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  犬


朝の静けさの中で
犬が吠えている
すべてに届くように

昼のざわめきの中で
犬が吠えている
君だけに届くように

夜のささやきの中で
犬が吠えている
すべてを打ち ....
あの人は日記のような詩を書く
あなたは詩のような会話をする
その人と会話のように目配せる
かの人の目のような月が笑って
あの人たちは笑いながら消えて
私たちは消えるような息遣いで
そうして ....
現と擦れて詩が浮かび
境と接して死が浮かぶ
現も境ももう近しく
それなら詩と死と
しとしと濡れて
行ける処まで生きませう
現と境の溶けるまで
背負った重荷を下ろすまで
背を正すこと、背 ....
夕暮れは、いつも隣に座ってた

河川敷の土手に、いつも僕と座ってた

何を話すでもなかった

ただ何となく、二人で座ってた

夕暮れは、いつも時間になると帰ってった

泥だらけ ....
また一夜が明け
光溢れる一日が来たよ
風はそっと穏やかだし
空はぼうと水色だし
街は花の香に包まれて
実に飄々と軽やかに
ステップ踏んで春は行く
おれはのそっと鬱だけれど
六十一回目の ....
夜明け前に目が覚めてひとり
時間の狭間に取り残されたような気がする
眠りの妖精は去り
愛と憎しみと天使のことを考える
日が昇るまでの時間をもて余して

暗いうちから起き出し
働き者のふり ....
一雨毎に深まりゆく
この春日に佇んで
私は浅く息を継ぐ
虚脱の朝に不安な昼に
剥ぎ取られてしまった色を探し

  *

記憶の奥の入学式
通り過ぎてく畑の野草
お母様と手を繋ぎ
 ....
 降っているけど

 どうせあなたは

 雨粒のあいだを通り抜けて

 両手鍋を抱えて来るのでしょう

 ええ、いつだってあなたは

「最高のカレーができた」と云って

 坂道 ....
「星くず」

しんだらみんな
星くずさ
だからそんなに
泣かないで



「雨」

いま
雨の音を聴いている
雨を書くとは何だろう
雨のもたらす心象(イメージ)を表現したい ....
他人がお前に関して言ったり書いたりしたこと
それを通して自分を知ろうとするお前
そこに最大の過ちがある
自分で書いたことをもって自分を知ろうとせよ
自分は外部に存在するのではないことを忘れるな ....
ちいさく溝を掘って
きのうまで咲いていた黄色い花を埋葬する

名前を考えているうちに
いつのまにか旅立ってしまった
知らないうちに
抜け殻みたいに影だけが残った
通り抜けていったものは
 ....
また今日も朝が来て雀がなく
チュンチュンとなく
ありふれた朝
こんな朝も永遠とは続かない
何億年かしたら
たぶんすっかり様変わりして
地球は住めなくなる
その時はまあ
新しい雀が
 ....
昨日の夢は

ふるい時間の
においがして

いたるところに

ふるい時間が
しみ込んでいた


やさしく迎えてくれた
さびれた建物の部屋のなか

机の上に
ポツンと置かれ ....
更けゆく夜はひたすらに
孤独の深い陰影を
白けた顔して曝け出し
薄い涙がつと流れる
薄倖の人、天破り
漆黒の闇に降下する

幼い記憶の光景が
眼前に広がり来たるまで
ひたすら遡行し孤 ....
確かに人生に意味なんか無いかも知れない
こんなちっぽけな命
こんなちっぽけな人生
しかし人生に意味を与える事はできる
希望に生き
希望を他の人と分けあえる
楽しみを見つけ
楽しみを他の人 ....
二〇一五年十一月一日 「海に戻る。」


 ぼくはまだ体験したことがないのだけれど、おそろしい体験だと思うことがある。自分がどの時間にも存在せず、どの場所にも存在せず、どの出来事とも関わりがない ....
*

まず、赤いフタの大きなアルミ鍋に七分目まで水を入れ、中火と強火の間ぐらいの火加減で湯を沸かす。五分ほどすると、プツプツした細かい気泡が上昇し始め、水の表面が微かなプルプルに満たされるようにな ....
真新しいものの
誘惑に
戸惑っている間に
いつのまにか
すぎさられてしまうもの
春とはそういう事象
新しいノートや鉛筆が
揃えたくなる
鉛筆削りにたまってゆく
削りくずの香る ....
そのとき私は十六歳で
まだ何も罪は犯していないと思っていた

電車に乗って席に座ろうとしても空いていなかったので
つり革をつかんだ
そして
向き合った席にいる人の姿に
私は驚いて
目が ....
これでもかと歯石を取り尽くされ

すかすかすっからかんの帰り道です

もう何も持っていません

昨日までの悲しかった人生も

明日からの悲しいであろう人生も

もう何処にも無い ....
空を見上げて歩いていた海で 
カレイを拾ったことがある 砂の中にいた
それを投げ上げたけれど 空の下で
ざらついていた それを 拾わず帰った
米って左右対称じゃない
犬歯のように少し欠けてる
その犬歯みたいな米は
臼歯で噛むと甘くなる
そういえば
オオカミの犬歯を
あの人はお守りにしていた
もっと噛んでくれてもよかったのに
「海をすてた」

海をすてた
いっぱいだったから
外に捨てた
外は広いから
海はしずくにみえた
にんげんが
外にいったら
ちいさすぎて
なんだかバカみたいだ
だからぼくは
ここ ....
葉っぱが
ひとり遊んでる
くるんと
まるく
じぶんをすてて
も一度
ハラり
わらって泣いて
あなたが嫌いだから
あなたとは距離を取りたい
あなたといると
私が私じゃなくなる
あなたと一緒にいたら
耳が聴こえなくなった

あなたは私を支配する
あなたのために微笑むことはもうない ....
二〇一五年十月一日 「℃℃℃。」


℃■■■■■■■■■
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■■■■■■ ....
海底99メーターの孤独
エヴェレスト単独登攀の孤独

子供が離れた孤独と
爺ちゃん婆ちゃんのいない孤独

不安に怯えても孤独と融和しようぜ
もう子供じゃないんだから
もし好きなことがあ ....
そこにあったことなどないことを忘れそうに満ちる野花


水底にねをはる陽の匂いをそこねることなく永遠の死を生き続ける置物に


なによりもそこに似合う置き場のない静けさとして


 ....
行くあても無く歩行する
真っ青な夜に靡く草原を

やがて月の照る浜辺に出る
遠く漁り火が燃えていて
忘却された団欒のようだ

月光がつくる海の道が伸び
僕は何処までも歩いていく

 ....
聞きとれない靴音がいくつも通り過ぎて
わたしを避けるように交差した
どこからかしるべの虫と
やわらかそうな短い影
君はやっとヘッドフォンを外して
そこまで寒くないことに気づくんだろう
朝い ....
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詩の日めくり_二〇一五年十月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩15*21-3-12
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歩行- ひだかた ...自由詩12*21-3-9
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