静寂、
週末の精神的渋滞
万事休す
生き物の毛をむしった服で
心まで温めようとする
愚かだわ、愚かだわ
窓は薄暗がりの世界と
色のないふたつの目玉と
内と外を映す
....
野良が挨拶しているよ
疲れた毛を励まして
露出した皮膚を隠し
道の真ん中を
人々の営みの中を
堂々と
野生の威厳を振り撒き
声ひとつたてず
冷たい日差しを歩いているよ
こそこ ....
ばばろあって響きは
や~らかくって 好き
ちゅき ちゅき ちゅき
雀の チュンチュクが
目の前で
そう 鳴いているかのような
錯覚
泣いてなんか いないよ
最初から ....
脳髄の奥底で、
渦巻く怒りに似たことばは、
構築を知らぬまま
進むべき道の足跡ばかり探る。
*
机の上に仮面が置かれている。
仮面は口元をカッターでなぞられたように
笑っている。 ....
それであなたは、ト(イ)エバ
満ちてくるからだわずらわしい
海のこと考えてたら空が荒れて
沿岸の電車ことごとく止まる昼
彼女は青がこわいのだと言って
水族館におびえてる泳げるのに
彼な ....
中学生の頃のよう
なんとも言えぬ息苦しさに耐えてます
あの頃もてんかん発作に怯え
呼吸のしかたが分からなくなりました
あれから十年以上たったのに
今はがんが怖くなりました
いいえ、ずっと怖 ....
二人で引いたおみくじは
その元旦の初詣の甲斐があったのか
二人とも大吉だった
大吉にも中身が色々あって
満点の大吉もあれば
赤点の大吉もあるということを
同時に ....
遠い 遠い 空の 空の 下
あなたはどうしているのでしょうか
ただ胸にポカリと開いた穴から
静かにトウトウと流れ出していくようで
酩酊して
街の片隅のコンクリートで忘れ去 ....
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