マリトッツォになりたいと
マリトッツォは思ってます
既になっているようだけど
到底にして満足いきません
大胆不敵に広がった口から
ローマの風を吹かそうとの
勢いを邪魔するクリームが ....
しなやかな猫が屋根から跳び下りるように死にたい花一匁
休んでも未来はそんなに変わらないゆっくりでもいい止まらず歩こう
ネットとか若いころには無かったなぁちゃんと目を ....
心の闇に
騙された部屋
愛というなら
殺してよ
愛しい首を
かき抱きたい
月も隠れる
熱い夜
罪は罪とて
承知の上で
くれない夕日に
騙されて
好きは好きと ....
背中を向けて
欺いてくれ
カラス鳴く早朝(あさ)
消えてくれ
さんどやしどの
嘘くらいなら
不思議な顔して
見ないフリ
君の悲しい
笑顔を見せて
くれた夜から
罪を知 ....
無邪気にはしゃいでいる娘のそばで
妻がそっと涙をこぼしている
そんな絵画が脳に焼き付いた
仕事から帰ってきたら
妻が憔悴した面持ちで
今日は体調が悪いのと
そう語った瞬間
私の中に描かれ ....
あの日の津波で
何万のペンが
流されたことだろう
たった一本
生き残ったペンは
誰かの胸のポケットに
しがみついていた
ペンはまもなく
もとの暮らしに
書くものは以前と同 ....
こないだの休みは楽しかった
動線を何日も考えて、実行するのだ
僕の好きな、定年退職して年金暮らし前の人のブログで、
サウナが楽しそうなので、
僕はその人を密かに尊敬しているのだが、
いつ ....
朝
僕たちの半分は 燃え残り
がらくたを 集めはじめた
不完全なまま 笑ったり
食べたり 愛した
頂点の すこしだけ手前で
自我をもった がらくたが
誰かのかわりに 泣きはじめた ....
{引用= 我が友、田中修子に}
時折西風が吹く
そして天使が笑ふ
するとさざ波が寄せ返し
沖を白い帆が行き過ぎる
砂に埋れた昨日の手紙を
まだ浅い春の陽ざしが淡く照らす ....
ときどき本の下から食べ物が出てくるのが怖いのだが
それでも生きて行けることがもっとこわいのかもしれない
知らぬ間に親がいて勝手に子と呼ばれて地球人になりました
先週までのシフト表 ....
スーパーで売られている無花果はスーパーなイチジクではない
ミルクが切り口から出ていない
それでも ためつすがめつ見る
皮の色合い ふくらみ 同じものは ひとつもない
紅をさしたかのような口が美 ....
自分自身をブラフマンだと言い
警官に連れられ強制入院と
なった彼の目の前で
敢えて
天然石腕輪を付けている手首を
見せつけるように
ボクは彼の薬を
両の手で温めるように挟んだ
『何 ....
小さい数字でぴたりと解決された時
折れた破線を引っ張る感触を思い出して
失われる幸福にむせび泣いてみたいと思いました
十月になっても初夏みたいな日が続き
小さな畑でおくらの収穫をする
母は
穏やかでなんのわずらいもない日よりだと言う
この小さく可憐で柔らかなおくらの花が
せめて実になるまでそれが続きます ....
たとえばきみを大切におもうこと
難破する世界では猫ときみだけが
僕の救いなのかもしれないのだ
神田神保町一冊100¥のコミック
表紙の朽ちかけた神霊全集と世界地図
ひとの周波数は様々 ....
洗濯物が溜まるので
夕方まで洗濯機を回す
(日差しが格別透き通る日
遠くを選挙カーが通る)
乾燥まで回すと
匂いがちょっと嫌なので
乾燥かけず外に干す
外はもうすっかり暗いので
夜空 ....
きみの幸福のために宇宙が誕生した
きみの幸福のために宇宙は存在する
きみの幸せは永遠のひかり
きみのステージはいまこの瞬間
きみの幸福は結果なんてもとめてはいない
ただ待っているだけ ....
狼がやって来る
身構えなければならない
狼がやって来る
銃に弾を込めて
狼がやって来る
棍棒を手元に置いて
狼がやって来る
暖炉に火をつけて
狼がやって来る
暖炉でお湯を沸かして
....
ははおやは居酒屋{ルビ居酒屋=いざかや}をしていた
食卓にはいつも
カラリと揚った
塩こしょうの効いた手羽先だった
から揚げは食べたことがなかった
小学生のぼく
肉を指で ....
○「夫婦喧嘩 きっかけはささいでも 根は深い」
○「夫婦喧嘩 パッと始めて パッと終わるのがいい」
○「夫婦喧嘩 先に謝った方が大人」
○「夫婦喧嘩 愛が試される時」
○「夫婦 ....
(まさに、手を替え品を替え
といったところか
いろいろな声で鳴くんやなぁ)
飯食いながら、
網戸に両手で張りつくそいつを見ていた
「このっ、かわいくない
一ヶ月も餌あげとるのに ....
今夜の夕食は久しぶりにカレーだ。レトルトのカレーをたくさん買い置きしてある。何日か続けて牛ハラミの焼肉を食べたので、牛肉を食べるのは一日おきにしようと思う。
牛ヒレ肉の切れ端を接着した加工肉のス ....
箱買いしたカフェ・ラテも切れたし
麩菓子を買うお金も無くなったので
スーパーで製氷機の氷を
分けてもらうことも出来ない
また生温かい水道水と
電子タバコだけの
侘しい生活に逆戻りだ
カフ ....
ボックス席で揺られる隣の空白に
もらった指定席の切符の意味を問うた
停車して乗り込んでくる一時の交流の先
待つのは一人きりの終わりなのに
何を信じると言うの
医者か神かお前か
どうせ暗闇な ....
キミが悲しい気分になったら、昼でも夜でも、
満月が現れ、キミを応援する
キミがなんだかやる気がないとき
十匹のオオカミが現れ、キミを囲んで遠吠えをする
とりあえず、そんなシステ ....
G線上のアリアを聴きながら
過ぎた日の思い出に
想いを馳せる
君は今、何してる
コロナ禍の元
遥かソフィアの空の下で
君の視線を
懐かしく思い返す
君が差し出した
暖かな、一杯の ....
アルマイトの弁当箱には
頭の焼け焦げたメザシが
白い飯の上に載っていた
梅干しが隅に添えてある
崩れた厚焼き卵もあった
新聞紙に包まれた弁当は
開ける前から魚臭かった
あまりにも見栄えが ....
過ちはどこから
一滴でも王冠が生まれる
祝福が生まれる
歓声
うたが
はじまる
・
・
・
聖母は
吸音室の中で
腫れた乳房を持て余し
途方に暮れた
うたごえは聞 ....
もういいのです
きみは鼻血をださないように
恋も科学なのです
かったるいものもぶっ飛ばして
でも恋は愛よりもましかもしれません
たくさんの恋の集積と
未知の涙や動揺とともに
初め ....
章魚の 小道に
イデアの 紙吹雪く
わたしは歯
あなたは顎
おおいかぶさる
ぬるい 数
おそい 雪
わたしは峠
あなたは蹄
云 ....
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