クリストシュトレンとおせち料理
みんな忙しくて家族バラバラ
熱い肉はでない年始の食卓で
シュトーレンを食べながら
、おせち料理を食べている
クリストシュトレンとおせち
三日三 ....
誘うように、それは語り始めた。意識のうえに上るものが、必ずしも真実ではないと、それは告げているかのようだった。物質に満たされたこの世界において、心とはいかにもはかなげなものであり、今にも消え入りそう ....
僕のさみしい夢を
獏は食べててくれたのかな
獏のさみしい夢を
僕は食べてたのかな
今日
どうしてここにいるのかな
ほつれていく声
せめてもの手向けに
ひと、手を振る
朽ちた荷を載せて
船は港を離れていく
その先には何も無い
淀みのない坂道の途中で
あなたはそのように
教えてくれたけれど
....
老婆の隣をただひたすら歩く
そんな仕事があった
老婆はたいへんに知恵のある人で
そのため一階のおじいさんにとても恨まれていた
老婆にはパトロンがいて
足回りの綺麗な車が
いつも停まっていた ....
脳内パラダイス警報発令中
脳内パラダイス警報発令中
脳内の皆さんは
これからの放送
そして
指示に従い
正確な情報を得て
落ち着いた行動を
とるように
お願いいたします
....
女憎しのミソジニーに対して
おまえだってかーちゃんから生まれて
まんま作ってもらってるんだろ
と書いてる人がいた
かーちゃんが憎かったのだと思う
テレビはいつも度し難い
ロシア、中国を ....
特別に悲しいという訳でもない日
行きつけのショッピングビルの喫茶店で
夜のムードなソフトジャズが
無機質に聞こえる 寂しさ
スプーンで掬って 舐める
ウインナーコーヒーの ....
通り過ぎて
あなたの胸に
影になってから
はじめて言葉がきらめいた
海老蔓の秋 はじめから 記憶の形をして
LUNA SEA
月よ、母よ、死が近づくにつれあなたがしだいに大きくみえてくる
あなたは海を誘い 海を呼び戻し
月の木陰でわたしを見送る
小さな震え
LUNA AND ....
{引用=
眠る街 .
何時でもそこに在る .
夜明けの灯り
はすぐそばに .. …
港に漂着する
まで .
____ _ _ ....
じっとしていろ
子供のころはよく言われた
じっとしているのが苦手で手脚が 鶏
僕 みたい
....
塹壕に飛び込んだジョーは
爆撃をくらって
目も鼻も口も耳も吹き飛ばされ
運び込まれた病院で
両手両足切り取られ
意識ある
ひとくれの芋虫男になった
後頭部で叩きつける ....
未だ 秋は
何処に居るかも解らない季節なのに
あなたが別れよう という
緑と
白と
二色に色分けた水が流れる
橋に立てば
上流にまわる水車
そして
長く流 ....
忘れ物 に なったハンカチ
あわいもも色 うさぎを飼って
駅の向こうから来る
おんなの子を見て
つれていって
と、輪をかいた
石のむれをしずめた 海と
とおい空 かすれた ....
降りしきる砂に埋もれてゆく
さまざまな過去が現れては消え
羽のない水色の鳥は
ぼんやりとした想いの空をとびつづけた
ここが幻だとしても
今は見ているものが現実だった
砂に埋もれてゆくからだ ....
作業をしていると
体温があがる
汗がどんどんでる
それでもあがる
水道で
手のひらを流す
肘から先も流す
蛇口の下に突っ込んで頭も流す
身体の中には
確かに血が巡っていて
....
夏の水の力を借りて
包丁を研ぐ
冷たい石の周りで
世界は沸騰し騒騒しい
蝉は
悲しみを
果てまで
追い詰めて鳴く
時折
人差し指で
刃に触れて確かめる
すり減りながら
鈍色 ....
又 戻って来た
物憂い瞳で 上手く口説き
心をさらいに来る悪魔
親しげに抱きしめてくる腕
あたしがいつも
浮き草の様に揺れ動いているのを
充分に知っている男
取り ....
暑い暑いって
異常が
普通に
なっちゃった
人間社会もね
普通って
何
普通なんてあるの
普通というのは
普通ではない
無くて当然
あって有り難い
零を
思い ....
ぬるい常温のモンスター
たいへん甘くて
にんまり
夕飯のあと
これをちびりちびりと飲んで過ごす
特にピンクのものが好き
やんわりと機嫌よくなる
夜更かしして本を読める気がする
....
ソファーに転がって本気でだらだらする
見過ごした(溜まった)ドラマ、映画を一挙に消化する
いつ死ぬか分からない 生死をかけて観ている
続きを観ずに死んでもいいやと思わせたら作り手の敗北だ
缶詰 ....
炎天厳しい8月
森の木々はまっすぐと
燃える円球のような日へと
ごつごつした両手を伸ばす
枝が大事そうに抱える緑葉は
ああ 体に新しい力を抱いた
小さいお前そのものだ
それは決し ....
水の
なか
に、
泳ぐ
鳥
記憶のなかを
明滅する光
濾過されて
蒸留する
西へ、
それから再び東へ
ゆく鳥は
籠を抜けて
飛び去った
八月の日 ....
暗いバーで
黒い服がよく似合った女が
しわがれた声で私の名をきいた
煙草とウイスキーの琥珀によどんだ目で
笑いもせず何故
私を 見つめるのか
フロアから這い上がっ ....
お腹がすいたら
食べるものがある
飲むものがある
申し訳ない気もちになる
お腹がすいても
食べたくなければ
食べないことがある
申し訳ない気もちになる
食の欲深さ
満 ....
ふたり分の沈黙を乗せて
笹舟は遠ざかる
意識を過去へ葬るための
ひとつの光の繭となって
むかし使っていた腕時計が
どこかで針を揺らしている
重ねた手が夜の魚のよう
夏の体温に静かに跳 ....
ちいきをまもる
ぐりりとぐらら
りんせんたいせい
すいかのもよう
ちゅうかんかんりの
ぐりりとぐらら
りそうのゆめは
すぐそこなのに
ゆめのような
うつつのような
....
ホントに海なんだって
あるつってんだよね車座のばあちゃん連が
あの丘をこえたらザザザ
と、むかし たぶん一度きり
お波とお供からあっとさらわれると云い
舟のり達なら躊躇うわず ....
これも運命 天の自由
そうか
そうだ
あなたを思う時も
あなたを思わない時も
これも運命 天の自由
悪は悪か
善は善か
それでも
この命に従う
繰り返すのは
命だ ....
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