ことばでは描けない朝に
置き忘れたものがたりみたいに
君に額にスキを落とした
なんて柔らかさが
眩しい光で私が歩く一日を照らすのは
なぜだろう
なんて台詞に疑問符をつけさせないから
 ....
私は不思議でたまらない
土に種を蒔くと
芽が出てくるということが
私は不思議でたまらない
うちのワイフが
私と何十年も付き合っているということが
私は不思議でたまらない
私がこの世に生を ....
  みぞれ雪が 都市に注いで
  ごくすみやかに歌となる
  その疾さで のどがかわいていく
  煙草を 二口 吸う
  毛皮のコートを着て出かける
詩に制限はない
書き方に制限はない

自由しかない
想いのまま
詩というものが生まれる

言葉の雨が降り注ぐ
スムーズに詩の形になる

詩の雑誌を読む
オリジナリティが
光を得 ....
雨が上がった街に
人が通り過ぎる、車が通り過ぎる

僕は窓辺で見ている

にわかに大地が割れるのを
見果てながら
彼らは何処に向かうのだろうかと

 遥かな地平に虹がかかる
 俺は ....
天につばを吐いたら
金の滴が、落ちてきた 
二〇二〇年八月一日 「リハーサル」


 ホラー・アンソロジー『999 狂犬の夏』の4つ目は、トマス・F・モンテルオーニの「リハーサル」舞台で起こる怪異談。といっても、芝居がはけてから起こる出来 ....
分別のない緑が、近郊都市周辺の山々を埋め尽くし、
風は暑さのためか、動くことを忘れたかのようであった
どこかに存在する点と点は害虫のように動き回り、
線を描かせてはくれない
摩耗した歯車が軋み ....
かなしみの
青が降る
透明、
ただ透明に
なっていく
己の体
幾億もの幾兆もの者達が通った道
途、未知、溢れ
枯れ果て、移行する
闇の奥の
ふるふる震え揺れ
時の間隙縫い
開く ....
ひとつの自分が
無数の綿毛に変わる
わたしは消失し
野にある数多の物語となる


 未来から過去へとすり抜けた
 あなたはわずかな時間だった
こうして記憶は一瞬を一生にし
わたしだけ ....
山の上のほうまで
住宅地が広がっている

砂浜が小さく見える
様子が見える
海に行きたくなる

一番高い場所にマンションがある
見える景色を想像している

砂浜が良い雰囲気を生み
 ....
 みずからというものの
 庭先に 縁台をひっぱりだしてきて
 そんなふうな具合に 眠ることができた
 一匹の猫が日なたの埃のなかをこちらに向かってくる
 あなたを愛することができた よ ....
闇に
幾人もの私が
ほどけて

緑と水の匂い

翅あるひとの気配が
呼吸にいりまじる

ほどけゆくままに
ひとつ
   ふたつ
ともる
   ほたる


になるかなら ....
空は灰色、
街行く私の背は屈み
あてどなくさ迷いながら
灰色空から雨、ザァザァ
ザァザァザァザァ降って来て
視界はかすみ歩は鈍り

(今ごろ森では紫陽花の
青白く光る群落が
ゆらんゆ ....


化学

オシドリ
何処か感じが似てるのは
同じ先生だからなの
生まれ変わった私には
とても他人に思えない

同窓会にも出られない
昔の写真も見せられない
過去は捨てたと言いつつも
寂しさだけが残るのよ
 ....
ちょっとおいしそうだったので

久しぶりに
あらたなスイーツをと

冒険して
買ってみたところ

期待に反して
粉っぽくてまずかった

こんな事も
時たまあるので

いつも ....


言い逃れ

郵便受け
俺の事がわかりそうにない人への
言い訳のために俺は喋ってきたけど

そういうのん俺には向いてへんからな

逆にお前らの方が俺に言い訳してくれ

お前らの事いっこもわかれへん
頼むで
どんな言葉も無力な淵で
わたしはなにをすればいいのだろう?

