心臓の音が滞空時間を刻む

私園の片隅から色とりどりの風船湧く

にまいばのあいだとおってかえって、風

疲れて電極みたいってことを壊して伝える

飴煮えて逃げる兄弟のつめたい息

 ....
苺ジャムから
苺を引いたら
夕日が残った
誰も地下鉄になど
乗ったことの無い町だった
くすんだ陽射しの中
食品工場の隙間では
猫たちがよく逢い引きをしていた
友だちにもみな両親 ....
空飛ぶ駱駝に乗って行くよ
紅茶の味がわからないよ
髪の毛が伸びてゆくよ
空の星が見えないよ
鼻が詰まってるよ
膣へ帰りたいよ
頭が膨らむよ
眼が萎むよ
今行くよ
嘘 ....
身分証明書を
と言われて財布を探ったが
パン屋のレシートがぱらりと落ちただけ
カード入れにはブックオフのカードだけ
午後の図書館だった

カウンターのミセスは
住所と名前が記されている  ....
 ●ひい『切ればみんながついてくる』


新木場綾之子(以下S)「雑木林を切りますよね、すると抗癌剤が売れます」
真下草継(以下M)「火の無い所に限って煙が立つ(笑」
S「それは煙がみんなを ....
敢えて言うなら、夕方のラッシュでみた
下劣で教養の無い、カップルの会話!
「空気読めよって、さすがに言ってやったんだ」
クッキーの型で、綺麗に抜いて
駅前のゴミ箱に捨ててきた
カクモハカナキ ....
ヒダリノマナコ
ごろごろ
太鼓が鳴るよ
ごろごろ
猫が鳴るよ
のどが

渇くよ
水が
乾くよ
洗濯物が
ひらひら
飛んでゆくよ
蝶々が
空高く
 ....
お花が一本さいていました。



たねができて風にとばされて





お花が二本さいていました。



たねができて風にとばされて





お花が四本さいて ....
              ★

指にニットを絡ませ凍える、ニッ血の滲む 冬と冬の行間に
祈-Lieb,円型の噴水が 引力への求愛を、踊る ドルチェの有る
凍る様な朝、蒼褪めた窓の外のパース( ....
弁当を開けると
中に海が広がっている
故郷の海のように
凪いできれいだった
朝の静かな台所で
君がどんなふうにこれを作ったのか
想像しようとしても
後姿しか目に浮かばない
帰れ ....
ふと庭に
光漬けになって
泣きだしそうな 彼女


まぶしいのは
もうまくがやわらかいから
だったろうか
もし
私が死んでしまっても
このせかいが
ぷつんと
終わったりしま ....
盲目の道化がひとり
ごった返す真昼間の往来を
踊るような足取りで歩いてゆく

それを指差して嘲笑う子どもたち
囃し立てるように
手を叩いて大騒ぎする

皆がそれに気を取られている隙に
 ....
本当の暗闇と出会う
それって
なかなか難しい
ひとつひとつの灯火を消しても
寝付けぬ夜に何処より話し声が漏れて
この街の闇は仄かに明るい
本当の暗闇
それは遠い日の感触
胎内にいたとき ....
心の中で呟いてみる
それは音にならない
透明な言葉

だのに君は振り向いて
どうしたのと聞いた

僕は嬉しくってさ
何でもないって言いながら
笑っちゃったんだよ

どうしたの

何でもない
たったそれ ....
真夜中に喉が渇いて目が覚めた
暗闇の中をキッチンに向かって
手探りで歩きながら
父と母のことを考えていた

父と母には
そろそろ死んでもらいたい
彼らのことを
とても愛しているから
 ....
毎日が誰かの命日で
毎日が誰かの誕生日
毎日誰かが射精して
毎日誰かが受精する

同じ月を眺め
同じ太陽を眺める
半日遅れの月を眺め
半日遅れの太陽を眺める

いくつものサーバーや ....
{引用=「ブランコ」}
最後の友人が
ブランコから飛び出した
着地点
そこに、ある詩があった
結局誰も最後まで読まずに
飛び越えていくものだから
もう
あちこち千切れてしまっている
 ....

曖昧に舌を含んで
ただ笑った
あなたの考えている事は解らないと
言われたから
悲しむだけの隙間も無くして
ただ笑った
薬は二週間分出たから良かった


フォークを持つと
人 ....
電車を待っていると
どこからか風鈴の音が聞こえてきた

チリリン
海は楽しかったな
今年は二回も行ったっけ

チリリン
花火きれいだったな
毎年見てた場所また行けるかな

チリリ ....
黒と白のダンスが始まり
君と私が交互に入れ替わる

私が君で君が私
君が私で私が君

くるり くるり
くるりり くるりり

いつの間にか気がつくと
暗いなかに一人きり
白い私が一 ....
溺れるのと 沈むの、どっちが先なのかしら? どうしてあたしに いじわるするの
と聞いても
あなたはただただ 小石を蹴った

どうしてあたしが来ると でていくの
と聞いても
あなたはただただ そっぽを向いた

だからなのかな

 ....
愛してるも
好きも嫌いも無い

僕には君しか居ない

そうして

僕には君が必要なのだから

愛してるかと聞かれたら
僕はこう言うのだろう

愛しているとは言えない
だけれど ....
二年前にお前が泣きながら
眼を真っ赤にしながら
瞼を腫れさせながら
喉を枯らせながら
スクリーンを滲ませて
キーボードを叩いていたのを
今でも覚えている
彼氏に振られたばかりのお前は
 ....
隣を歩いていた君の右手が
隣を歩いていた僕の左手と
ごっつんこしたから
僕らはそのままなんとなく
手を繋いで歩いた

映画を見ていた君の手が
映画を見ていた僕の手と
ごっつんこしたから ....
引越しが終わって
パソコンのコンセントを入れたら
知らない誰かが言うんだ
つなげておいたよって

疲れて帰るとご飯があって
旨そうだなと思うと
知らない誰かが言うんだ
大好物だったよね ....
雨の降る夜の路地裏を 
酔っ払いの男は一人
鼻歌交じりに 
傘も差さずに歩く  
涙色の音符を背後に振り撒いて

雨は降り続き 
路上に散らばった音符は濡れて 
よろけた男の後ろ姿は  ....
遠くに見える軒先の明かりは
線香花火の様に見えました
それは小さく {ルビ朱=あか}く
瞬きをする度に{ルビ滲=にじ}んで
まるで線香花火の様でした

どこかで歌う声は{ルビ囁=ささや}き ....
ぽこぽこと生まれた涙を瓶に集めて
ひとりで海開きをした
家族


焼け跡から一枚の写真
楽しかったあの頃
親を殺した顔が笑っていた
子を殴り続けた顔が笑っていた






ひとのこころ


クルマに顔があるように
ひとの ....
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