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濃い青空に
舞う枯れ葉

陽光
影をよぎって
歩いて行くのは
今日の私

それを
懐かしむ未来の私の
ここは思い出の中
と思えば
宝石のようにキラキラ
まぶしい

今日 ....
鞄屋から仕入れた道具で

踏切を越えたのなら

其処からはもう戻れない

敬謙なクリスチャン達の

祈りが折り重なり

優しい貴方の左眼から

涙が溢れ零れても
こころ
これを現すためだけに
仏像はのみにおのれをきざみこむ

こころ
これに衝かれるためながら
少年は姉からはしりさる

季節の寒暖の表層をおよぐ小魚たちよ
都会の風に恋した枯れ草 ....
探すつもりもなく
期待もなく見上げた空に
おもいがけなく大きな月を
見つけると
不意を突かれて
涙ぐみそうになる
今日は満月でもないのに
晴れた夜空に低く浮かぶ
大きな月
死んだ人の ....
私の意識の後ろで
踊る私がいる

簡素な服で
裸足で
踊りつづけている

その踊る身体は
現に此処に在る私の身体よりも
ずっとしなやかで
烈しい

私の奥に散る火花のありさまを ....
眠っている間にかきむしってしまって
起きると今日を過ごす顔がない
日が暮れるまでただ静かに
伏して新しい顔が生えるのを待つばかりだ
庭には幽霊のような花が咲き
うすい膜が生活全体を覆っている ....
いきなり受け渡そうとするから拒絶する

額から、いや目尻から零れ落ちた滴はきれい

言い訳できず敷衍した言葉の羅列が掠める

ともすれば攪拌しかねない重い漆黒

まんじりともせ ....
寂しい気持ちになるのを
誰かのせいにしてた
流れ星の行方が
願わない場所にばかり向かうから

二人の思い出は
全ての言葉より
もっと脆いものだった
一人の気持ちが
頑なすぎて笑え ....
偽ること無く 生きろと言う

隠れることも 逃げることすら

あなたはけして 許しはしないだろう

照らされる度に 濃さを増す

影と孤独 私の姿は

恥じるものでは無いの ....
今ここにいる自分が
よくわからない

どんないきさつで
どんな運命でここに?

記憶をなくしたわけではない
生き迷ってるわけでもない

ただ

薄ら寒い
沈みかけた西日で見るこ ....
立てかけたエレクトリックベースの
三絃のペグが反射して
眼球の面をにわかにすべりながら
谷底に微かな光を届けている
祈る女の言葉に
二つに引き裂かれたのだ
気が付けばカエルやコウモリばかり ....
曙時に穴から這い出し
尻尾を立て太陽に体を向ける
体温増加が目的ならば
一匹ぐらい
背中を暖めていてもいいだろうに
どうして皆が同じ方向を向いているのだろう

父は
ぼくと弟を傍らに並 ....
さあ、次の旅を。

マリーゴールドが咲いてしまった。

悦びだけで
日を暮らすわけにいかない。

間違い探しの街を抜け
答え合わせの国を出て
イルカのように光を浴びる。

君には ....
生まれたばかりの君は聖なる皮膚に包まれていた。今君は聖なる皮膚を脱ぎ捨てて、聖なる脈動となりほとばしり、聖なる瞳となって散っていった。祝祭の鐘は鳴りやまず、君の存在は歴史に深く刻まれた。君はもういない .... みんな同じピアノを弾いている
たくさんの手が、それぞれの好きな音色を奏で
みんなピアノを弾いているうちに眠った。
 
 時は大洋の彼方に浮かんでいる。
 私の土地からは見えないが鼓動は確かに響いてくる。
 さてこの時を何に使おう?
 まずはひっそりと旅に出ようか。

 海の見える街は憧憬の彼方に佇んで ....
私たちは流れゆく時には悲しみを分かち合い押しつけあう笑顔を見せて

見ている見ていられる友だちの姿は今転ぶごめん笑って

射て、的がないのでドーナツの穴を見て

優れた機構を持つ君は心臓の ....
 

沈殿する鉛の溶液
筏の上を旋回する風
雨燕の航跡に
月の光を編み込んで
透かし見る夕暮れの
押しボタン式信号機


「おつきさまはついてくるんだよ
ほらずっとみててごらん」 ....
やさしさというほったらかしが
蔓延している
ダメなことを
ダメ!と言えない親が増えている
ダメなことを
ダメ!と言えない教師が
増えている
心と心のぶつかり合いがない
魂と魂のぶつかり ....
私が生まれて初めて目を開けたのは、雷のひどく鳴り響く日だったらしい。
針で綴じたような細い目が、まるで遠雷の音に驚くようにぱっちりと開いたのだと、母は言った。
私の知らない私の姿を、見て、記憶して ....
君がくれた花は

まさに幸せそのものだった

二人で見た景色は

どれも永遠の幸福の一部だった

その永遠は 短いものだった

それでも何物にも変えがたい

素晴らしい ....
  観念の{ルビ和毛=にこげ}に
  赤茶けた歯がからまり
  ベンジーの六弦が息をすう


  焼け落ちた橋 夏の昼時
  あなたの胸の中の海で
  丸い椅子が倒れた
少しナルシストに
きっとナルシストに
口づけをかわそう
闇に酔いながら
十三夜の月明かりに揺れながら
今宵 聞こえて来る
懐かしいメロディー

少しナルシストに
かなりナルシストに
 ....
お父さんは
甕にめだかを飼っています

夏 陽射しをまともに受け
お水ゆだってあえいでるめだかの夫婦
あんまり可哀そうで私
みどりのホテイさま浮かべたよ
めだかたちほっとして
こづくり ....
眼は無意識の影に嘘をついた
葉は秋風の寒さにユラユラと舞った
アスファルトには人の歩んだ体温が反射して
道が生まれた

正直を語る時
世界は凍り付く
瞳が見る世界は残酷だ
暗闇は休息へ ....
腰のまがった老人はめったに見なくなった
まがった腰で
ヨッコラショと 
風呂敷をしょった爺ちゃん婆ちゃんは
わたしが子供のころの爺ちゃん婆ちゃんだ
農村や漁村では今だって
腰のまがった老人 ....
「白蓮」
この街に良いところなんて数える程しかなく
履き潰したサンダルを引きずりながら
夜の帳に身を預けてみたって
そう言えば最後に靴を買ったのはいつだったかなと
どうでもいいことばかり頭を ....
どんなことを言おうと
そりゃまあ 自由ですけどね
だからといって 妄想したことを
有ったようにしゃべりちらしちゃいけませんわな

妄想だよってしゃべりゃいいだろうな
想像だよってしゃ ....
震える身体を温めたいと 寄り添った枝が
乾いた空気を纏ったまま パチリと音を鳴らす

窓を叩く 霰との 二重奏
本当は 枝切り鋏も 加わったから 
三重奏なのだけれども

認めた ....
一生なおらない病気であるならば
それは病気ではなくわたしの一部なのだろう

そう気づく秋の景色のなか
定期的に通う道の
木は色をかえて
それでも同じ木に安心して歩く
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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