家の中に橋ができた
これでやっと
居間から台所まで行くのに
濡れることも
敷地外を迂回することもなくなる
僕らはこれまでの苦労話などをして
それから橋に名前をつけることにした
けれど ....
冬の夜
冬の厳しい張りつめた大気が
私の皮膚まで突き刺さる
その刺激が身体と精神を固くする
ヒーターの温風だけが柔らかい

部屋の中は猥雑に生活が染みつく
目を閉じて掌に感覚を集 ....
しずまりしずむ
こころのおくで
なにかがいように
ことばをつむぎ
わたしにしずかに
かたりかける
どこでもない、
こここそむげんの
うちゅうのひろがり
わたしにそうかたりかける
こ ....
この冷える夜に
火を焚き付ける
哀しみに貫かれ
遠く眩む空、
割れ裂け

一番星、出ているよ
言った父、悪夢にベッドで横走り
狂った母、墓標叩きながら
二人、亡き家の
梅の木に寄り ....
ちょっといい気になって
調子に乗っていたのかも知れない
詩の投稿サイトのある詩人に
詩が安直すぎると指摘されて
ヒヤリとして我にかえった

アニメ「ぼっち・ざ・ろっく」の
ぼっちのことを ....
魚が星を眺めている
水の中には他に
眺めるものがないから

魚はただ
そこにいないかのように
ポカンと
存在だけがある

ふと最終列車が到着する
魚は乗り込み
自分から遠 ....
陽が落ちて
病、鎮まり
床に座す

日々ほぼ独り静観思索し
透明な湖面を滑るように
夜を迎える、
病の様相、伺いながら
病の苦痛、耐えながら
激すること抑え、狂うを正し
冷え切る肉 ....
冬の朝の荘厳な空気
凛とした張りつめた冬の気が
壁を隔てた部屋に座っている
私の身体の皮膚まで
突き刺すように浸透してくる

それでも
感情と思考の振幅は
動くことを止めない
揺れ動 ....
夜底のしずかさ、感じた昨夜
解体していく雨、冬の冷え
降ったり止んだり、繰り返し

脳髄の苦痛は朝から、鋭く
引き摺られる意識、この肉の体
耐えては努める、今日一日


夜底のしずか ....
木星、輝いて
夜の冷気に

橙色の灯り
向かいの家

スッとする、すっとするんだ
わたし

またピーナッツ頬張りながら

夜の深まりを
感じ 静まり

未知の明日を 請い願 ....
  
       

君はさながら落下した蝙蝠
五体投地のごとく身を投げ
泥に翼を打ち付けながら恍惚と匍匐する

堕胎した言葉の数々を
霧の森の果てる處に埋めに行く

生まれよう ....
昨日は三時頃に昼食を食べたので
夕方に洗い物をした時に
水に漬けておいた時間が短すぎて
炊飯器の内釜にこびりついた米を
かき取ることが出来なかった

それで米を炊くことは諦めて
八時に車 ....
初冬の光は
ちょっとあたたかで優しい

川のほとりで
すすきが日光浴している

若いすすきは
つややかな穂先をしならせて
本当の冬を迎えうつにあたり
どう生きていこうかって
ささや ....
天空の青
熱失う肉

輝く太陽、
ひかり
ひかり

東の空、

なんにもない
なんでもない

うっすら白い月、
巨大な輪郭 
現し浮かぶ

西の空、

横断歩道を渡 ....
二〇二二年十月一日 「ネモ船長の最後の冒険」


 海外SF傑作選『異邦からの眺め』6作目は、ヨゼフ・ネスヴァドバの「ネモ船長の最後の冒険」太陽系を破壊しに来た異星人たちをやっつけに地球から ....
外は一面の雨跡、うっすら
わたしの脳髄、拘束され
記憶の光景、次々再生する

なんだろう?

ピーナッツを頬張りながら
無限の広大に震えしずまり

夜、概観

心音の響きに 耳、 ....
なにもない
だれもいない
凍結した
大雪原の
真ん中で

まわりの山々の雪崩レル
脳髄貫く 巨大な響キ、

どぉんどぉん どぉんどぉん 


立ち尽くす
少年、

雪降る ....
なにひとつ持っていかぬという気持ちで
日々、靴をはき
仕事をし
夕飯の買い物をして
靴をぬぐ

思い出も悲嘆も後悔も
生き残った人たちのもちもので
三途の川の向こうには持ち越せぬ

 ....
あけるよる
べろんとかがやくたいようの
まなざしにとけ
のまれゆく
ししゃふるししゃふるひかりのうみ
およいでおぼれてすっぽんぽん
むきみでうちゅうをわたっていく
さいはてのちにていみう ....
白い巨人、大股で
光の天空、過ります
ゆっくり流れ
両手を開き
夢の形象、生動し

