きまぐれに
イチゴだけ摘んで食べてみる

甘酸っぱいいつものイチゴ
美味しいんだけど
なんだか物足りない

こんな日だから

次に
ホイップクリームだけ
指ですくって舐めてみる
 ....
街角にはロボット

ロボットのつぎは鹿

さいごにセンサーを外した俺たち

ブドウ畑が青白いひかりを浴びている

モーティブから落ちて怪我しようが

まるでかまわない

まだ春 ....
まだまだ先のことのように感じているひともいるかもしれません
けれども冬はどんどん泣き虫になっていきますよ
この日が終わればこの日はもう過去
次は海での陽の出でしょうか
あるいはお祭りのような喧 ....
離れると 音もなく
落ちた 花びらは
ひとつひとつ 冷たく発光して
私たちは 消失のただなかで
不釣り合いな 接続詞を
あてがい続ける

たくさんの 繊細な傷を
指でなぞり 再生して
 ....
やがてぼくは
水や空気や雲になって
生まれ変わるだろう

なんにだってなれる
雷や雪や雨にだって
土や石や砂にもなれるだろう

ぼくは森羅万象のすべてが好きだから
何にだってなれるん ....
朝早く
家族が眠っている間に雪かきをする
でないと外出も時間も困難になるから

白く美しい雪
儚く消える雪
だが降り過ぎるとまったく始末に負えない

気温が下がり切らないと雪は酷く重く ....
ドリームゲームをしているようだと思う
満たされるされないでぐるぐるとループする輪の中から抜け出せない。

仕事構成が出来ないという夢を見て、
成る程、私の深層心理は、こんなことを不安に思ってい ....
壷に近付くと
体が柔らかく成って行く
この身はワンピースを纏い
大学が地権者の集まりと成って居る事に気付く
津田医学を信仰して居た私は
アダムとイヴ(エヴァ)の研究を通じて
蛇の余分さを知 ....
あっ…
渇いた庭にポタリ
予知夢のように
紅い山茶花が一輪落ちた
大阪の方には雪に煙る夕日が落ちてゆく

愛してる?
愛しているよ何時までも…

ぼくらの旅は何時も冬だね

寒い ....
わたしはもう
石になってしまいました
かつてわたしにも
水だった時代があり
白濁した粘質の水となり
やがて泥となり
固まっていったのです
土として長年を過ごし
生き物をすまわせもし
 ....
社会人が仕事をする舞台では
みなが仮面をかぶって役割を演じていた
そこでは魔女狩りが行われ
決闘や縄張り争いが絶えず
仕事の達成と失敗があり
虚構の連帯が結ばれる
自宅に帰り仮面と衣装 ....
胸にしまったブローチの輝き
ブラウスのポケットから透けている
誰も触れる事の無い星を
あなたが最初に送ってくれた
名前を付けても良いですか?
財布にまだ二千円ある
エレベータより歩道橋で明治通りへ
5時、夕日傾いて
なんか悲しくてどうでもいい

見てる見てる
渋谷の再開発
大きなクレーンが強そうだ
どでかい穴を掘削機がドルド ....
暮れなずむ冬の街並みを
独り とぼとぼと歩いた

今日は暖かく風も吹いていない

写真家気取りで
街並みを切り取りながら行く

空の赤と青のコントラストの美
街の灯りと生活感の匂いの ....
ずっと男性だったら良かったのに
と思いながら育って来たのだけれど

未だにそれが抜けない

自分の声をからかわれてばかりきたせいもあり、低い声に憧れるし

童顔もコンプレックスで

 ....
真白な画面に
昨日の出し物が思い出された
ワイルドな田圃での
豊年祝い
裸踊りに酒がふるまわれ
私は控えめに生中だけを飲む
飲食店のストライキは
ストップした
これで心置きなく
少年 ....
土佐の海辺の村で
毎日毎夜薄暗い電灯の
野外畳の上にでんと座り
鍋に茹でられた貝という貝
爪楊枝でほじくり出して
それぞれに違う味覚
食い喰らい喰らい食い
瞑黙ひたすらに
味わい味わい ....
片付けられない部屋に
終われない言葉が散らかって
絶句。
「。」とは、簡単に収納されてしまう私の居場所 
膝を抱えて座り込めば 隙間から立ちのぼる私の苛立ち
そこからはみ出でくる消化できない ....
詩は
深い感動や絶望から
生まれるものだろう
僕ののは単なる独り言
しかし
ボケ防止には役立っている
あまり時間もない
休みだった 日曜のその日の夕方
毎朝マックでコーヒーを飲む時間を思い出していた
とても静かだった 店の中を


朝 年末の疲れた店で
誰もがわずかな自分の時間に没頭する ....
鏡にうつる      別人のような姿の
奥にみえる      たしかに見覚えがある
虚像の世界は

左右が逆にみえて   じつはそうではない
左は左に右は右に   うつしているだけなのに
 ....
まっ白で
海の波とうねりに
磨かれた貝の
欠片を集めて
ぼくはオルゴールを
つくった


貝でつくったオルゴールが
奏でる音色は
聞いたことのないメロディー
なのだけれども
ど ....
あるテロリストが
 《ある勇敢な兵士が》

自爆テロで
 《ジハードで》

死んだ
 《殉教した》

無辜の人々を道ずれにし
 《異教徒や教えを捨てた者たちを倒し》

狂信者は ....
きっと恋に落ちてる
ガラス仕立ての赤い靴に、白い白いワンピースを着て
レースの帽子で隠していたい
あなたなんて、きっとまっすぐ見られないから
ただ、「素敵だね」なんて言って欲しくて、
そんな ....
此処には見えない風が吹いている
どうしてなのかぼくには解らない
失った物も失われた物も解らない

石が転がり
葉は失われた
ぼくにはそれしか解らない

落ち葉がトランプのように散らばり ....
トンネルを抜けた後のスピードは
僕の心に音楽を流す

目的地の無い夜行性の手で
口元のリボンを解くように
愛しい想い出の真ん中にある
ラブソングだけが残ったけれど

加速す ....
真夜中からはじまった冬の嵐が
昼になった今もつづいている

1時間の眠りを奪われ  少しねむたいが
音楽を聞きたくなって  オーディオをオンにする

しかしピアノやピアニッシモを とても聞 ....
戴いた去年の賀状を
眺めながら
一枚 書くたび
次々に
押し寄せてくる
記憶の波に
浸るのではなく
溺れるでもなく
むしろ
耐えている
再生多発する 複数の痛みに

懐かしさな ....
君がこの曲聴いたら喜ぶだろうな、と思いながら曲を聴く。君がいなかったときよりも聴いてて楽しい。音楽は共有される。私たちが日本語を言語として共有しているように、ふたりは音楽を共有する。 暗めの楽譜を渡されると
気絶する私は
塾で高熱を発したので
テレビの字幕を眺めながら
画面のサイズを変更した
釘を打ち込むと
氷は容易に破片と化す
旗を高々と掲げるクック船長は
服を部 ....
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