すべてのおすすめ
孤独なシャウトが
天を突き破り
哀しみとなって降って来る

奥底の故郷を希求する
無防備剥き出しの飛躍
心の壁を打ち壊して

廃墟を抱えて彷徨う私たち
廃棄され得ぬ二元論
主観と客 ....
おかえり
やってくるものたちよ
君らのことは
昔から知っていた
真っ赤な顔して
小さな手足をぐーぱーしていたころから
思えばそのころ
宇宙のすべてを知っていたはず
だんだん忘れたわけな ....
二〇二一年二月一日 「ルミナス」


『90年代SF傑作選』下巻の8作目は、グレッグ・イーガンの「ルミナス」数学の話で、なんのことについて書かれてあるのかはわからなかったが、小説を読む楽しみはあ ....
縁側で
ぷっと
西瓜の種飛ばし
放物線の先を
追っている
幼い子供が
独り居て

遠い夏の日
夏の午後
その日を生きる
幼子が

風に吹かれて
風に吹かれて

名無しで ....
夜を越えてぼくらは生きてきた
いくつもの世界をたずさえながら

時を言葉に変換してやっと生きてきた
ぼくの笹舟は銀河のどのあたりまでゆくのでしょう

ぼくは僕であることが面倒くさくなって
 ....
「rain」

雨、という現象が
印象派の庭です
水の詩集をさらさらとめくる雨音が
萌芽の眠りを妨げて
やわらかく湾曲してゆく
午後からのカーブを描いてゆきます


「あの人は、光 ....
ちょっと仕事したり
仕事してるふりしたりした
死んだふりもした
疲れた

休日は
ぼろぼろに千切れた心
両手に抱えてあの世に小旅行


骸骨のフラダンスの曲、イヤホンで聴きながら
 ....
小指の腹から一滴
澄んだサイダーを下さい

また夏を生きられる歓び
その一滴に見いだしますから
二〇二〇年十二月一日 「年間SF傑作選7」


 きょうから、寝るまえの読書は、『年間SF傑作選7』の再読である。これは4作ほど憶えていた。バラード、ラファティ、ボブ・ショウ、バロウズの作品だっ ....
最後の一歩を踏み出すとき
人は独りだ

脳髄には光が溢れ
宇宙が爆発する
生への情熱は未だ
止むことなく
眼下に広がる青い青い海原をみる

最後に眼を瞑るとき
人は独りだ

午 ....
石をつつむ
壁をつたう
伸びていく
一本の蔓は

  しなやかに
  陽のなかを
  炎と雨と風
  受け止める

    一粒の豆の
    一つの芽が
    時の ....
何ごとも無かったように時を経て
地層の上でウニ覚醒し

人間に今日からなることができました
見た目はまだウニ顔です
脳みそはまだ柔らかくて
髪はまだ太く硬いままで

「ウニ人間」と言わ ....
ばあちゃんたちは
生きていく生きていく
長生きは楽じゃない!もう死にたい!といいながら
生きていく生きていく
医者通いしながら
施設に通いながら
生きていく生きていく
毎日テレビを見なが ....
父を思う
なぜだか
ひとりでトランペットを吹いている

音楽が好きな父は
アコーディオンを少しやっていたと聞いた
肺活量は人より多かったらしいから
ほんとうにトランペットも吹いていたかも ....
静けさ
ちょこんと
座っている
気付けば
夜底に
座っている

私は寝床を整える
不眠の昨夜を払うように
新しいシーツで敷布団を包み
黄色い朝の喧騒に
心の奥処の祭壇が
荒らさ ....
「僕の給料は安すぎですよ
 先生、僕は納得できません」
「なるほど
 その労働内容に対して
 適切な賃金かどうかの相談ですね」
「この給料では将来不安です」

「わかりました
 まず、 ....
ニーチェ

駐車場から車ででる
黒い影が男を包む
クラクションを鳴らされ
暴走運転

ヒトラー

電車ごしの
そらが真っ黒く赤い

ものすごぃ
悪の塊が身体中を
轟音をたて ....
僕が産まれた理由はわからないけど
後から考えればいいやと産まれて
僕が生きてる理由はわからないけど
後から考えればいいやと生きて
僕が死んだ理由はわからないけど
後から考えればいいやと死んだ ....
「もっと
気楽にしていよう」と
私に言う
宇宙は広く豊かに
ここにあるのだから



始まりも
終りも無い
ふしぎ
永遠の
涙の流れ



大切な
この悲しみを
共 ....
空が曇り始めている
白髪がだいぶ増え
床屋の前掛けに落ちてゆく
時は着実に過ぎ
すべて、すべてを追い越し
追いすがるすべはなく

