真夜中のスーパーマーケット。どこにも行けないわたしを守る光の零れたシェルター。その隅で半額のお刺身を手に取る。賞味期限の近い3割引の食パン、腐りかけの安いバナナ、廃棄寸前の玉ねぎサラダ。見放されたもの .... ゆれながら
ふれると
濡れる

てのひらがあついことは
天使みたいに
すばらしい

朝がきて
夜がきて
また朝がきて
夜がきて

鳥がとんでいく
名前をよばれる
ふり ....
君と僕をシャッフルにして
どちらかが先に死ぬということ

永遠に流れ続けられるのは
音楽でしかあり得ない事実

だったら僕たち音楽になって
ビートに乗って泳いでいようよ
命がどこかで骨 ....
きみはなにに殺されたのだろう。

この日付、六月二十六日という日付のほんとうすら私はもう忘れつつある。きみの命日そのものだったのか、それともきみが死んだことを私が知った日だったのか。

おそろ ....
つむじまがりのへそまがり
ろくろっくびのしんせきか

すっぴんびじんはどこにいる
夜盗のはびこるこのまちで

つけまとフェイクでまどわして
やっぱりあなたはいいおんな

ついでといっ ....
ぽたり

心の壁の左下の
しみったれた蛇口は
しまりが悪くて
思い出したように
言葉が滴り落ちる

気紛れに
小さな器で受け止めて
液晶の畑に撒いてみるけれど
発芽するのは
 ....
俺の無機質を食う
お前の無機質を食う
俺の無機質はスイートで
お前の無機質はデリートだ
俺は気に入らないものには手も付けないが
お前はまずいものでも残せない性分だ
ずっとそうだった ....
貴女は

手の届かない高い処に咲く花だった

わたしは貴女を見上げて

その美しさにため息していた

そしてその先の空を見上げて

雨が降るように祈っていた

貴女が枯れてしま ....
野獣さん、泣かないで。
あたしの、こころは、美味しくなかった?

あれだけ、熱心に、むしゃぶりつき、
ひとかけら残さず食べきってしまい、
終いには、
骨までボリボリ噛み砕いてし ....
手のひらを広げ
あなたの頬を包み込んでみました
こわれそうな
やわらかなぬくもりでした

手のひらを広げ
あなたの肩を抱きよせてみました
流される時の中
いつか
はぐれてしまうのは
 ....
繰り返す月の宴の新月に
死者に呼ばれる女郎花(おみなえし)咲く


鏡という悲劇をうつす斜めから
なんど斬っても残らない傷


虚ろな眼春の終わりに死ぬ虫が
浮かんで落ちる写真を撮っ ....
あなた、きゅうり好きよね
 いつも待ち合わせで
 50m先からきゅうり持って
 走って来ておまたせーって
 目の前でポリシャキーって
 かじるよね
それでニコーって笑って
真っ白い出っ歯 ....
通夜のさざなみ

鯛の骨がのどに刺さって
死んでしまうなんてね
或る死の理由が
人の口から口へとささやかれ



悲劇

重力がない世界では
シャボン玉も落ちてはこない
だか ....
ふわふわしている きみ と
ふわふわしていない ぼくが
同じ にんげん であることが
ふとふしぎになるので
ぼくとは異なる きみ という にんげん を
観察してみようとおもう
 ....
{引用=たくさんの本棚に囲まれた部屋に
一つのテーブルと 一脚の椅子
灰皿には薬の抜け殻と オーダー表
鳴らない黒電話、かける機会のない大型レコード
ここに来る人は饒舌の上にある沈黙を愛した
 ....
私は罪など犯していない人のような顔して
この先の人生を生きていくために
長い間共犯者だったあなたを捨てた
捨てた後にも
秘密はあり続け
私と貴方はそれを共有しつづける

隠しているのでは ....
ときどき旅に出る
バスあるいはロマンスカーで

目的地を通り越して
家に帰るために

ごくまれに家出する
抵抗あるいは革命のために

気恥ずかしい迂回の末
家に帰るために

 ....
魔法はいつか醒めるもの
それも残酷なタイミングで
少女時代の楽しいお茶会
永遠に続くはずだったのに

甘いお菓子たちの余韻が
不意に舌先から消え失せて
一緒に王子様の噂をしていた
乙女 ....
 人は何を憶え、何を忘れるべきなのだろう。
 小学生だったある日。英語の授業のとき。先生が「時間が余りましたね。じゃこの話でもしましょうか。これはノートにとらないでくださいね?」と言って、黒板にこう ....
くちづけは乾いていて
忘れたころに香る
五月の庭は騒がしく潤み

