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夢でしか会えないひとが
夢の中でいつもの場所にいて
そこであたりまえのように
暮らしていた

秋の夜の眠り際に
夢であることを知ってしまった
心に愛がなくても
美しい言葉をたらたらと吐ける

心に愛がなくても
たとえ嘘でも言葉が温かいなら
冷たくなってしまった心を溶かすだろ

心に愛がなくても
怪我した指に包帯を巻いてあげら ....
秋の虫たち るうるう

無残に刈られた草むらの

最果てみたいな端っこで

透明になる身体

開いた扉の

まっくらやみの先を

眼をつむったわたしは見ている

 ....
句読点が降ってきて会話が途絶した

遊歩道にひしめく感情が

拾われない末路を想像して枯れていく

秋を踏みしめている

この靴も

服もすべて

私への期待値を担保として
 ....
テーブルにこっそりと封筒が届いた
茶色い養生テープがしかつめらしく巻き付けてあった
テープを剥がしてねちゃねちゃ丸めたが
丸めるべきは封筒であったかもしれない
危険なものは遠ざけておくように
 ....
シャバシャバのカレーを母は嫌い、母のカレーはモッタリしていた。
そのモッタリが嫌で実家を出た僕は、シャバに放り出された様でした。
いま一度読み方を確認して
次の行に進む
心が文字を走って行く時
読みもまた適当である
声に出して読もうと意識しなければ
意味だけで飛ぶように走る

意味すら入って来なくなった時
眠りが ....
{引用=汽水魚}

魚になりたい。淡水か塩水、いやそのどちらも行ったり来たりできる、汽水魚と呼ばれる魚になりたい。海での名前と川での名前いずれも本気の汽水魚になりたい。

{引用=突端}

 ....
風渡るせせらぎ
岩の割れ目から這い出て
木陰を気ままに歩く
わたしは沢蟹

のびる手

捕えられ
器に入れられ
なかまとどこかへ連れられ
いつしか明るい照明の下
隠れることがで ....
むかしの人々は
だらしなく開かれた口から
魂が抜け出ると信じていたらしい

なにかの間違いで
底引き網で引きあげられて
はらわたがドロリと飛び出した

深海魚みたいにですか?

怪 ....
のどかな秋の夕べ
遥かな思い出が
ふっと蘇っては
消えていく

橙に染まるリノリウムに
重なり踊る影と影
小刻みに震えながら
一条の線となって
消滅する

遠い 遠い
何もかも ....
其処は中庭
周囲がすっかり閉ざされて
何処から入ればいいのかわからない中庭

其処で
プロローグと
エピローグが
手をとりあってくるくると回っている
モノローグと
ダイアローグが
 ....
やっと 眠れぬ 暑苦しさも

終わったらしい

空は ひたすら 秋です

鳥肌です 風が吹けば

ページを めくれば

忘れられる

苦しさなんて
ほんとうは、たたかうほうが好きです
若いことを踏み潰した、地続きの傷
なぞると忘れた横顔に似たきり、
痛みにしがみつくことなく
目を閉じます


白い配りもの、光って、子に散る声 ....
縁側で
ぷっと
西瓜の種飛ばし
放物線の先を
追っている
幼い子供が
独り居て

遠い夏の日
夏の午後
その日を生きる
幼子が

風に吹かれて
風に吹かれて

名無しで ....
痩せっぽっちのロバと
ながらく友達だった僕は

マッチョなイギリスの
粋なボーカリストが好きで

ついにはオペラ座の怪人の
私生活を知ってしまうのだろうか

拘束されない言葉ほど
 ....
これから病院です
おかしいところを治す病院です

暗いスマホの画面に映ったわたしの顔その後ろの車窓その向こうの電線と青空が、とても綺麗で
6.4インチ、好きな分だけ好きな景色を切り分けたような ....
つま先にあたった石ころが

ころころ

ゆるく転がって川に落ちる

何の音もしない

七年前

職場のわたしの歓迎会は

小ぎれいな洋風レストランに皆集まった

こ ....
たそがれて
いちにちが終わる
いつかは
このくるしみも終わる
すくなくも
わたしが終われば終わるだろう
その時は
世界が終わる のではなく
世界のなかで
わたしが終わる


