休日をずらして
やっと合わせた午後
あいにくの大雨
濡れた芝にパンプスが沈む
イギリス庭園
出会う前のあなたも好きとか
別れて十何年経っても好きとか
連続体というだけの他人を愛そうとする
汚れた水中眼鏡
雨の音がする
呑みすぎて目が開かない
公園の木の下
ブランコから誰か降りた
指の間で消えた煙草
祖母の弔い
わたしが消えた場所
わたしが立ち止まってる場所

家族の様子を
窓の外から見てる

生きてたことを
無かったことに

初期装備でまた
砂舞う荒野に

発熱する前の寒気
人 ....
ガレージのシトロエンに火を入れる
ダウンタウンの高層が切れて
海の気配がする
カーラジオから溢れる愛と宣伝。その反転
銀河のハッピーセットを買って
rocketshipに乗ろう
あの胃 ....
私は変わらないのに
まわりは変わっていく
あの日がなければ
何にもなかった

自分で決めたと信じてる
どこかの遠い星が見てる

未来も過去も生も死も
静止した
14次元のテーブ ....
雑草のように頭から抜いて
ポイッと投げた
地中に残された根のことも
若葉に齧り付いていたアダム氏のことも
考えず
太陽は影
月は見ぬフリ
少年少女は夢の中
2階の自室の窓を通して
 ....
傷つけないあなたと
傷つかない私が好きだった
「ごちそうさま」
そう言って席を立つ
「ねえ、明日」
声は喉の奥に消える

触れる月は手を溶かす
美しい通路
これから起こる悲劇を知らない

反射と再合成された
細やかな現実
 ....
春を待てずに死んだ鳥が
玄関先に落ちている
三角桑で小さい穴を掘ると水仙の球根
その隣に埋葬する

墓のように石を積み
水仙に悪いなと思い取り除き
盛り土にする

陽は暖かく風は冷た ....
雨の中
土が崩れていく
森は即かず離れず遠い
石の外れた指輪
切り取られた
あなたの指
なぜここにあるんだろう?
なぜ銃を買わなかった?
そんなことをしなくても
バックスペースで ....
冬に一度だけ訪れる夏
ぬいぐるみを窓の外に向ける
雨だったから誰も気付かない
坊主よりも優しく
木魚を食むネコ

水の出ない蛇口
庭の雪の珈琲

あなたは消える蝶々を私にくれた
 ....
鉄格子の月
糸に吊られた黒い繭
揺れる輪郭

鬼と子どもたちの遊び声

炎の山脈
人間の魂の悲鳴
罪人はあいつらの方だ

黒い繭が頬笑む

人差し指を噛む
血の味
父親 ....
海を見にきたのに
波の音だけ

あきらめて
目を閉じる

大渦巻きが運ぶ
湿った風

息を吸って吐く
不自由のリズム

やがて
波の音が消える

呼吸を視線を体温を
 ....
たくさん詩を読んで眠るから
明日はその匂いがすると思う

すれ違った人が少しだけ
さみしい気持ちになればいい
girl playing on beach
ghost woman looking down

when sun goes down
she'll be eaten

try to sav ....
「あれに火をつけよう」
乗り捨てられたトラックを指さす
荷台には大量のクリスマスツリー

検索
地球を逃げ出す方法

ヒント
昨日きみがいた座標は
今はもうただの宇宙空間

 ....
余命半年の神様が背中に憑いている
あなたは上等な木の椅子を買ってきて
部屋の窓辺に置く
神様は名残惜しげにあなたの背を降りて
椅子に座り深くお辞儀する
昼間はいつも窓の外を見ていた
夜 ....
納屋に吊したニンニクとタマネギを取りに行く
作業台から微かに火薬の匂いがする
もう銃には触れないでとあれほど言ったのに

