陽のかげる時
 美しくなる人だった
 陽の輝く時は
 自分から遠くなった心を
 捜しかねているのだ

 まして雨の時など
 濡れた頬に
 昨夜のベーゼが生き生きと甦っている

  ....
 good day

明るい雨がさらってゆく
うしろむきの心
光をこぼしあう緑の葉はさざめき
笑う
傘なんかいらないじゃん、と


 梅雨明けはまだ先

飛行機がゆく音は
雷鳴 ....
風景が霞むほどの雨のあと
水たまりには青空が映る
梅雨明けも近い

空を見れば
もう次の雨雲が控えていて
ころころと変わる空模様

そんな空の下を
こどもたちが
笑いながら走ってい ....
あー、なにも変わらない、ボロの部屋
ゴミ袋の中の昨日と分別中の今日 
そして明日も良い天気かな 少し不安
とりあえず、納豆&卵かけゴハンを食べる

おそるおそる粘つく息をして 咳き込む
叫 ....
メーカー希望価格の最高級ラインが2,500円
大手釣具ショップで2,200円くらい
それがネットでは1,400円から3,400円で売っている
釣り針も大手釣具ショップで16個入りで200円くらい ....
図書館へ続く石の階段
日陰には
きのうの命がただよっている
雨ののち
ひごとに深くする手鞠花の青
カタツムリは絶滅したんだろうか
遠い子守唄
世界に向けて閉じられた手提げの中はやすらかに ....
{引用=たった一杯のカクテルに託した夢物語}{引用=月の流れのように見えたのは
私が酔っていたから
あなた自身の美しさを知らないあなたの
金糸雀の様な笑い声を
頭上高くに聞く}{引用=そのシル ....
水の輪郭 固くうねらせる曲線
脈動も静かに 寛やかになでられ
水の流速 軽くとばされる集中線
はしゃぐ裸足 滴の臨場 踊る

一斉に鳴り出す風鈴
一斉に飛び出す飛行場

必要なのは傘と ....
{引用=
潤んでいる。日差し。君のその白い面持ち。夏のプールの青さを反映させながら、水面に浸かっている君の、まだ少しだけあどけなさを残した、その朱色のくちびる。水色の水鏡(みかがみ)にそっとくちづけ ....
大きく裂けた口のある白い顔で笑い
煌びやかな衣を纏った記号が宙を行き交う
吊るされた語彙は真夜中の死体のように重く
暗い羅列が濁点だらけの股間にあった

大好きなキミの瞳を輝かせたいから、
 ....
土留色のナイショが蠢いている
秘めごとを沢山食べて大きくなった
巨大な海鼠にも似たナイショが床を這う
ナイショの匂いは潮風のようだった

こんなに丸々と育ってしまったら
きっといつかバレて ....
{引用=
日々の蓄積された労働によって、もうすっかりとひび割れて、枯れきってしまった。そんな心の大地の奥底から少しずつ滲みでてくる、君という存在を知っている、ボクの中から生じられた、補おうとする水な ....
睡蓮の 花弁千切って 悲しみを 無かった事に する幼き子 水面に 睡蓮ひとつ 咲く時は 私が流す 涙一粒 太平洋が反射した灰青色の空から
雨は音も立てず降りてくる
寒冷紗のようにふわりと
海を見下ろす緑豊かな岬は
優しい雨に包まれ白く霞む

草を食んでいた岬馬の澄んだ瞳
雷光を映して光り
 ....
瞼の裏側で眠りの松明が燃え盛る
タップを踏む睡魔が天然色の幻へと誘う
大地を俯瞰すれば麒麟の群れが走り
文明は密林のように摩天楼を生やした

水曜日の波が大通りへと押し寄せる
チョビ髭を歪 ....
ひるさがり、
オイシイモノを食べて、
りんかくが、
ほころぶ、
ゆるふわな、
しろいまるがおの、
ましゅまろ、
キミは、
ほほえんで、
そのひとみに、
ふたつの三日月をつくる、
 ....
 われらはビーチグラス埋まる砂地で咲く
 浜木綿なのか