この世界は形象で充ち溢れ
僕らはそれらを嬉々と読み取る
この世の未知なる顕れに
次々時の輪郭、浮き ....
灯り消え
夜闇に
鎮まる
街、家々

わたしは
独り寝の床、
整え
眠薬服し
蒲団被る


人は毎夜、
深い眠りに
恒星たちの
うた、聴く
という

意識失い
光 ....
詩作の為にパソコンのキーを
右手だけで打っていたら
右手が腱鞘炎になったみたいで
右手首が全体的に腫れて痛い
昨日は詩作が出来なかった

今朝は夜中の二時に起き出して
銀行の口座に振り込 ....
とおくのびていく
声、
ういういしくかなしい

静かさの相貌を帯び

わたしは失なわれた
ふるさとを想う

ふるえながらふるえながら

明日のことは
誰にもわからないから

 ....
だいこんを抜く
よく太って近年にない出来映えだ
ぢの痛みを我慢しつつ植えつけたから
ご褒美なのかもしれない

この冬は
だいこん、たまねぎ、そらまめ、茎ブロッコリーが
畑で育つ
いつも ....
開け放たれた窓から
少しずつの午後が入ってくる

空港は徐々に丸みを帯びて
羽の重みに耐えかねた蝶が
不時着をしている

机の上には生まれたての雲

いくつか家の事などを済ま ....
荒々しい
牙、剥き出す
夜の闇に

わたしは待っている、
再び閃光走るその時を
たましいに沸き立つ、
イメージを

竣立し輝く岩峰を

荒々しい
牙、剥き出す
この夜の闇に
 ....
意味が剥離して
淫靡な亀裂、
多淫な破裂、
花咲く陽光の丘に
記憶の忘れ物
じぶん、行方不明

深い眠りに
意識は跳躍し
眠りのなかに
覚醒する
聖なる次元、
巌の輝き、
直 ....
頑なな寒さ、訪れ
肉の冷徹、巌の如く

今日は曇天にて
その裸体を曝す一本の立ち木、
通り沿いに在り
擦れ違う人、背を丸め
街の電飾、青く一層輝き

私の意識は今、明晰にして
季節 ....
二〇二二年九月一日 「フィリップ・ホセ・ファーマー」


 ぼくの大好きなフィリップ・ホセ・ファーマーの本が Amazon のネット古書店で、1円とか2円で売っている。なかには数千円のものもある ....
休みやすみしつつ倦怠感と闘いながら
洗い物と米研ぎを済ませて、ご飯を炊いた
後は卵を一個茹でて、茹で玉子にして
レトルトのカレーを温めるだけだ
今夜の夕食は、茹で卵乗せカレーだ

昨日、使 ....
ちぇりこ。さんのおすすめリスト(951)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
距離- たもつ自由詩122-12-16
「冬の夜」- ジム・プ ...自由詩2*22-12-16
なにか〇何か- ひだかた ...自由詩4*22-12-15
この冷える夜に- ひだかた ...自由詩4*22-12-14
「ロクなものじゃない」- ジム・プ ...自由詩2*22-12-14
最終列車- たもつ自由詩322-12-14
今、しずかさに包まれ- ひだかた ...自由詩4*22-12-13
「冬の朝の荘厳な空気」- ジム・プ ...自由詩2+*22-12-13
解体する朝- ひだかた ...自由詩4*22-12-13
こいねがう- ひだかた ...自由詩5*22-12-12
解読を拒み続ける狭い迷路だ- Lucy自由詩922-12-12
「経済の真実」- ジム・プ ...自由詩3*22-12-12
日光浴- そらの珊 ...自由詩9*22-12-12
光の青に包まれる- ひだかた ...自由詩422-12-12
詩の日めくり_二〇二二年十月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*22-12-12
夜、概観- ひだかた ...自由詩5*22-12-11
宇宙の心音- ひだかた ...自由詩4*22-12-11
向こうの花畑だけが- 凍湖(と ...自由詩1222-12-11
えいち〇叡智- ひだかた ...自由詩422-12-9
白い巨人- ひだかた ...自由詩322-12-9
マボロシ- ひだかた ...自由詩322-12-8
「冬の日は暮れてゆく」- ジム・プ ...自由詩3*22-12-8
帰郷- ひだかた ...自由詩422-12-8
続_ち、に濁点- たま自由詩11*22-12-8
青空- たもつ自由詩822-12-8
牙と肢体- ひだかた ...自由詩3*22-12-7
裂開宇宙- ひだかた ...自由詩422-12-5
冬の朝- ひだかた ...自由詩422-12-5
詩の日めくり_二〇二二年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*22-12-5
「新芽のような想い」- ジム・プ ...自由詩3*22-12-4

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