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更けゆく夜はひたすらに
孤独の深い陰影を
白けた顔して曝け出し
薄い涙がつと流れる
薄倖の人、天破り
漆黒の闇に降下する

幼い記憶の光景が
眼前に広がり来たるまで
ひたすら遡行し孤 ....
確かに人生に意味なんか無いかも知れない
こんなちっぽけな命
こんなちっぽけな人生
しかし人生に意味を与える事はできる
希望に生き
希望を他の人と分けあえる
楽しみを見つけ
楽しみを他の人 ....
二〇一五年十一月一日 「海に戻る。」


 ぼくはまだ体験したことがないのだけれど、おそろしい体験だと思うことがある。自分がどの時間にも存在せず、どの場所にも存在せず、どの出来事とも関わりがない ....
*

まず、赤いフタの大きなアルミ鍋に七分目まで水を入れ、中火と強火の間ぐらいの火加減で湯を沸かす。五分ほどすると、プツプツした細かい気泡が上昇し始め、水の表面が微かなプルプルに満たされるようにな ....
真新しいものの
誘惑に
戸惑っている間に
いつのまにか
すぎさられてしまうもの
春とはそういう事象
新しいノートや鉛筆が
揃えたくなる
鉛筆削りにたまってゆく
削りくずの香る ....
そのとき私は十六歳で
まだ何も罪は犯していないと思っていた

電車に乗って席に座ろうとしても空いていなかったので
つり革をつかんだ
そして
向き合った席にいる人の姿に
私は驚いて
目が ....
これでもかと歯石を取り尽くされ

すかすかすっからかんの帰り道です

もう何も持っていません

昨日までの悲しかった人生も

明日からの悲しいであろう人生も

もう何処にも無い ....
空を見上げて歩いていた海で 
カレイを拾ったことがある 砂の中にいた
それを投げ上げたけれど 空の下で
ざらついていた それを 拾わず帰った
米って左右対称じゃない
犬歯のように少し欠けてる
その犬歯みたいな米は
臼歯で噛むと甘くなる
そういえば
オオカミの犬歯を
あの人はお守りにしていた
もっと噛んでくれてもよかったのに
「海をすてた」

海をすてた
いっぱいだったから
外に捨てた
外は広いから
海はしずくにみえた
にんげんが
外にいったら
ちいさすぎて
なんだかバカみたいだ
だからぼくは
ここ ....
葉っぱが
ひとり遊んでる
くるんと
まるく
じぶんをすてて
も一度
ハラり
わらって泣いて
あなたが嫌いだから
あなたとは距離を取りたい
あなたといると
私が私じゃなくなる
あなたと一緒にいたら
耳が聴こえなくなった

あなたは私を支配する
あなたのために微笑むことはもうない ....
二〇一五年十月一日 「℃℃℃。」


℃■■■■■■■■■
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■■■■■■ ....
海底99メーターの孤独
エヴェレスト単独登攀の孤独

子供が離れた孤独と
爺ちゃん婆ちゃんのいない孤独

不安に怯えても孤独と融和しようぜ
もう子供じゃないんだから
もし好きなことがあ ....
そこにあったことなどないことを忘れそうに満ちる野花


水底にねをはる陽の匂いをそこねることなく永遠の死を生き続ける置物に


なによりもそこに似合う置き場のない静けさとして


 ....
行くあても無く歩行する
真っ青な夜に靡く草原を

やがて月の照る浜辺に出る
遠く漁り火が燃えていて
忘却された団欒のようだ

月光がつくる海の道が伸び
僕は何処までも歩いていく

 ....
聞きとれない靴音がいくつも通り過ぎて
わたしを避けるように交差した
どこからかしるべの虫と
やわらかそうな短い影
君はやっとヘッドフォンを外して
そこまで寒くないことに気づくんだろう
朝い ....
何を思い出したのか
思い出せないでいた

小学生の頃
クラスメイトの女の子が
川で亡くなった

台風が来てたんだ
学校の近くの川で
その子は死んだ

どこで
どんな会話があって ....
手綱に導かれながらよろめく
いつの間にか鉛の靴を履いた

老いに削られ痩せ衰えた体
荒々しい息が吐き出される

ひとつひとつ生まれる幻影
熟さず霧散する己を舌で追う

間もなく土に帰 ....
階段の上に立つと眺めがいい
どこまでもずっと見通せる
そうしてどの階段にも
またその後ろに秘密の階段がある
それが素敵だ
神様、わたしを知ってるかい?
何度か願った者だけど
神様、わたしを知ってるかい?
なんだい、なんだい、
忙しいかい?
優先順位があるのかい?
うまれた順かい?背の順かい?

もういいか ....
家を出て 当てもなしに歩いた
道を渡り 林を抜けただ独りで

ふるさとを 遠く離れて来てしまった
戻ろうにも 路半ばを過ぎてしまった

柔らかな陽光は悴んだ掌を宥めた
のどかな南風は凍っ ....
僕はホルマリン漬けの少年だった

理科備品室の奥底の、埃の積もった標本瓶の

その深海に、いつまでも眠っていたよ



そのせいか、大人になった今でも寝坊助で

肌はというと、 ....
思い出させてください
砂漠に咲いた一輪の
ランタンに写るひとひらの
影のような彼方の記憶


何もないではなく、喪失を
わたしはもらった
その場所では救われない
だから、どうか

 ....
名前がある
そこにある
私の名前だ
そこにある
指でなぞる
古い名前だ
何も覚えていない
美しい響きだ
長い間耳にしなかった

花を摘みに出掛けた
みんな何処かへ行ってしまった
 ....
意地


無惨

不様


ー 哀愁 ー
雨の匂いと
ここには無い風が
少し冷えた窓枠に溶け込む
濁りながら
視界を浸す音に
帰ろう

応えるつもりだった
ゆるやかに自傷

ゆるやかに

もぐもぐもぐもぐ

食べたくないけど 食べちゃうの

もやもやもやもや 晴らすため

ゆるやかに自傷

ゆるやかに

ぷちぷちぷちぷち

 ....
海よりもとおい海の
浜辺には声の真空があり
水と石だけがきざまれて在る

列島の等高線をきりおとして
おんなたちは口々に
あれが星の曲率なのだとささやく

だがひとえに言ってしまえ ....
{引用=春は
ねぼけた白さぎの壁
意識のとり零し
たおやめの
すっくと仄闇立つすがた
{ルビ一夜=ひとよ}に二、三
酵母の乱れ
夜霧へおとなう
{ルビ紋付=もんつき}の{ルビ靈=れい} ....
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