 空に憧れ
 海に真向い
 樹々にさまよい
 陽を讃え
 愛の溢れた瞳を求め微笑み合う
 ひとり あなた
 ひとり わたし
 ....
これから雨の日が続くようだ
10日間の天気予報では来週の木曜日は晴れると
残念ながらその日は月に一度の通院日
{ルビ渓=たに}に入りたいが
増水で釣りにはならない
仕方がないので
髪の毛よ ....
風のささやきに誘われて
釣り人は初夏の{ルビ渓=たに}に分け入った
モスグリーンのいで立ちの彼は五月の若葉に溶けて
神経質な魚たちの警戒心を得ることはなかった
川面に近づくには音を立ててはいけ ....
日々豊かに降り続く雨は
山の頂きから川を下って
大地を潤し
海へと流れ
やがて世界の端から
宇宙へと降りそそぐ

波に流されるまま
地球からこぼれ落ちた私
遠ざかっていくのは
距離 ....
むかし戦争があったなんて
――きっと嘘だ、

円柱型のチョコレートを
小さな花紋のある包み紙を破って、
贈り物だと信じて食べた
チョコを食べると、熱くなって
自分が強くなるのを感じた
 ....
 通勤電車でふと絡みあう視線
 作業着姿で伏し目がちに座っている
 その人の 汚れた軍手をはめる手に
 真紅の盃

 みずみずしい酒の香のなせる業にして
 白髪で皺きざまれる{ルビ貌=かお ....
銀行へ行った日、自転車で坂を下ると、急に夏の顔になった道がひらけて、水色の画用紙を引き裂いたように、夏空が目の前にせまる。ああ、もう夏か。

それで私は小学生の頃を思い出す

なんだかちょうど ....
何時か底まで酌み交わそう    1

(朝は、パン♪パン、パ♪パン♪)(昼も、パン♪パン、パ、パン♪)(夜は、うどん♪うどん♪うどん!♪)巨大な一斤の食パンの被り物を頭に被った白いコックコートを着た小太りの男が、「やきたて ....
あふれる想いは
言葉を見つけられないまま
ため息となって、夜空を漂い
暗い海へと吸い込まれていく

焦点の合わなくなった目には
沖合いの漁り火も星座も同じ
水平線の、さらにその向こう
 ....
幾つもの街を壊し、
平和な村を焼き払って
異臭に鼻を抑え、
黒焦げの死体を踏んで
やっと生き延びた

どうかお願いだ、
火薬の匂いがするボクと、
朝までいて欲しい
嘘でも良いから
 ....
 地下へ降りる階段の
 足音を吸いこむノワールプロフォン
 ぞわぞわ 脈打つ気配に取りまかれる

 手のひらで触れる空洞の壁
 その冷たさしか頼れるものは無く
 心細さに すくむ足でく ....
うあ、日の丸だや
なんでや、日の丸だや
そして日本語だ、アニソンだや
スマホの向こうにテント暮らしの一家
壁に血色悪いマル・マル・ヒノマル飾られ
くるくるくせ毛の子どもたちが水玉のスカートを ....
夏井椋也さんのおすすめリスト(290)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
或る女- リリー自由詩15*24-6-30
氷菓- そらの珊 ...自由詩15*24-6-30
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たぶん、きっと- atsuchan69自由詩11*24-6-29
【渓流】摩訶不思議な相場- レタス自由詩5*24-6-26
素足にサンダルをはいて- そらの珊 ...自由詩17*24-6-25
モヒート- リリー自由詩12*24-6-24
爽夏- 唐草フウ自由詩8*24-6-23
はちみつレモン- 本田憲嵩自由詩12+24-6-23
曲芸- atsuchan69自由詩11+*24-6-22
ナイショ- atsuchan69自由詩12*24-6-16
水精Ⅱ- 本田憲嵩自由詩1524-6-16
_- キャサリ ...短歌4*24-6-15
_- キャサリ ...短歌2*24-6-15
海岸線の果てに- ヒロセマ ...自由詩10*24-6-13
ライク・ア・ムービー- atsuchan69自由詩9+*24-6-1
ましゅまろ- 本田憲嵩自由詩824-6-1
仏蝶- リリー自由詩7*24-5-31
雨の日の釣り師のために- レタス自由詩5*24-5-30
初夏の釣り人- レタス自由詩7*24-5-28
天空の果てを想う- ヒロセマ ...自由詩11*24-5-26
恵みのチョコレート- atsuchan69自由詩13*24-5-25
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小麦の薫る男(サンドイッチマン)- 本田憲嵩自由詩924-5-20
海、夜気、無言- ヒロセマ ...自由詩12*24-5-18
畔の家- atsuchan69自由詩9*24-5-17
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TikTok20240514- 松岡宮自由詩4*24-5-14

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