わ ....
本当は存在しないもの
駄菓子の当たり
国境線
赤道


本当は存在するもの
自販機の当たり(たまに当たるんだぜ)
戦争
ひとり


地球儀にキャプテンがいる
片言の日 ....
どうか
この手が
だれかを
たたいたり
せずに
ありますように

どうか
この脚が
届けものを
とどけ
続け
られますように

どうか
この瞳が
まっすぐで
逸らされ ....
法則

{引用=山で
イノシシとリスが
談笑している

団栗と
木の実は
こっそりと交換される}



航海

{引用=海は平面を
船乗りに諭しつづける

地球の丸み ....
一生使いきれないくらい
お金を持ったら
値段のあるものすべてが
無料に見えるんだろうな

一生使いきれないくらい
お金を持ったら
値段のないものすべてが
有料に見えるんだろうな

 ....
水たまりだらけのいちにちを
病院のベッドから眺めている

何冊めかの本をてにとり
2日めも暮れなずんでゆく

痙攣していたてあしが痛みから解放され
滞っていたからだの中の運河がなが ....
{引用=首}
なだらかな午後
ただそれ自体の円みと感性で
転がって
吸血する問いとなり
落下する 分裂の暗い谷へ

隠匿されていた
真っ赤な夜が溢れても
目交いすらなく
過る夜鷹に ....
夢の中で、
歌うことも笑うことも靴を履くことも忘れる。

夢の後で、
体の中に風が吹いているのを感じる。

窓の外、
静かな空に煙をくゆらす。

振り返ると、
空っぽの住処。

 ....
木立の緑が揺れている
私は冷たい虚を飼って
鉛の監獄から眺めている
気だるく憂鬱な昼下がり
空は一面の灰色模様、
熱風はもう絶えず吹き
荒れ果てた街並みが
ぱたんぱたんと倒れていく

 ....
この精神ひとつ
この身体ひとつあれば
必ず這い上がれる
やってゆける
形のない精神で
有限なこの身体で
今日を生きる
精神はあの天球と繋がり
身体はこの地球と繋がる
この私の意志の振 ....
私にきれいな時など一度もなかったと思ってた。
しかし白髪が増えた今、きれいな時がやってきた。
若さがきれいとは限らないということだ。
病床の旧友よ、それでもなお、夏への憧れを失わずにいておくれ。
学び舎は今でも坂の上に、サイダーは学食の自販機で冷えているよ。
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢の場所- につき自由詩7*20-10-9
心に愛がなくても- こたきひ ...自由詩720-10-8
夜の通過待ち- 自由詩8*20-9-26
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封筒- オイタル自由詩6*20-9-24
シャバ- クーヘン自由詩3*20-9-23
読み方- よしおか ...自由詩320-9-23
なりたい- 道草次郎自由詩3*20-9-21
沢蟹の脱出- もちはる自由詩5*20-9-21
欠伸- まいこプ ...自由詩420-9-20
無限遠点- ひだかた ...自由詩720-9-19
ローグ- 塔野夏子自由詩6*20-9-19
再帰する秋- ナンモナ ...自由詩4*20-9-15
- 星 ゆり自由詩1020-8-4
童夢- ひだかた ...自由詩12*20-8-4
ロバの話- 梅昆布茶自由詩1020-8-2
コミカライズ- 印あかり自由詩620-8-1
_重い紙袋- 自由詩12*20-8-1
Withdraw- 大村 浩 ...自由詩11*20-7-29
地球儀- wc自由詩1020-7-28
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労働者- 道草次郎自由詩3*20-7-26
豊かな貧乏- イオン自由詩2*20-7-25
レインダンスのまち- 梅昆布茶自由詩1820-7-25
早贄- ただのみ ...自由詩4*20-7-25
夢の中、夢の後- 福原冠自由詩620-7-25
佇立- ひだかた ...自由詩420-7-24
きれいな水の中で感じたこと- ジム・プ ...自由詩9*20-7-24
白髪と美- 杏っ子自由詩220-7-23
サイダー- クーヘン自由詩14*20-7-23

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