電話が鳴っている

図書館の北側には
地平線のようにゆるされた
、窓がある
そらは一層曇っていて
灰色は遠い罪
君の誕生日、だとしても
ケーキの苺は譲れない
ぼくはこれでも、苺が好きだ
で、次に
ぼくのじいちゃんは船長だった
海賊船の
もう随分昔のことだけれど

なんて言ったら、笑う?
笑わな ....
似合わないよね
“たばこ”
と言われた。
似合わないとか、似合うとかで“たばこ”って吸うの?
と、
思ったけど結局、やめた
言われたからやめたんじゃないけど
言われたからやめたかもしれな ....
わたしは死んだ
あんたはさぞかし喜んでいるやろう
あんたは周りにいっぱい女の人こさえて
家にも帰って来うへんで
月に一回お金だけ落としていって
なんかの義務みたいにわたしを抱いて  ....
 
 君がいなきゃ生きてけない ・・ウソです
 でも それだけの気持ちで
 君を 愛していました

 
 ずっと二人でいようね ムリでした
 でも 僕は 叶うならば
 

 君がい ....
 片栗粉が積もっている
 神様が空から降らしたのだろう
 この世界ごと唐揚げにするつもりか
 良かったこの世界は丸くて
 平らだと歪なものができてしまうから
 きっとイエスの大好物なのだろう ....
恥ずかしいことに
世界がこんなに醜いなんて知ったのは
長いこと生きてからで
そんなことも感じず
のうのうと
幸福で腹を満たし
偽善で呼吸し
精錬潔白を詠っていた

自分が
一番醜い ....
向こうからすげえでかいものが歩いて来やがった

そのすげえでかいものが
どう見たって
図書館だ

ツタの生えた陰気くさい外壁
入り口はまあまあきれいだ
ずらっと並んだ棚には本がぎっしり ....
寝苦しさに目を覚ますと
やはりホリデーインの一室に泊まっていた
わたしの隣では
脇臭く寝相の悪いやつが
馴れ馴れしくいびきをかいていた
エーチャンのニューグランドホテルは
わたしのこころの ....
先生、誰も来ない放課後です

理科室は薬品の匂い
閉められた
暗幕の心地良い温度

埃が泳いでいきます
気だるい午後です、先生

魚になるにはどうしたらいいですか

答えの出ない ....
無罪ではあるが越境途上の死だ
あるいは断罪された避雷針の廃墟だ
黒いチョコレートをかじりとって猥雑に事務的に
いくたびも右曲がりに滑稽なうすぐもりの空だ

五分後に規則正しく振り切られるマタ ....
セブンスター


今夜はもう
誰の書いた詩も読みたくはないんだ


ピース


おれ自身が書いた詩さえも
読む気がしない
これって
どうかしてるかもしれないな


セブ ....
反吐が出る程に誰かを憎んでいようと
俺はお前を何時だって思い出す
せめて自分ぐらいは、
自分の味方でいてやりたい
君がくるぶしを噛んだら、透明な飴玉になったので、吐いて捨てた

ここの所は天気が良すぎる夜だから、天に向かって鳴らすべきだと思った
スピーカーを上に向ける。大きな文字たちが降ってくる
下降しな ....
いつだって君はそうなんだ
本当は塩ラーメンが食べたいくせに
なんでもいいよと答えてみせる
そのくせ
味噌ラーメンを食べたあと
必ずこう言うんだ
塩ラーメンが食べたかったのに


アイ ....
冷たくて無愛想なホテルのバック通路にまで
複雑に入り組んで伸びてきた
甘い生クリームのケーキ
黒いのはダークチェリーで
緑色のはマスカット
桃と、アプリコットと苺と梨とフランボワーズ、ラズベ ....

車のタイヤが雪を
ぎゅう
と踏む音が聞こえて
それはあなたの
今の気持ちの音
なんじゃないかなんて勝手に考えて
いつもは気にしない時計の
針の音が
良く
聞こえました

希 ....
「ブルーハーツの”ひとにやさしく”って曲いいぜ!」
とロックを聴かない友達の耳にイヤホンを突っ込んで
無理矢理聞かせてみたら
「この歌はいいけどお前は全然ひとにやさしくない」
と言われた
あ ....
食べる物があり
寝る場所があり
やりたい事があり
少なくともそれに触れ
五体満足に風邪もひかず
昔より少し親密な友達と
少し酒を呑める

僕は自由になりたい
わがままだけれど
そう ....
『ねえ』

世の中矛盾だらけだよって
背伸びのつもりで言ってみた


『歌姫』

ららら
ずっと歌うよ
そのぼやけた孤独にある
君の輪郭を撫でるため


『灰色』
 ....
それでも止めないのは
あの一言のおかげだと思っている


『最期の写真家』


気付いたのは
老夫婦の写真を撮った時だった


仲の良い夫婦で
金婚式の記念にと
シャッターを ....
テレビの中では
若手のお笑い芸人どもが
必死になって目立とうとして
大げさなリアクションを
次から次へと連発している

生放送なんだし
いっそのこと
そこで死んだりなんかしたら
もの ....
{ルビ梔子=くちなし}の満開の下へは
決して近寄ってはいけない



『クチナシの木の満開の下』




子が出来ぬ
という理由で離縁された女は
梔子の花しか食べられなくなった ....
寂しがりを卒業しよう
手を離して前を向いて
僕は歩き出そうとするのに
どうして君は袖を掴むの?
透明な硝子の向こうで
君が生み出した
緩やかな憂鬱
透明な硝子に当たって
白く砕けた

ちかちかと世界が明転するのは
まばたきのせいだろうか
睫毛が捕まえた蝶のせいだろうか

プレ ....
夜中に遊園地に忍び込んだら
観覧車の箱はすっかり片付けられていた
仕方がないのでその骨を登って
遠くに浮かんだ月を見た
丁度あの下辺りだろうか
君の住む町は

風がえらく強い日で僕は
 ....
キスをされると
からだがうごかなくなる

「これでは処女みたいじゃないか?」


自分が可笑しい。
もう、こんな年齢なのにね。


愛を与えたり
受けたり
そういうのが

 ....
いのちの大切さって何だろう
きれいごとでは済まされないこと
野生の獣が弱い生き物を捕らえ
生きる糧とするように
人間だって経済動物と言う名のもとに
生き物のいのちを断っている
(ひとのいの ....

友人に
擬態する癖のある女がいる

よく家の中で
かくれんぼうをする
二人で
わたしが鬼で

十数えて振り返ると
家の中はしいんとして
空気がうす青い
百年前からこうし ....
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