この哀しみは誰のもの
其処で泣いてる子供が言う
目を閉じれば消えてしまう世界
街角では老婆が荷車を押す

お日様は雲ってどこにもいない

クモの巣が縁の下で揺れている
みんなどこかへ行 ....
通学路狭いし車多い道事故も多いし対策急務

通学路使わず友と下校する変質者情報多発中

探し物見つけ出そうと動き出す目の前にあるのに気がつかず

枝豆は蒸し焼きにしたほうがいい茹でると栄養 ....
盆の晩夏に浮かんだ重い雲の隙間から
かすかな青い空が
ひかえめにのぞいていた
いたるところに停車された鉄の馬たち
それぞれが夏の欠片をカートに入れて
手綱を引いていた
盆は静かに終わりをむ ....
慣れた雑音から
都合のいい言葉を拾いだし
持ち帰って洗う

良い音を聞かせ
温い茶をのませ
夜には撫でてやった

ぼんやりと月夜には
影を分けあって吸った

しばらく暮し ....
あの空の下からあの空の向こうまで、なだらかにせりあがりなだらかにくぼみながらどこまでも続くみどりの丘、その丘を白くつぶつぶと覆いつくすほどのあの羊たちがいっぺんに、シーツをめくりあげるように消えて .... 2019年10月12日の台風19号によって、田園調布のまちは大田区では最も大きな浸水被害のあった町内となった。
田園調布といっても高台にある3丁目とは違い、4丁目と5丁目の一部は川のそばにある。
 ....
二〇二一年六月一日 「エイン博士の最後の飛行」


 ニーヴンは大好きなSF作家で、翻訳されたものは、すべて読んだけれど、いま、部屋の本棚に残っているのは、カヴァーが好みのものだけで、『ガラ ....
  あらい浪が
  きみの肌のどこかで
  弔われている 私たちは
  擁きあえる 芒の原にこぼれる
  月影に這わせた 指のふしの奥で
二人の会話も水没して遺跡へ還る
時の流れは表層にすぎず
ましてや真っ暗闇
マッチ一本擦って消えるまでの
意識といのちの混同なんて

またすぐ誰かに発見されて
再定義される
そうやって繰 ....
なんにもできない
こんな僕でも
淋しい夜は 歌を歌うよ

なんにもできない
こんな僕でも
夜明けを待って 歌を歌うよ
あざやかに青い空には
壮麗な夏雲が立ち
先ほどまでの蝉時雨も止んで
静かだ
永遠というものが
今此処に垂れ込めてきたかのような
濃密な静寂だ
この圧倒的なあかるさ静かさには
けれど あ ....
小川の中に立つてゐた

ほんたうに小さな
足首が溺れない深さの
跨いで越えられさうな幅の
小さな川の流れの中に
私はひとり

世界を廻る水の一端に触れてゐる

とまることのない流れ ....
弱い時期を越えて
今の強さを手に入れた

バランスの取れた強さがある
勢いも当然必要だけど
良いピッチングが良い流れを生む

若い選手も順調に育ち
寄せ集めのチームとは違う

劇的 ....
  あいた土地に
  油圧ショベルが項垂れている
  だから、土地っていう感じがする
  鉤括弧からこぼれた
  月明かりが幼児にでも変わるだろう
山が私を待っているわけではない。山の作業が私を待っているのである。
朝からミンミンゼミは鳴いている。
心の洞窟に蝙蝠がぶら下がり、鬼蜘蛛がのそりと動く。
湿気のある岸壁に苔がむし、カマドウマのよ ....
二〇二一年五月一日 「不老不死プロジェクト」


 ようやく、ロバート・シルヴァーバーグの『不老不死プロジェクト』を読み終えた。さいごのどんでん返しは、予想もしていなかっただけに、新鮮な印象を持 ....
子供の頃から食べていた
安くて美味しい蟹蒲鉾

飽きがきそうで飽きがこない

不思議な食感があり
蟹の身に見えるよう作られている

子供の頃よりも今のほうが
何倍も美味しくなっている ....
霊感商法ってさ
文句言われてるけど
おみくじとかお守りなんて
完璧な霊感商法だからさ
お賽銭もそうだ
額の問題なだけで
本質的には変わりないんだよ
毎年毎年初詣時期は
神社仏閣はかきい ....
冷え切って
毒づいて
虹のかかる遥かな空を
大きく両腕を広げ渡っていく
君が悪いわけじゃない
僕が間違ったわけじゃない
ただ人々が佇立する
ただ独り独りひざまづく
神妙に、繰り返し繰り ....
今日晴れと思っていたが雨だった空が泣くほど嫌な出来事