そして雨が降り始める

間断なく、容赦なく
そして ....
シャボン玉とばそ
 
くろい砂漠
ゆっくりと
歩いてきた
  
地平線の向こうには
悲しみのこころ弾けて
馬鹿騒ぎがいつまでもつづく
二十四色の夜景が騒がしいだろうか
それ ....
二〇二〇年九月一日 「転移」


『猿の惑星』を書いたピエール・ブールの単行本『ジャングルの耳』が、Amazon で5983円してた。ぼくは、3000円でネット古書店で買った記憶がある。3000 ....
私は不思議でたまらない
土に種を蒔くと
芽が出てくるということが
私は不思議でたまらない
うちのワイフが
私と何十年も付き合っているということが
私は不思議でたまらない
私がこの世に生を ....
俯いて、含み笑いを浮かべて、
、ニヤついてはいない、じっと足もとに視線を落とし、
ときどき、うん、ふん、へえと頷く男、その男詩人、白い球赤い球、黒い球、
黙ったままで、眼がふらんでる空に、や ....
○「コロナ後」
悪いことも長続きしない
「コロナ後」「プーチン後」は
必ず来る

○「遠くにある価値」
遠くから地元の温泉に来るのに
地元の人たちは
わざわざ遠くの温泉に行く

○ ....
銃をギターに持ち替えるのは簡単だ
でもねきみを誰かにすり替えることはたやすくないんだ

僕たちはいつも何かをわかろうとしてでももどかしくて
僕たちはときに優しいだけの棘にはまってしまったりする ....
漂流記も六十八年に及ぶと疲れてくるが
ときたまの発信が僕の生きている証ならば

更に時を重ねて漂流するばかりなのですが

方丈記にある泡沫は淀みにあって
もう暫くは世の中を眺めているのでし ....
二〇二〇年六月一日 「夜のみだらな鳥」


 ドノソの『夜のみだらな鳥』を読み終わった。さいごのとこらへんは、修道院に住まう老婆たちの話になっていた。ディートと呼ばれる男が老人なのか赤ん坊なのか ....
わたしはなぜここにいるのか

青天の霹靂、揺れ動く大地

奇跡のように時は流れ

沸き起こる歓びに包まれて

わたしはなぜここにいるのか

内省を突き破る、情念の牙
二〇二〇年五月一日 「柴田 望さん」


 柴田 望さんから、同人詩誌『フラジゃイル』第8号を送っていただいた。お名前を知ってる方から知らない方まで、20名以上の方たちの作品が載っている。紙の質 ....
TwoRiversさんの自由詩おすすめリスト(858)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
シャウト- ひだかた ...自由詩6*22-7-21
金貨- やまうち ...自由詩7*22-7-18
詩の日めくり_二〇二一年二月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*22-7-18
童夢(改訂)- ひだかた ...自由詩522-7-18
夜を越えて- マークア ...自由詩722-7-10
water-garden- ちぇりこ ...自由詩1222-6-28
小旅行- ◇レキ自由詩2*22-6-27
一滴- クーヘン自由詩4*22-6-27
詩の日めくり_二〇二〇年十二月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩15*22-6-27
海原と天使たち- ひだかた ...自由詩11*22-6-26
"9"- 津煙保存自由詩5*22-6-26
三陸よ- 足立らど ...自由詩722-6-26
ばあちゃんたち- ホカチャ ...自由詩10*22-6-25
トランペット- 乾 加津 ...自由詩7*22-6-22
静けさ、ちょこんと(再録)- ひだかた ...自由詩4*22-6-11
給与迷彩- イオン自由詩1*22-6-11
魔の夕空(ニーチェ・ヒトラー)- 陽向(2 ...自由詩222-6-11
無能- リィ自由詩3*22-6-10
※五行歌_四首「もっと_気楽にしていよう」- こしごえ自由詩6*22-6-9
床屋にて- ひだかた ...自由詩822-6-7
くろい砂漠のシャボン玉- 秋葉竹自由詩522-6-6
詩の日めくり_二〇二〇年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩16*22-6-6
私は不思議でたまらない- ホカチャ ...自由詩8*22-6-4
語らない詩人- アラガイ ...自由詩11*22-5-21
独り言5.20- ホカチャ ...自由詩3*22-5-20
きみ- マークア ...自由詩522-5-16
柔らかな日々- マークア ...自由詩722-5-16
詩の日めくり_二〇二〇年六月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*22-5-16
情念の牙- ひだかた ...自由詩5*22-5-15
詩の日めくり_二〇二〇年五月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*22-5-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29