魂の忍耐、それだけが試されるその場所で。





*この詩は、すぐ前にアップした『風見鶏の歌』と一セットです。
地震予知まだ難しく出来てない予知が出来れば被害激減

ナビ通り進んだ結果細い道車が来れば離合出来ない

どんなことあっても前を向けばいいそう考えて余裕を作る

暮れ泥む町が寂しく見えている ....
のんびり呑気な春の午後、
わたしは歯軋りしながら布団のなか
つかの間の均衡に憩っていた

虚しい色の風見鶏
誰かそれを呼んだのか

昨夜は本当に惨かった
疼痛宿痾の眼底痛
狂う、も自 ....
逃れ去っていく
逃れ去っていく記憶の
その核心を掴もうと
広がる鉛の海を泳ぐ、泳ぎ続ける
 
 失われた薔薇の花と団欒
 終わった関係と更地
 虚脱の時を刻む秒針

静まっていく
 ....
二〇二〇年七月一日 「『幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる』」


『幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる』の再読終了。憶えていたのは、パトリシア・ハイスミスの「かたつむり」だけだったが、繰り返しになるが、シオド ....
あの頃「敷かれたレール」から{ルビ逸=そ}れて
長らく僕は、台本のない道を歩いてきた
最近ふと立ち止まり
ふり返った背後の道に
無数の数字が記されていた

3.14159265359……… ....
赤い風船が 
雑居ビルの屋上を越えて
空へ吸いこまれてゆく

路地裏を
うろつく黒猫が足をとめて
二階の私と、目が合う 

――幸いは
  掴むものじゃないらしい
さくらんぼ

垂乳根の

鷦鷯
ポリバケツの中に廃棄された腐敗し続ける狂気と、その肉を狙うドブネズミの低い鳴き声、名前も知らない薬の効果偏頭痛に変わる日常の蠢き、まともな時間じゃないのだから文句を言うのは筋違いってもんさ、月は薄曇り .... {引用=自戒/自壊}
集中するな 散漫になれ
強すぎる日差しにまどろむ植物のように
むき出しの感覚を微笑みのように裏返し
光の木霊から剥離した虹の鱗に映り込む
おまえの失語を速写せよ

 ....
「{ルビ弥=いや}が上にも」と蠢く弾力と渡ってうたって、ふっくらとした真綿の断層は息を切らした、奔放に惹起し、鮮烈に粋る。消え入るようなコンパスは錯覚を刻んだ犠牲者、途を記し伝わってくる、ただ頭が足り ....
マークアーモンドさんのおすすめリスト(804)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
スキを落とした日- かんな自由詩122-6-4
私は不思議でたまらない- ホカチャ ...自由詩8*22-6-4
みぞれ雪- 草野春心自由詩322-6-4
制限はない- 夏川ゆう自由詩522-6-3
虹の根元- ひだかた ...自由詩622-6-1
ばかもの- 服部 剛自由詩222-5-31
詩の日めくり_二〇二〇年八月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*22-5-30
すべての物達の、とある夕刻- 山人自由詩5*22-5-29
ハレル- ひだかた ...自由詩6*22-5-28
蝶を咥えた猫- ただのみ ...自由詩1*22-5-28
砂浜が見える- 夏川ゆう自由詩222-5-27
存在と縁台- 草野春心自由詩322-5-27
五月の夜- 塔野夏子自由詩8*22-5-27
何処へ- ひだかた ...自由詩6*22-5-27
令和4年5月26日(木)- みじんこ自由詩1*22-5-27
整形ブルース- 花形新次自由詩122-5-24
カカオ70%のチョコレート- st自由詩422-5-24
令和4年5月23日(月)- みじんこ自由詩1*22-5-23
お前ら言い訳してくれ- 奥畑 梨 ...自由詩222-5-23
問い/祈り- ひだかた ...自由詩3*22-5-23
細い道- 夏川ゆう短歌322-5-23
風見鶏の歌- ひだかた ...自由詩4*22-5-23
その時その瞬間- ひだかた ...自由詩6*22-5-23
詩の日めくり_二〇二〇年七月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*22-5-23
円周率の旅- 服部 剛自由詩322-5-23
風船と猫- 服部 剛自由詩322-5-22
令和4年5月22日(日)- みじんこ自由詩1*22-5-22
デッドマン・ウォーキング- ホロウ・ ...自由詩1*22-5-22
時の落とし仔_地の逆仔- ただのみ ...自由詩1*22-5-22
しあわせでありました- あらい自由詩122-5-22

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