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寂しい日には鏡の前でうずくまる
そこには彼が必ずいるから
やあ
僕は手をあげる
彼は黙ったまま手をあげる
彼は何も語らない
ただ
僕の言葉をぱくぱくと飲み込む
彼の糧は僕の言葉なの ....
( 鳥の泣き出す頃 )
その一
「明けない朝」
フィヨルドに掴まった
ここには朝日しか差さない
毎朝希望と共に
絶望を運び込む優しい光
その二
「いつか明ける頃 ....
いつもより少し
上を向いて歩いたらば
いつもなら見えない
遠くの空が見えた
いつもより少し
胸をそらして歩いたらば
いつもは気が付かない
人の笑顔に気が付いた
いつもの道
い ....
つぼみが開くように
一枚の赤い花びら
花びら
花びら
床に散った赤い花びら
繊毛の流す赤い涙
喜びの赤い涙
麗しの赤い涙
そうしてまた一枚の花びら
花びら
花びら
泣 ....
・僕は電車で真ん中に座る
少し語ろうと、思う。今しか語れない事や、それから少し前の事を。先の事を。
もうじき30歳になるある日、僕は友人と酒を飲み、そうして勢いで、次の日の仕事を休む電話を会社 ....
悲しいくらいに青い青に泣きそうになった
忘れられた様な鉄道の線路
遠くまで見えるその先に浮かぶ海
空とと混ざり合った青は
果てし無い奥行き
永遠に届かない青
すべてにけりをつけて
ゆっくり回りだす世界に
打寄せる思い出
消えるわけじゃない
最後にゆっくり
涙をこらえて踊る
涙色の照明に照らされ
「またね」
言葉に隠された
「さようなら」
....
『海の中で時計は止まる』
そっと手をつなぎながら
僕ら海に泳ごう
ひと足とびに歌を口ずさんで
思い出の波にゆらぎながら
毎日君に話せなかった言葉を話そう
『羊が手を振る』
....
『うれし雨』
この雨は泣いてる雨なんかじゃない
きっとうれし雨なんだ
そうじゃなきゃいけないんだ
『何でも無い一日』
ただひざを抱えて
外を眺めていた
少し肌寒いのは
....
小さな雪が消えた
春にはまだ少し遠い
小さな六畳間で布団に包まりながら
暖かだった昔を思い出している
子供の頃に感じたより
少し力の弱い空腹の中で
ただ眠れない意識が研がれていく
夢を追 ....
僕に言葉は必要か
僕は詩人と言う訳ではないから
必然僕の言葉は他人に向けられたものである
そうは言うものの
もちろん誰ともがな一人語りも
もちろん有るのだが
大体の言葉たちは現在付き合って ....
ルラララと歌う君のその声に
少し混ざった泣き声は
線香花火と記憶の残り香
突然の夕立に君の髪が透けるから
僕は君が消えないように
抱きしめる事しか出来なかったんだ
いつまでも変わらない
そんな優しい歌の話をしよう
夏の朝焼けの中で見た
あっという間に消えていった夢の歌
小指が触れるだけの
小さな思い出が
大きく膨らんでしまわない様に
小さな夢の話を ....
空には雲がありません
海には波がありません
街には心がありません
川には魚がおりません
野原は何処にもありません
私が知っているのは
小さな飲み屋と
一杯の酒の味
それが全てなのです。
夕暮れに降り出した雨は
いつしかわた飴に変わっていた
本日の降水確率は夏祭りです
割り箸を持ち歩きましょう
町を歩くと
大人も子供もみんな
甘く優しい色に包まれながら
頭の上で割 ....
シュークリームの丘に登って
手をたたこう
ミルクティーみたいな空と
メレンゲみたいな入道雲
そこに居るだけでいいんだ
気付かない場所に幸福はある
こっちへおいで
僕の左手を掴みなよ。
あの娘の事が好きですか
いいえ好きではありません
あの娘と共に生きますか
いいえ私は逃げだすでしょう
ならば何故その身を焦がしたのです
何故想いをたけたのです
それがどれ程酷い仕打 ....
小さな虹色の空の下で
あなたがこっちを見ている気がしたの
昔見た映画みたいに
どこか知らない遠くの町を見ながら
とっても大きな雲が流れた後で
あなたが少し笑った様な気がして
何処かで出 ....
散文というもの自体、まともに書く事は初めてです。
と言うことを先に述べておきます。いや、前に一度書いた気もする。
ま、その程度です。
詩において恋愛のポジションと言うのは割と大きいものである ....
クジラが静かに僕の横を通り過ぎて
僕はその尾ひれの渦に巻き込まれた
気がつくと上も下も分からなくなっていた
だから明かりのあるほうに行った
どうやら少し水圧が高かったのだろう
世界は少しもぼ ....
魚になって泳いでみたら
ちいさなあの子がすくってくれた
あんまり優しくするもんだから
優しくガラスにキスをした。
小鳥になってちゅんちゅんしたら
おっきなあの手で優しく抱いた
あんまり ....
真っすぐな目
真っすぐな思い
君の手
記憶
僕らは自由だ
限りなく
果てしなく
生きている世界に
足跡を遺して月の影の扉をあける
小さな扉は静かに傾ぎ
永遠の世界に繋がる
旅人は僕
月の虹に立つのは君
ちょっと別の人の詩に対するものを読んだのでせっかくだし書いてみる。
短いよ。
・僕にとって、詩というのは、表現の一部である。
・歌詞、というものについて、歌詞も僕は詩であると認識している。ま ....
好きです
あなたが
右手が
僕は
宙ぶらりん
仕事の帰り
寒くって走りだしたらさ
どこからかシチューの
少し
焦げた匂いがしてさ
暖かい部屋と
スープと
それから
それから
いろいろ
いろいろ
伸びた髪が邪魔だけど
足 ....
今更カオスの意味
とめどなく流れる血の色は
赤い空色
遠のく月は白く嘲笑い
待ち望む死の色は
遠くで青色に変わる
結び目の様に固く繋ぐ
命と僕のしがらみは解ける事なく
静かな水に小 ....
食べる物があり
寝る場所があり
やりたい事があり
少なくともそれに触れ
五体満足に風邪もひかず
昔より少し親密な友達と
少し酒を呑める
僕は自由になりたい
わがままだけれど
そう ....
寂しがりを卒業しよう
手を離して前を向いて
僕は歩き出そうとするのに
どうして君は袖を掴むの?
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