{引用=

眠る街 .

何時でもそこに在る  .

夜明けの灯り
はすぐそばに               .. …
港に漂着する
まで .


 ____ _ _  ....
              じっとしていろ
子供のころはよく言われた
      じっとしているのが苦手で手脚が     鶏
                        僕  みたい
 ....
 塹壕に飛び込んだジョーは
 爆撃をくらって
 目も鼻も口も耳も吹き飛ばされ
 運び込まれた病院で
 両手両足切り取られ
 意識ある
 ひとくれの芋虫男になった

 後頭部で叩きつける ....
 未だ 秋は
 何処に居るかも解らない季節なのに
 あなたが別れよう という

 緑と
 白と
 二色に色分けた水が流れる

 橋に立てば
 上流にまわる水車
 そして
 長く流 ....
 忘れ物 に なったハンカチ
 あわいもも色 うさぎを飼って
 駅の向こうから来る
 おんなの子を見て
 つれていって
 と、輪をかいた
 石のむれをしずめた 海と
 とおい空 かすれた ....
降りしきる砂に埋もれてゆく
さまざまな過去が現れては消え
羽のない水色の鳥は
ぼんやりとした想いの空をとびつづけた
ここが幻だとしても
今は見ているものが現実だった
砂に埋もれてゆくからだ ....
作業をしていると
体温があがる
汗がどんどんでる
それでもあがる

水道で
手のひらを流す
肘から先も流す
蛇口の下に突っ込んで頭も流す

身体の中には
確かに血が巡っていて
 ....
夏の水の力を借りて
包丁を研ぐ
冷たい石の周りで
世界は沸騰し騒騒しい
蝉は
悲しみを
果てまで
追い詰めて鳴く

時折
人差し指で
刃に触れて確かめる
すり減りながら
鈍色 ....
 又 戻って来た
 物憂い瞳で 上手く口説き
 心をさらいに来る悪魔

 親しげに抱きしめてくる腕
 あたしがいつも
 浮き草の様に揺れ動いているのを
 充分に知っている男

 取り ....
暑い暑いって
異常が
普通に
なっちゃった
人間社会もね


普通って

普通なんてあるの
普通というのは
普通ではない


無くて当然
あって有り難い
零を
思い ....
ぬるい常温のモンスター
たいへん甘くて
にんまり

夕飯のあと
これをちびりちびりと飲んで過ごす
特にピンクのものが好き

やんわりと機嫌よくなる
夜更かしして本を読める気がする
 ....
ソファーに転がって本気でだらだらする
見過ごした(溜まった)ドラマ、映画を一挙に消化する
いつ死ぬか分からない 生死をかけて観ている
続きを観ずに死んでもいいやと思わせたら作り手の敗北だ
缶詰 ....
炎天厳しい8月
森の木々はまっすぐと
燃える円球のような日へと
ごつごつした両手を伸ばす

枝が大事そうに抱える緑葉は
ああ 体に新しい力を抱いた
小さいお前そのものだ

それは決し ....
水の 
なか
に、
泳ぐ


記憶のなかを
 明滅する光
濾過されて
 蒸留する

西へ、
それから再び東へ
ゆく鳥は
籠を抜けて
飛び去った

 八月の日 ....
 暗いバーで
 黒い服がよく似合った女が
 しわがれた声で私の名をきいた
 煙草とウイスキーの琥珀によどんだ目で
 笑いもせず何故
 私を 見つめるのか

 フロアから這い上がっ ....
お腹がすいたら
食べるものがある
飲むものがある
申し訳ない気もちになる

お腹がすいても
食べたくなければ
食べないことがある
申し訳ない気もちになる

食の欲深さ
満 ....
ふたり分の沈黙を乗せて
笹舟は遠ざかる
意識を過去へ葬るための
ひとつの光の繭となって

むかし使っていた腕時計が
どこかで針を揺らしている
重ねた手が夜の魚のよう
夏の体温に静かに跳 ....
  