真新しい畳みは何処か別物で部屋に馴染めば家族の一員

かき氷食べて頭が痛くなる夏に味わう痛みの一つ

よく冷えた麦茶を飲んで夏を消す ....
自分の焼死体を引きずって歩く
照り返しは閃く刃物
陰影は深くすべてを潜ませて
輪郭の途切れから染み出して来る
夜の水の囁きに指をあてながら

ひとつの響きが起こる前の静けさ
ひとつの響き ....
透明すぎて何も見えなくなった視界を
侵蝕する夏

振り向いては駄目と云った
爛れ落ちてゆく意識で
最後に何を感じたの

ああ {ルビ懶=ものう}い
純粋ごっこの残滓に
濁った火をつけ ....
夢のなかにいるように
夢のなかで歌うように
輝く、輝いている
星、星たち
意識は奥深く落ちて

わたしは誰?
わたしはどこからやって来た?

無表情な現実がかき混ぜられ
失われた魂 ....
七月二十一日 金曜
天氣 晴
起床 五時三〇分
就床 十時二七分

いよ〳〵今日から勤勞奉仕である
七時集合なので早く行く
私達の今日の仕事は芝生を移しかへることと土を運ぶことでし ....
この恐ろしいほどの
時間の無駄使い

無駄使いだけど
ただ無駄なわけではない

一番の贅沢かもしれない
お金も名も無いけれど

この命の
どうしようもない物語

この物 ....
夏が来たら
夏のことを書く
もうそれだけでダメだ
このクソ自称詩人どもが!

猛暑日に18℃設定の部屋で
アレクサに
クリスマスソング特集を
要求している
俺の自閉症の息子を見習え! ....
二〇二一年三月一日 「生きていた火星人」


 ロバート・シルヴァーバーグの『生きていた火星人』を読み終わった。火星人が生きていたことがわかったところで、物語は終わる。主人公の10歳の少年と9歳 ....
ビートルズを初めて聴いた中二の休み時間
直観と感覚が一体化した

直観は向こうの奥底からやって来て
感覚はこちらの世界からやって来て
繋がり共働した

僕はこんなにも自由だ
僕はこんな ....
霞んだ滲んだ奥底から
仄かに姿を現すもの

深い、深い
海の底にいるように

無音のうねり
無音の夜

限りない広がり
限りない響き

忘却と思い出の狭間に立たされて

奥 ....
七月を纏って
汀を歩いてゆく
寄せては返す 透明な波

やがて小さなさびしい桟橋へ
たどりつくだろう
そこから灰色の舟で
向かうだろう
いちばんなつかしい日へ
記憶と予感との ....
マークアーモンドさんのおすすめリスト(777)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風景- ひだかた ...自由詩522-8-16
通学路- 夏川ゆう短歌122-8-15
町のスーパー- 山人自由詩4*22-8-15
雑音- はるな自由詩322-8-15
数えられるもの- 片野晃司自由詩1622-8-15
2019年10月_東京都大田区_台風19号- 松岡宮自由詩122-8-15
詩の日めくり_二〇二一年六月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*22-8-15
肌_芒の原- 草野春心自由詩422-8-14
球体の幽霊- ただのみ ...自由詩3*22-8-14
なんにもできないこんな僕でも- 高山夕自由詩322-8-13
夏の影- 塔野夏子自由詩8*22-8-13
水鏡- 自由詩122-8-13
野球チーム- 夏川ゆう自由詩222-8-12
整地- 草野春心自由詩422-8-11
山の細道- 山人自由詩6*22-8-10
詩の日めくり_二〇二一年五月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*22-8-8
蟹蒲鉾- 夏川ゆう自由詩222-8-5
桜田淳子狙撃事件- 花形新次自由詩122-8-4
ヌード(改訂)- ひだかた ...自由詩4*22-8-1
麦茶- 夏川ゆう短歌422-8-1
ことばに映っているのは誰の顔か- ただのみ ...自由詩4*22-7-31
衝動の夏- 塔野夏子自由詩6*22-7-31
夢のなかにいるように- ひだかた ...自由詩622-7-27
女學生日記_二十六- TAT散文(批評 ...122-7-27
贅沢な無駄使い- シホ.N自由詩322-7-27
おまえらのダメなところ- 花形新次自由詩122-7-26
詩の日めくり_二〇二一年三月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*22-7-25
ビートルズと自由・直観と感覚- ひだかた ...自由詩522-7-24
コンタクト- ひだかた ...自由詩722-7-23
- 塔野夏子自由詩6*22-7-23

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