運動ヲンチ。
完食

スポーツが苦手です
特に会話のキャッチボールが苦手です

投げることは出来ます(誰だって出来ます)
受け取ることだって出来ます(大体の人が出来ます)

けど それだけでは


相手のことを考えることが苦手です
自分の言いたいことは程々に言えます
でもそれは相手にとってとても投げ返しにくいボールです

僕の投げたボールは受け取った相手を
どう返していいものやら
と困った顔にすることが出来ます


相手に合わせたボールを投げることは
ひどく難しいことです
それでも不可能ではありません
ただ やっぱりすごく難しいです
相当無理をしなければ成し得ません


互いが笑い合えるような楽しいキャッチボールをしたいと思ったら
まず、無理をすることから始めなければいけません
けれど…無理をしている僕は
きっと僕ではありません

楽しいキャッチボールとは
僕の形をした他人が××と笑いあいながらキャッチボールする姿を見て
楽しむスポーツです

楽しく 
  ありません

スポーツが苦手です
特に会話のキャッチボールが苦手です

嫌いではありません(誰とだってそうです)
したくないわけではありません(大体の人はそうです)

でも それをせず


生きていけたなら
運動ヲンチにとっては嬉しいことでもあり
きっと、寂しいことでもあります


自由詩 運動ヲンチ。 Copyright 完食 2008-02-07 21:51:50
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