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あの雲の陰に
今年はじめての太陽
あけましておめでとう
太陽が
顔を出すのを
待ってる
お祈りするの
今年は
誰もが
笑顔でありますようにって
暮れゆく夕方
薄墨色のそら
街はきっと
賑わっていて
病室のわたしには
届かない
また一年が
過ぎていく
そのことが
こわくて
新しい年が
こわくて
で ....
いつものように
暮れゆく
おだやかな夕
なにもなかったようで
たくさんのことがあったようで
今年よ
さよなら
みんなが
誰もが
穏やかな新年を
迎えられますように
蕾のままで
生きてくなんて
無理よ、
って
あのひとに
教えてあげれば
よかった
そうすれば
こんなにも
遠く離れずに
すんだかもしれないのに
真夜中
眠らないで
夜汽車の音を聴いてるの
羊が何匹飛んだって構わない
みんなが寝てるのに
ひとり起きてるのって
いい気持ち
あたしは
あたしを探す
どっかに置き忘れた
....
聖夜を照らす月は
赤く
まんまるで
今夜は満月
病室に
射し込む
ほのかな灯りは
こころまで
あたためてくれて
メリー・クリスマス
せめて今夜は
誰もが
幸せでありますように
繋がりってものが
時に
ひとを
うんざりさせる
それが
あったとしても
なかったとしても
考えるだけで
疲れてしまうのだけど
虹を渡ろうとした
無理なことは
わかっていた
わかっていたのに
虹色の夢見て
虹色の光見て
わかっていたのに
朝
起きたら
小さな小さな涙を
見た
きっと
その草は
わたしの変わりに
泣いてくれたのかもしれない
秋が遠のいていく
ひとひらひとひら
さよならを告げながら
秋が色褪せていく
もう
冬が来たんだね
鮮やかな秋は
記憶とともに
遠のいていく
喫茶店で
あのひとが
煙草をもう1本
取り出すときの
しあわせ
あまり
早く
吸わないでね
一緒の時間が
早く過ぎてしまうから
そしらぬ顔して
そんなことを願う
帰り道
あのひとの吸ってる
....
薄暗がりに
そっと開いた蕾
もし
陽がさしても
閉じないで
こころ
開いて
素敵な
笑顔を
見せて
深い赤と
鮮やかな緑
クリスマス・カラー
今年のクリスマスは
きっとこんな感じ
色鮮やかで
ピリピリ辛くて
枕灯を見上げて
思った
こんなに
近くにいるのに
こんなに
遠い存在
あのひとの
こころの中に
わたしの居場所なんて
ない
わかっていたのに
もう
....
雨の日のサンドイッチは
うらぶれた
寂しい味がする
陽のひかりの香ばしさもなく
曇り空の憂鬱もなく
ただ
寂しい雨の音を聴きながら
わざとだらしなく
窓際に腰掛けて
脚をぶらつかせて
雨の日の ....
閉まらない
ファスナーのように
こころが
溢れだす
バッグのなかの
たくさんの気持ち
流れだすまえに
あのひとに
知られるまえに
早く
ファスナーを
閉めなきゃ
空への
グラデーション
高く
高く
空へと駆け上る
色たち
色たちは
朝焼けに
夕暮れに
暗闇に
姿を変えて
また現れる
いつかまた
会えるの
壊れやすく
繊細なこころも
美しく
色彩りな気持ちも
やがて
同化してしまうのだろう
この
落ち葉のように
どこか
奥深く
魂の底に
初めて見る
しろいまんまる
食べてみると
意外においしいよ
きっと
じっと見てから
子猫はそっと
近寄った
わたしも
知らないだけで
「オイシイ」もの
たくさんあるのかな。
あのひとの
ことばが
こころに
模様を作っていく
雨の模様のように
消えることはなく
それは
深く沈んで
わたしのなにかを
形づくってゆく
朝陽の光を
浴びるみたいに
あなたの笑顔を
浴びていたいよ
さあ、
行こうよ。
先は長くても
靴ひもは
ほどけやすくても
あのひととなら
どこまでも
歩いていけるよ。
朝の陽を受けて
ピンク色に染まる
建物たち
朝陽のあたらないところは
暗くても
わたしも
あのひとの光を受けて
輝く
こころの隙間は
暗くても
卵だって
割ってみなきゃ
生卵か茹で卵かなんて
わかんないんだから
あなたの気持ちだって
割ってくれなきゃ
わかんないよ
雨上がり
芳しい森の中
あの
曲がり角の向こう
何が待ってる?
何が待っていてもいい
こころに
想いだけ抱いて
森の中
深呼吸して
ふたたび歩きだす
落ち葉たちが
永遠の別れを
告げあっている
でも
いつか
土に還って
また
会えるね
その猫はがりがりで
ひとが近寄ると
走ってにげていた
少しずつ
餌づけして
わたしが行くと
鳴いて迎えてくれるようになった
少しずつ
少しずつ
あなたとの距離を
もう少しだけ
走って逃げないよ ....
一針一針
縫い込んでいこうよ
こんなふうに
キルティング・ツリー
わたしたちも
これからを
12月、クリスマス。
富めるひとは
ブランドでプレゼントを買い込み
庶民は
雑貨屋さんでかわいいものを吟味し
貧者は
せめてあたたかなクリスマスをと願う。
プレゼントは
考える ....
きっと
夜になったら
妖精が集まって
ダンスをする
月夜のなか
誰にも見られないように
月も星も
目を光らせて
邪魔者を監視してる
妖精の傘
ただひとつの名残
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