ちいきをまもる
ぐりりとぐらら
りんせんたいせい
すいかのもよう

ちゅうかんかんりの
ぐりりとぐらら
りそうのゆめは
すぐそこなのに

ゆめのような
うつつのような
 ....
 ホントに海なんだって
 あるつってんだよね車座のばあちゃん連が
 あの丘をこえたらザザザ

 と、むかし たぶん一度きり
 お波とお供からあっとさらわれると云い
 舟のり達なら躊躇うわず ....
これも運命 天の自由
そうか
そうだ
あなたを思う時も
あなたを思わない時も


これも運命 天の自由
悪は悪か
善は善か
それでも
この命に従う


繰り返すのは
命だ ....
 遠イ遠イ雪ノ山
 降リル事ナゾ思ハズニ
 タッタひとりデ ノボルノデス ト

 誰モ ダーレモ
 女ガひとりノボッテイルコトナゾ
 知ラナイノデス ト

 止ンデイタ雪ガマタ
 サ ....
金属の地平を見晴らす月面
静かな夜は
一群の艸を吹き曝す
涼やかな風として
球形の地に立つ私が
真新しい建築を眺めている

水槽を泳ぐ小さな鯨は
嬰児のように清潔であるから
クレータ ....
草を刈る
草を刈る
草を憎しと
草を刈る

草を刈る
草を刈る
作物を愛しと
草を刈る

どちらでも力はでるし
同じ作業だ
でも
全然ちがう

身体に蓄積する
疲れが違 ....
 

ここほれ!
と背中がつたえてくる

今のお前の生き方
じじばばに見せてやると




    個体発生は系統発生をたどって
    夕陽があらぬところに射し込むと
  ....
 あなたの胸は広い
 悲しさと 悩みにひしがれていても 
 あなたの顔をみると
 何も言わない内にふと軽くなるのだ

 わたしの心は小さい
 豊かに 楽しい時でも
 あなたの顔に ....
{引用=まなざし}
鉄鋼団地公園の横
線路に突き当たる一本路で車を止めた
遠く路幅いっぱいに電車が駆け抜ける
一枚の幕 昔の映画のフィルムみたいに

時間について考えた
わたしは今という ....
あらたに開通された高速道路と道の駅にとって替わられたとても広いパーキングの、そのとても強い潮風にさらされた。元直売所の窓ガラスはいくつも破れはて、そこにはオニグモが何匹も巣を張りめぐらし、その赤茶けた .... 夏空に恨みのような目を向けて、サラダを食す。ひとりの時間。

急な驟雨に雨傘もなく、濡れて走らせる自転車の上。

饒舌な父に合わせて受け答えを。こんな時間はいつまで続く?

食べられる、食 ....
後悔しても
後悔を味わう

未来の今に
今を生きるために


その人のその時を
私が生きることは出来ないので
私は私の今を生きる
誰のものでもない
私の人生を生きる


 ....
人魚の名前が アリエルだとしたら
膿ばかり見てきた こんなアリエルも 有り得る
膿には 国境はない 
膿には清濁も いっしょくたん
わけることのない暗い世界で
大波小波 ちぢにみだれ ....
夏井椋也さんのおすすめリスト(290)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
眠る街- ryinx自由詩14*23-9-6
やじろべえ- アラガイ ...自由詩14*23-9-4
「ジョニーは戦場へ行った」を観て- 平瀬たか ...自由詩223-8-25
- リリー自由詩5*23-8-5
忘れ物になったハンカチ- soft_machine自由詩12*23-8-5
砂の鳥- atsuchan69自由詩10*23-8-5
夏を乗り切る- 日朗歩野自由詩7+*23-8-4
- そらの珊 ...自由詩13+*23-8-4
小悪魔- リリー自由詩8*23-8-3
※五行歌_四首「無くて当然_あって有り難い」- こしごえ自由詩3*23-8-2
モンスター- 日朗歩野自由詩3*23-8-2
人生の彩- 空丸自由詩723-8-1
緑葉- Giovanni自由詩11*23-8-1
八月の幻影- ryinx自由詩11*23-8-1
黒い波- リリー自由詩9*23-8-1
食考- シホ.N自由詩123-7-31
怪異のはだえ- ただのみ ...自由詩6*23-7-30
虫送り(チグリス_チグリス_ユーフラテス)- AB(な ...自由詩1023-7-29
ザザザ- soft_machine自由詩8*23-7-28
※五行歌_六首「これも運命_天の自由」- こしごえ自由詩5+*23-7-28
雪女- リリー自由詩9*23-7-27
電脳と歩行- 医ヰ嶋蠱 ...自由詩223-7-25
草を刈る- 日朗歩野自由詩11*23-7-24
墓地のポチ- AB(な ...自由詩423-7-23
あなたに- リリー自由詩5*23-7-23
惚けの呪法- ただのみ ...自由詩5*23-7-23
浜茄子- 本田憲嵩自由詩523-7-23
短歌雑詠- 朧月夜短歌4*23-7-22
※五行歌_四首「後悔しても_後悔を味わう」- こしごえ自由詩8+*23-7-22
こんなアリエルも有り得る- るるりら自由詩9*23-7-21

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