硝子のレコーダーから
音楽がきこえる
雨のカフェでホットチョコレートを
注文して
指先で素数を作る
未来もあまり変わりないなと
思ったりする
ただ一度だけ生まれて
背伸びして開けるこの世界の窓に
あなたが見えた

わたしがまだわたしだけであった頃
それは始まりで、終着で、永遠だった

知ったのはずっと後になってからだけど
 ....
ねえ大統領
自分の不安を解消するために
言葉を使う私がいます

ねえ大統領
雨の日に困っていたら
そっと隣にいてくれましたね

ねえ大統領
私はあなたの
国民じゃないけれど

 ....
生きることで許してる

動かなければ死

存在しなければ死なないのに

持って行けないものばかり集めてる
 きみを雨が縁取る
 ごめんなさい
物事には理由がない
セイレーン王は水柩から取り出す
私には理由がない
髪を乾かしながら水を飲む
物事はそんなに単純だろうか?
王と私は?
庭先に造花を植えている母は?

ずっと
 ....
採石場に行った
一面が雪に覆われて、水星みたいだった

使われなくなったプレハブの鍵を
壊そうとして指を切った
「絆創膏ならあるよ」と自分で言った

雪はまだ降っていて
すり鉢の底から ....
評価されるのが怖いです
褒められるのも、貶められるのも

若い内から楽なことばかり
苦労をしてこなかったのね、と
私を知らない人は言うけれど
その通りです

どんなに苦しいことがあって ....
10秒だけ数えてみる
6秒だけ目を閉じる
2秒だけ触れて
1秒

ここから10歩、歩き出せれば
空間的には別の世界だ

もし、白い息のまま着地したら
それを呼吸してつぎの場所へ
 ....
話を一つ、でっち上げるために
私の星座が生まれて消える
悲しいと誰にも言えないことが
悲しいことではないと思う
もしも私の半分の
歳のひとに出会ったら
そのひとの下につこう
右手の分だけ ....
21時半の約束で外に出た。
心の中を纏めきれないから
挙動不審に辺りを見回して
きみの姿を探した。
電話をくれるなんて思わなかった。
発電所の低音が夜を満たしていた。
防波堤を下りて
砂に絵をかいた
サインのかわりに
小石でsosをそえて
イヤフォンを外した

子供たちの声
気温が落ちてきたのに
助走して海に飛びこんでいく

歩いて帰ろうか? ....
 シンデレラはわたし
 ゆきがふっているの
 あしおとはなれて
 あしあときえていくの
 むかえにきて

 まどのそとはゆき
 ぎんいろのわたし
 だれもいないの?
 むかえにき ....
どんなにひどくても
飛行機に乗ってれば大丈夫。

機内では一滴も飲まないし、

背もたれを蹴ってくる子供に
まあ、そろそろやめてくれやと
微笑むことだってできる。

なあご同輩、 ....
娘の忘れたクマのぬいぐるみが
タンスに寄りかかって座っている。
窓から夕日が差して、カーテンがゆれていた。
私はオムライスの残りを温める。
あんなに大きいのをよく一人で食べたな。
丈夫なら何 ....
いつか死ぬのに、手放せないこと
勇気が出せないこと

その人生と、その偶然性を
アパートの階段を下りながら
今日のノルマのことを考えていた。

月末の旅行のために
あと数件はまわっておきたい。

駅前のパン屋でおかずパンを買って
歩きながら食べる。

店や食べる ....
一度きりの水を飲んだ
きみにはもう実家もなく
影も知れない
最後の砦が落ちていく

あなたを森に逃がした

床から剣を拾い上げて

包帯を巻きつける
ビルから落下して助からなかった者は、いない
海から、泳いで戻った者はいない

廃墟になった港町に
一人の男が住んでいた
私が住んでいた

男は私は塩の濃い土を耕して
野菜を育てた

 ....
きみが微笑う
白いテーブル。丸いアイスティ

なにも
言えずに

どうでもいいことを話す

ずっと会いたかった
命を助けてもらったなら
大切にしなくちゃいけない

今日俺は獲物を逃した
獣と魚を一匹ずつ

あいつらは俺が乗り気じゃ
なかったことに
感謝してるだろうか?

そりゃあするだろ ....
灌木と雷雨を連れて町を出た
辺境には辺境の掟があるのだと怒られた

探査船に乗って星を出ると
ドーム内の環境シミュレーターで
雷雨は分析され、灌木は実をつけた

この確率は奇跡ですね、と ....
あなたは生きるために日本を出ていった
ポストカードはいつも滞在地の言葉だった

ワールドカップはどこでみるの?
私は日本語で返事を書く

ここがSFの世界なら
あなたはもうこの星にさえい ....
鍵がないことに気が付いて
ドアノブに手をかけると
抵抗もなくドアは開いた
一度振り返ってから中に入る
靴は脱ぐべきだと思いながら

リビングにつながるドアを開けると
見たことのない女が水 ....
命が終わるの言葉

死後の世界を信じていても
私がそこに行けるとは思えない

家まで歩いて帰ると
2階の窓からきみが外を見ていた
帰り道に迷わぬように
アメを落として歩いたきみ
心のかけらが落ちました
月に浮かんで
消えました

空からふった銀のかけらは
どこかの星のきみですか?
銀河通信は遠いので
心にリボン ....
一枚に千切れた紙と名を書いて
繋ぎ合わせた父と母の名
愛するものが未来にあって
そこに私がたどりつけないとわかったら
なんて
当たり前のことでしょう?

愛するものが過去に埋もれて
もう私にはとりかえしがつかないこと
くらい
知っているか ....
夕焼けの教室を
赤く染めて

冷たい海水を
青く染める

最後の瞬間まで荷物を集める私は
美しさを奪っているのだろう

Eu sou amavel uma pessoa distan ....
mizunomadoka(541)
タイトル カテゴリ Point 日付
木曜日自由詩111/5/19 8:08
自由詩411/5/18 17:35
intermediate自由詩111/4/27 2:26
flowered自由詩111/4/26 18:03
quiet solitude自由詩311/3/29 1:19
phenomena自由詩311/3/29 0:49
caloris basin自由詩611/3/26 20:32
in my head自由詩311/3/26 3:25
continue自由詩311/3/25 21:49
twenty自由詩311/3/25 4:31
will call自由詩011/1/28 13:59
sign of the sea自由詩111/1/27 19:51
cinderella's mirror自由詩211/1/21 23:45
cut away自由詩111/1/21 21:09
remainder自由詩211/1/20 18:34
my religion自由詩011/1/20 15:28
night express自由詩011/1/20 2:32
一月短歌211/1/19 18:59
forest end自由詩111/1/19 2:30
who did not survived自由詩311/1/19 0:09
wall of dreams自由詩111/1/18 23:40
eggman自由詩410/5/19 1:23
new supernova自由詩410/5/19 1:03
next time自由詩610/5/18 0:59
empty rooms自由詩310/5/17 22:16
4:30 am自由詩110/5/17 22:11
silver fragment自由詩410/5/15 18:16
wanted to call短歌410/5/15 3:22
farthest love自由詩410/5/15 3:03
true colors of flower自由詩410/5/9 1:28

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