あなたはすまなそうに謝る
反省してないのは分かってる
「でも定 ....
額縁の窓
永遠に満たされる水瓶
夏の森の色

逃げ場はない
37.2℃のキスをする
薄明の薄命の

言葉を探した
孤独だと言った
朝になれば死んでしまうと

目が覚めて
 ....
鏡まで5センチの距離
一時間、見つめ合う
答えはない
近づいても
あいだにゼロが続くだけで
一人にならない

私は炭素と水素
愛と幸せの外にある
扇風機と蝉の声も
組成が少し違 ....
居心地のよかった
一人の部屋を
すこしだけ
空虚に感じる
自分が違う場所にいるみたい

「元気そうだったよ」
私に手を振る母の写真を
シンガポールの父と妹に送る
そういえば
私 ....
航空便をキャンセルして
レンタカーを借りた

早く帰ることになってごめんね
いいのよ。会えただけで充分。
私の方こそ仕事休めなくてごめんなさいね

12年すごした町が見えなくなるまで ....
時計の針は西を向いてる

短い夏の航海

垂直なきみに水平な私

どこにもお出かけしなかったあの夏のラブソング

好きがないから隙

やらかした。4時間以上経つのにまだドキドキ ....
この町に置いてきた
一つの恋
今なら偶然だって分かる

物語の世界に生まれてたら
それは運命で
何度だって死ねたのに

別れを切り出して
取り消そうとして断られた赤い橋

卒 ....
掴めそうに濃い影
昨日の残骸の
花火を拾う
お前たちだけが残って
火をつけた奴らは
消えてしまったのね

川に足をつける
彼女が対岸を指さす
先週あそこで中学生の女の子が溺れて死 ....
あなたの心音を探す
なにもない
街角を歩く
地面に耳をつける
昼間拾ったパンを食べて
夜はベンチで眠る

起こされた気がして
目を開けると
伝書鳩が私の腹を均してる
寝床にする ....
カップの縁に口をつけ
液体を飲むフリをする
あの子は消えた
砕けた十字架が転がってる
脈拍と体温を下げて
周囲をスキャンする
生体反応はない
けれど
フルーツスタンドの軒先に老人が ....
海を寄せつけない断崖絶壁の島
そこに眠る未来確定知性
完璧なスタンドアロン
そこで
明けない夜と開かれた朝が混ざり合おうとしてる
私たちは命に閉じ込められてる

「振り返らずに聞いて ....
インターネットがなければ私たちは幸せだった?
私たちが死んでたらあの子はまだ生きてた?
そんな問いに意味はないと夢は心に傷をつける
目覚めたら同じ形の人間を探しなさい
上手く見つけられたら ....
mizunomadoka(541)
タイトル カテゴリ Point 日付
blind alley自由詩123/5/9 0:16
辻褄合わせ自由詩623/4/30 0:22
ヤチル自由詩423/4/30 0:17
神のいたずら自由詩423/4/24 1:07
死から始まる自由詩223/4/23 20:54
銀河のハッピーセット自由詩223/4/12 18:42
sweetest sigh自由詩423/3/14 18:54
science fiction自由詩823/3/14 18:35
digital twilight haru自由詩223/3/14 18:26
resemblances of our sphere自由詩223/2/25 21:59
you threw away all the umbrell ...自由詩023/2/25 21:33
ふゆあかり自由詩723/1/9 21:45
inferno自由詩023/1/9 21:20
暗黒海自由詩023/1/6 23:54
little gravity, small repulsio ...自由詩323/1/4 23:42
moon hunter's song自由詩023/1/4 22:10
everything is bless自由詩123/1/4 21:42
wod自由詩822/8/26 20:52
one last night自由詩122/8/26 20:28
明けそう自由詩322/8/22 5:11
in the middle of a mirror自由詩422/8/8 18:56
流星自由詩122/8/7 12:38
take off自由詩322/8/3 21:09
devil's left自由詩322/8/2 22:13
unrestrained 朝自由詩222/8/2 20:42
帰省自由詩322/8/1 20:23
eternal elastic band自由詩522/3/30 20:15
uncertainty principle gods sub ...自由詩122/3/29 23:08
purification自由詩122/3/29 1:18
眠るあなたを起こしたらまた土曜日が始まる自由詩422/3/27 0:04

Home 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 
0.11sec.