアパートを出た後の
このにおい

夏のにおい、のような
記憶のか ....
のんだぶんだけ
はきながら たがいの
さまつな ちがいを
ののしりあった おれたちの
ふれんどしっぷ に  
告げることもなく
終わるものの
西日に照らされる
影のかたち

騒がしく
鳴り続けた夏が
ひとびとの胸に刻まれる
記憶のかたち

あの角にはたしか
食堂があったはずだ

なぜ ....
時に 花となり
微笑みを 届けましょう

時に 鳥となり
詩(ウタ)を 奏でましょう

時に 風となり
涙を 拭いましょう

時に 月となり
静寂(ココロ)を 抱き ....
あなた
こんな夜に
あなたの強い視線を
その行き先のことを
ふと考えてしまった
私は、ね・・・

「私は、ね・・・」
口にしかけて、やめてみた
伝わるなんて、理解されるなんて
はじ ....
夕暮れのバス停で
鳥になるの、と
呟いたきみの背には
小さく
ほんの小さく、翼が生えていて
ぼくは思わず
溜め息を吐いてしまった
 
砂時計の砂を飲み込んで
時を止めようとしたことを ....
器の
壊し方を知っている
けれどもわたしは
外側にいない

器の
壊れ方をおぼえている
けれどもあなたは
内側にいない


 朝と呼ばれるものや
 愛と呼ばれるもの
 ....
せつない夜は
何して過ごす

ことば遊びの
ことば紡いで

とろとろ落ちる
時間を織ろうか

それとも

赤い月から滴る
ゆらいだ糸で

あの人に裂かれた
心を繕うか
 ....
見慣れた夏が来て
また、あの少年が
車に轢かれて死んだ
死に続ける者も
生き続ける者も
同じグラウンドのうえで
確かな約束を探していた
かつて
連れて行って欲しい
と願った場所は
 ....
そこにあった

小さな温かなもの

確かにここに存在した



いつのまにか

幸せを勘違いしていて

私の目はくもりかけていた



世界が発 ....
電話番号占いって知ってる?
って唐突の質問
教えてよっていえば
じゃあここに番号入れてと
携帯を差し出すあなた
結果はどう?って訊いたら
明日運命のひとから電話があります、だって。
 ....
蜃気楼を信じて
砂漠に打ち上げられた鯨

現実から逃げ出して
淡水の夢を見たけれど

安らぎは
もっとずっと
遠かった

求めたものと
与えられたものと

砂粒みたいに
隙 ....
あなたは背を向けたまま一度もこちらを向かなかった
遠くで誰も乗らないバスが走り去っていく音

コップの水が夕陽に照らされて
あなたの重荷になりたい。
あなたの心が崩れ落ちてしまうほどの重荷になりたい。
なくなったら、
軽すぎて、空っぽみたいに感じてしまう。
そんな重荷になりたい。

あなたの守らなくて ....
手遅れ、と


浜辺に寄せる弱音


汽笛に消された潮騒を


どこかに探してみたりして



声をなくした鳥のよう


唄うも風は冷たくて


結局ひとりを持て ....
やめたいと言うと
やめちゃいなと君は言う
そんなに簡単じゃ無いよって言うと
いつも簡単だよと返される
いつか君は僕をやめるのか
いつも簡単みたいだから
とても恐ろしい
一先ず君の胸に耳を ....
ジリジリと太陽が
アスファルトに焦がれる思いを
告げる午後二時の
濃い影がさす
向こうには


枯れてしまったシクラメン
欠けてしまったクリスタルの花瓶
半分腐りかけの林檎
止まっ ....
音が雨の滴のように
はじけた
波紋を描き
拡がった
ふわふわと飛ぶ綿毛のように
繊細だけれど真っ直ぐな意志を持った
事象の拡散
空よりは高くはない

ただ、
この丘から見える景色をながめている


「素直にしているの?」

「凛としているの?」


そんな問いかけは
この宙に、あてもなく溶けていく

 ....
暑苦しい部屋の中で

ぼくはひとり

蓋を開けたばかりのコーラの

二酸化炭素の泡のように

空気中に溶けてしまいたい



みんみんみん

だれかがないてる
 ....
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