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あのひとのいる
夢の味はコーヒー
苦く透きとおって
わたしの肌の内側を
密かに磨き上げる
砂糖もミルクも要らない
香りが逃げてしまう前に
その温もりをちょうだい
あのひとがいる
....
カウ・ボーイがあたしに言った
「忘れ物だよ」
あたしは
忘れたんじゃない
わざと置いていったのだ
もう
いらないから
「よかったら
あげ ....
私の前を
一台のトラクターが通っていく
エンジンは悲鳴を上げ
しかしその音と反比例するかのごとき
スピードで
私の前を
一台のトラクターが通っていく
タバコを燻らし
もう片方の手は ....
いつまでも君を好きじゃだめですか。
ずっと片想いしてちゃだめですか。
君に出会って芽生えた気持ちは
抱きしめて欲しいじゃなくて
抱きしめたい。
必要としているじゃなくて
必要とされたい ....
080301
バリンボリンと音がする
音がするので怖くなる
花火の値上げに
小麦粉値上げ
円い大豆も値を上げる
バリンボリンと音がして
高い高 ....
それ以上
踏み込まれないための予防線
巡らす有刺鉄線
あの人の本音はどこにありますか?
その領域に垣間見える
黒の黒さに
望むところって笑う
僕の声が届いていますか?
....
雪が散り舞う
気の遠くなる場所から
此処まで君らは降りてきた
君らが人間なら
乾杯といきたいところだ
どうやって来たんだ、
重力で来ました、
途中大変だっ ....
穏やかな好日のようなさようなら
あの誓いもそのようなものであったなら
言葉まで酔いに任せて
逃がしてあげる事ができたでしょうに
梅見の宴にて
「桜の花 ....
「ねえ、良いだろ?」
何が良いんだかと思いつつ
とりあえず
あなたの左腕にしがみついてみる
押し付けた胸のふくらみに気づいたらしく
慌てふためく様子が可笑しくて
かまととだとか ....
脳と心を切り離して考えるのは
実はおかしなことです
心理学の先生は
恋をして胸が痛いというのは
間違いだと云いました
心臓に脳はないのですから
頭を抱えるべきと
あなたがわたしに入る ....
{画像=110609020839.jpg}
そこは想い出が流れる川。
満水の流れは泡をも飲み尽くし流れて行く。
運命という定めは時の流れを流れ、
堰き止める何ものも無い。
わたしは流木の ....
「15分以上もここで立っているんですか?」
よその見知らぬおばさんが問う。
確かに寒空の下15分以上待ち続けるのは可笑しいかもしれません
「15分以上待ち続けるの?」
返す答え ....
また後で携帯にメールでも入れるから
あなたの去った
バスルーム
鏡に映るのは恋に疲れたひとりのおんな
乱れきった髪が物語る
しがみつこうとしてしがみきれなかったものへの思い
シャワ ....
昼間だというのに
職場の窓の向こうから
日向を降りそそぐ
眩しいほどの太陽
( たちあがれ、たちあがれ・・・ )
弱さに{ルビ蹲=うずくま}る
ぼくの影を
照らしだ ....
{画像=071202010012.jpg}
楽しそうな女が一人、
鏡の中の自分に向かい合って、
自分自身のために化粧をしている。
口紅をつけて、自分に
ニッと笑いかける。
あんまり笑い ....
泥沼をかき混ぜる
かき混ぜる
沼の精はいつも
泥沼をかき混ぜる
嘘や本当
理想や現実
距離や空間
すべてをかき混ぜる
全部ごちゃまぜにして
混 ....
あなたがくれたプレゼント
あたしに全然似合わないじゃない
あたしの感じと全然違うじゃない
全くの見当はずれ
欲しくないものランキングの上位にいきそうだよ
でも
....
小さな公園に降り積もる
いつか、という遠い未来
約束しないジャングルジム
電線のように
ふるえている
なによりも本当を隠す
誰からも遠くに隠す
それが凍える雪
冷たさに救われる時
....
車の揺れに気づけば
見慣れない道幅の雪
暗闇の黒 雪道の白
窓開けて冷気吸い込む
ゲレンデの広さ想う
ゲレンデの深さ想う
グラス外して見れば
強い日の光におかしな感覚 ....
あたしが
おしっこを
もらしそうになると
あたしに
数えろと命じる
あなたは遠い毒薬だ
神様の(宇宙の意志の)
その設計思想を
知りたいんだ(物真似 ....
わたしを手渡されたときの
あなた
ちょっと驚いたように目を丸くしてたよね
ぎこちなく両手で受け取ってくれて
すなおにお礼を言ってくれた
わたしは
この日のために生まれてきたようなもの
....
ぼくら凡人はよくこんなふうに思う
世界は俺がルールの方がうまくいく
そんなことひそかに深刻に思ってる
トマトを食べる
赤いものでも食べて
気持ちを入れ直す
赤い ....
さよなら
さよなら
愛しい人
あなたの大切なものをお返しします
ですが
わたしの大切なものはあなたが持っていてください
わたしにはそれを持っていられるほどの腕力はないし
それ ....
あなたの痛み
あなたの毒を
あなたから
激しく
受け止める
あなたの闇がわたしを
循環する
心から発し
心で着し
すべてが黒になったなら
時間をかけて
一滴一滴
....
紫色のくちびるを震わせ
熱いコーヒーで暖を取るわたしに背を向けて
あなたはストーブに薪をくべている
見覚えのあるチェック柄の毛布
あなたの匂いを胸一杯に吸い込んでみた
冬の嵐の去った ....
ときどきわたしは きみのけいこくをわすれてしまっては
傷を縫った糸を食いちぎられる思いをする
ときどききみは わたしのおもいなくときにあらわれて
たどたどしくやわらかく、レクチャーをして ....
スポーツが苦手です
特に会話のキャッチボールが苦手です
投げることは出来ます(誰だって出来ます)
受け取ることだって出来ます(大体の人が出来ます)
けど それだけでは
相手の ....
星が見たいの どうしても。
地方から上京したての彼は
翌日 東京にあるプラネタリウムを探してきた
講義を終え掲示板の前で落ち合う
いつものように私は彼の後ろにまわると
彼の背負っているリ ....
** 名前の削られたコメント **
名前を削るのは哀しい。
想いを残せばいい。
色褪せぬ思い出は無い。
心尽くし切る言葉も無いだろう。
想い尽くせぬ残滓に
身を焦がす時があろうとも、
....
「鬼が豆鉄砲喰らった顔見たくないか?」
久しぶりに父から届いた携帯メール
父に会いに行くと
父はルパン三世の主題歌を口ずさみながら煙草をふかしてた
普段は煙草なんて吸わないのに
....
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