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いつか
あのひとに
花を渡そう
薔薇のように豪華ではないけど
わたしの想いのような小さな花を
きっと
ちょっと
困った顔して
でも受け止めてくれるかもしれない
あの笑顔で
「暑いよぅ」
…だから
お家に入りなさいってば
月が
滲んでみえる
わたしにだけ
たくさんの
言葉を交わしたはずなのに
覚えているのは
「さよなら」
の四文字だけ
もう
顔も思い出せない
その仕草も
でも
まだ
あなたが好きです
つぼみをずっと見つめている
このつぼみが開いたら
あのひとが
電話をくれる気がして
漲っていく深夜の街を
あなたと走りぬける
夜風も何も感じない
景色なんか見る余裕ない
いまスピードは230km/h以上
だから
このしがみついている感触がすべて
この手を離せば
....
甘いモノが好き
いくつでも食べられちゃう
あのひとの笑顔が好き
いくらでも見飽きない
でも
そんな風に笑ってないで
もう いいから
何もかも忘れて
抱きしめちゃって
ミンミン、シャララと
朝からセミの声
思いきり
深呼吸して
空を見上げて
ぽかりと浮かんだ
雲に手を振って
よし。
夏を迎える
準備ができた。
天気がいいから
あのひととふたり
散歩に出かけた
珈琲を飲もうよ、と
あのひとがいう
わたしも頷いて
ふたり喫茶店に入った
向かいあって
お茶するだけでもしあわせ
一 ....
さよならを
いうまでもなく あのひとの
背中が これで 終わりといってる
あの頃
夏は飛沫だった
太陽の光も
プールの水しぶきも
弾けるサイダーも
無意味に思えるほど眩しく輝く飛沫だった
バスに乗って
あの頃に帰ろう
せめて
記憶を辿っ ....
セミの鳴き声がうるさくて
透明な風がふいて
初夏の香りがしていした
生きていれば
いいことがあるよって
そのうちきっと幸せになるよって
俯いて歩く帰り道
足元の青い花が揺れる
何の根拠があって
....
夜があけて
朝が来る
まるで
果てしのない
悪夢のように
けれど
赤い太陽が顔を出して
おはようと呟いて
1日が動き出す
例え
今夜の夢で
また辛い思いをしても
....
薄い薄い紙を
何枚も重ねるように
一日一日が過ぎていく
でも
覚えておかなくちゃ
あの大きな心を
忘れないようにしなきゃ
あの大きな優しさを
悲しみを抱えて
苦しみを抱えて
それでも
わたしたちは
旅を続けなければいけない
何処へ?
風がふいた
もう7月
新しい夏が来る
そこは
静寂の世界だった
すべては枯れ果て
耳を澄ましても
何の音もしなかった
かすかな暖かさも失せ冷え切り
それでも寒ささえ感じないような
視界が遮られる
見渡す何もかもが
....
このやさしき夕暮れのなか
あなたはなにを想う
陽が沈んでいく
あたたかなやさしい一日が
終わろうとしている
このやわらかき黄昏のなか
あなたはだれを想う
中古品も
古着もきらいだけど
アイシテルって言葉は
何回使ってもいいよ
あの
紅く透き通った朝陽は
使い古されることもなく
一日中世界を照らしていく
この光を待ち焦がれる夜も
この光を恐れる朝も
この一日
誰かは泣き
誰かは笑うだろう
わたしはたぶんたくさん泣き
き ....
この
小さな野花を摘み取っても
だれも気がつきもしない
手折ってしまえば
すぐにしおれること
わかっているのに
わたしは小さな罪をおかす
こんなに寒い夏の朝には
キミをなにかで包みたい
アイかなんかで
雨が降りはじめたら
散歩に行こう
フードをかぶって
緑色の雨靴を履いて
でも傘はささないで
寒いかな
きっと寒くなってしまうね
そしたら
あのひとを思いだそう
きっとこころがあた ....
すごい風がふいていて
あのひとへの気持ちも飛ばされそうで
こころが全部ふき飛ばされそうで
蛇口から水が流れるようにことばが溢れそうで
すべて話してしまいそうで
でもそうなったら
....
テレビだって
顔だって
敷居だって
膝だって
ぼくのマクラだけど
やっぱりここが1番
・・・それにしても
クビ痛くないの?
朝
その風は
わたしのスカートを
やさしく翻した
その風は
きっとあのひとのところにも
届くのだろう
わたしの気配を
少しだけ残して
あのひとはその風に気づきもせず
朝の支 ....
こんな夜のなか
泣いてるひとがきっといる
わたしみたいに
野いちごの赤いいろを口に含むと
なんだか悪いことをしているみたいな
それとも
なつかしいやさしいきもち。
赤いいろのたべものたべるのって
なんだか背徳感をおぼえる。
いけないことをしてるみたいな
こ ....
こんなベンチに
ふたりで
ただ座っていたいの
…だめ?
そんなに難しいことじゃ
ないでしょ?
誰かが落とした
小さな幸せを
少しずつより集めたら
こんな花になるのかな
薄桃色
紅色
そして白
グラデーションになって
小さなまんまるが
肩を寄せあう
そして
柔らかくふっくらとふくらんで
そ ....
嵐のあと
夜の彼方から
天空の風が吹いている
その囁きは
時に優しく
時に激しく
空へと誘われるわたしは
まだもう少しだけ
地上にいさせてと
それとも夜に
吸い込まれたいと
そっと呟き
天空の ....
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