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  丸い部屋に緑色の女が立っている
  四角い部屋には紫の女が座っている
  どちらの口の中にもセメント状の闇が
  うんざりするほどぎっしり詰まっている
  まるで 言葉の代わりだと ....
  対岸の河辺で
  鈍色に翳った立体に{ルビ燈=あかり}が実る
  ふるくからの草木が影をつかまえ
  水面へうつくしい銀の光を{ルビ濯=そそ}いでいる


  玉模様の白さら  ....
  朝靄の しんとした公園で
  ゆりかごが一頻り揺さぶられ
  あかるい 幾つものさびしさが
  同じ数のむかでに変わるまでの間


  わたしたちは決して変わらないだろう
  ....
  観念の{ルビ和毛=にこげ}に
  赤茶けた歯がからまり
  ベンジーの六弦が息をすう


  焼け落ちた橋 夏の昼時
  あなたの胸の中の海で
  丸い椅子が倒れた
  瞼の裏に映る沢山の図形
  それがわたしたちの暮らす町
  暗がりに潜む毛むくじゃらの歪み


  へし折れ・砕けながら結びあう雑踏
  港の船が夕暮れの光に燃えあがるとき
 ....
白島真さんの草野春心さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
女について- 草野春心自由詩416-11-21
夜の光- 草野春心自由詩116-11-21
むかで- 草野春心自由詩816-11-19
和毛- 草野春心自由詩416-10-13
- 草野春心自由詩216-10-9

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