ひらくたび
こまかく傷ついていく手のひらで
世界を泳いでいる
まだ知らない
なにも知らない
溺れるように街を掻き ....
【チンダルのはしご】








●●●●●●●●
●●●●●●●
●●●●●●われ
●●●●●かい無
●●●●つまりは
●●●てがかり無
●●いままで苦 ....
さくらさくら生まれて初めて見るようにさくら見ました今日も明日も 雨が近づくと
植物の匂いが強くなる
それはまるで
隠す気のない事後のようで
私は好きになれない
(きっと
罪悪感の裏返しね)

彼の車に乗って
高速を使い海へ向かう
やがて雨が降り ....
朝の光を浴びて
少しぬるみ
世の中のさかさまの文字を
投影している
硝子びんの中の液体の揺らぎに
ひと瓶飲んだら死ぬかなと
たずねても
答はみんなさかさまだから
解読できない
プリズ ....
涙ぽろ、ぽろぽろぽろぽろ雪の中
ここが新宿ゴールデン街

アルコール消毒なんてオヤジギャグ
潰れるまで飲み記憶を消毒

嫌なことを避けて忘れて明くる朝
「しん」と心が聞き耳たてて ....
跳ね上がる、湧き上がる、躍り上がる、
歌う、歌う、歌う、歌う、
躍動感にみちみちた空気、
あちこちに飛び交う音符の羽虫たち、
唐突に鳴るクラッカー、

輝かしい照明は目も眩む、白、
白の ....
山育ちの子が海を知った
知らなければその深さも大きさも
わからないまま死んでいく
たった一日の出来事を
赤い水着を着た縁取り写真の子が
記憶を差し出す、午後五時九分の日没

赤穂海岸で俯 ....
はじめましてのズッキーニです
どこまで理想でどこまで現実で
どこまで成してどこまで課題か
線引きできたら線の上に立って
綱渡りよろしくバランス歩きで
何かしらの向こう側に存在する
高いのか ....
お腹が空き過ぎて、猫が踊る。猫が踊る。
トイレを我慢し過ぎて、猫が踊る。猫が踊る。
締め切り前に、猫が踊る。猫が踊る。
上司の駄洒落に、猫が踊る。猫が踊る。
   ((最近私は、猫の鳴 ....
アタシに初めて薔薇が咲いたのは
十二歳の冬の日だった
ひとつ、ふたつとこぼれ落ちる
目が痛くなるような赤い薔薇
そのことをママに告げると
彼女は「やあねぇ」と眉をひそめた
それは悪い魔女の ....
46Uさんのおすすめリスト(508)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
真夜中のスーパーマーケット- 青花みち自由詩10*18-8-10
紙のふね- はるな自由詩1018-8-9
シャッフル- ミナト ...自由詩218-8-4
きみはなにに殺されたんだろう- 田中修子散文(批評 ...12*18-6-26
へそまがり- 梅昆布茶自由詩718-6-24
蛇口- nonya自由詩17*18-6-1
Inorganic(性質など関係ない)- ホロウ・ ...自由詩8*18-5-31
薔薇と神様- 卯月とわ ...自由詩518-5-31
泣かないで、マイダーリン(野獣さん!)。- 秋葉竹自由詩418-5-29
手のひらを広げ- まいこプ ...自由詩218-5-29
星のさざなみ- 秋葉竹短歌618-5-27
あなたが好きです- 狩心自由詩5*18-5-27
ふたつつむじのゆくえ- そらの珊 ...自由詩19*18-5-26
お膝に大福_お尻にマカロン- KQ自由詩418-5-24
コト、たりない- 為平 澪自由詩1018-5-23
時の向こうに- Lucy自由詩6*18-5-21
- nonya自由詩24*18-5-20
リアルの国のアリス- もとこ自由詩19*18-5-8
Not_the_Soul_/_魂は違う- 若原光彦自由詩218-5-6
くちづけ- はるな自由詩718-5-1
即興ゴルゴンダ三部作【嗚呼__夢よ_うつつよ】- るるりら自由詩1018-4-26
パララックス- もっぷ短歌518-4-16
隠花植物- もとこ自由詩21+*18-4-15
除光液- そらの珊 ...自由詩19*18-4-8
恋はピンクといいはるの?- 秋葉竹短歌218-3-31
黒の下のパーティー- 佐々宝砂自由詩318-3-18
赤穂の海はまだ満ちて- 為平 澪自由詩12*18-3-12
ズッキーニのスタンス- ブルース ...自由詩8*18-2-28
踊る猫- 為平 澪自由詩2*18-2-13
フラワー・オブ・ロマンス- もとこ自由詩11*18-2-4

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