もし僕が
感染したら
きみたちは
ちゃんと僕から
離れて逃げて
一定の
ノイズとリズム
それはまだ
頭の中で
声にできない
教室に
きみがいなくて
どうすれば
これからずっと
生きていけるの?
小学校の紙飛行機ブームのとき、
校庭からすこし離れた水飲み場で、銀杏を見上げて考え込んでいる少年がいた。
風に乗りすぎた最高傑作の機体を枝に引っ掛けてしまったのだ。

少年はカバンから堅めの紙 ....
あなたはここで生きなさい
あなたはここでしか生きられない

そう言われたわけでは
ないんだろうけれど

ビーチで遊ぶ人たちは優しい
それは見てるだけでもわかる
もうずいぶん昔のことだけど、
中学生のとき2つ年上の友人と一緒に下校してた時期があった。
彼は色白で線の細い、ちょっと有名な変わり者だった。

どう変わっていたのかはうまく説明できないけれど
 ....
枯れていく
百日紅に
夏鳥の
運んだ枝が
花を咲かせる
きみの落
した夕闇に
は誰かの
為にあけられ
たすきまがある
割り箸の
背中を真っ直ぐ
針金の
両手は空を
飛ぶようにして
「いつからこのようになった?」
「そなたは強くなりすぎたのだ」
「多くを見捨ててか? だが、今の私であればそれすら取り返せるだろう」
「今のそなたなら。あるいは」
「おまえは信じてはいまい?」 ....
子供が死んでいた。
焼き払われた村の外れに墓地をみつけた兵士が
石に名前だけを刻んだ。

「名前も分からずじまいだったからな」
レーザーナイフで祖父の名前を彫ったあと
煙草に火をつけて目を ....
道に慣れない私は木立の中を歩く
足の下で枯れ葉がカサカサと音を立てて
それを拾い上げるように爪先を浅く入れながら通り抜ける
ひとつ、ふたつ、カサリ、カサリ、枯れ枝を踏む
川の水を水筒にいれて冷 ....
母親は
誕生日には
一人旅
数日間の
ホテル暮らし
十年も
一緒にいたら
どうなるの?
きみは笑って
はぐらかすけど
軒下の
お地蔵さまと
道ばたで
遊んだような
転んだような
来年の春に上書きされて
思い出せなくなってしまう前に
あなたの知らないことを教えてあげる

そうやって知識として、あなたの一部を占有しようとするわたしを

言葉はいつまでも、心に残るかたち ....
私の母は
きれいな泉の水でガラスを作って
私が生まれたときに父さんが植えたカシミで輪郭を作って
枝とツタと黄緑の実で飾りつけて
窓を作った。

いつか家を建てたときの
子供部屋の窓につか ....
教会の裏手にある墓地でやさしい墓守が
土を掘る音がきこえる

冷たい海の底で体温を失った蛇を
埋めているのかもしれない

カーテンをそっと指先でずらして
覗いてみる

新しい銀河が生 ....
松の葉が
ささった髪が
うれしくて
飛び跳ね回る
きみとカエル
信じてと
私の文字で
書いてある
眠る私の
手紙、筆跡
水蜘蛛が
枯れ葉の下で
眠るのは
弟のため
妹のため
星の光に追いつけない
私たちは
月末からとても寒い日が続いたから、隣の留学生のマナが
buy&sellで古い電気ストーブを買ってきたよ、と嬉しそうにみせてくれた

「タイはこんな寒い日ないよ」
「ちゃんと隠して使うんだよ?」 ....
セットの中の港は、別の映画の城塞都市が映り込まないように
南の湾頭に作られていた。
粗末な麻の半袖を着た少年が靴磨きの練習をしている横で
ドレスを着た女の子が心配そうに台本を眺めている。
 ....
新しい
ピアスをきみは
くれるけど
あけてないから
つけられないよ
きみの手が
数手前から
ふるえてる
着地点は
すこし遠いね
真剣で
切り抜くような
まなざしで
走ってるのは
二年目の恋
わたしが終わらせたがるものを
あなたはいつも始めたがった

わたしが言葉に似せたものを
あなたは言葉に戻してしまう

同じ魔法をかけられたのに
あなたは青、わたしはくらやみ
月が落ちてくる
ブレーカーを落として
すこし眠る

誰もいない教室で、空を見あげる夢だった
目が覚めると、世界に一人きりだった
静かに雪が
降り積もる夜には
深くソファーに横たわって
氷の国の子供らのことを夢想する

子供たちは
月灯りのプールサイドの意味が分からずに
石化したマンモスの国境に夜明けが近づくの ....
mizunomadoka(541)
タイトル カテゴリ Point 日付
dream catcher短歌410/4/22 23:46
over短歌310/4/22 23:34
moved短歌210/4/22 23:18
paper flighter自由詩310/4/22 22:29
santa monica自由詩310/4/22 22:24
white clover自由詩210/4/22 22:22
one swallow make a summer短歌310/4/20 17:16
hollow短歌310/4/20 17:03
your scarecrow短歌210/4/20 16:56
knight of diamond自由詩2*10/4/19 21:16
smolder自由詩010/4/19 21:09
flaw flake自由詩310/4/19 20:51
birthday短歌110/4/17 9:44
10 years短歌010/4/17 9:35
certain短歌310/4/17 8:21
past cherry tree自由詩010/4/16 23:37
fairy's window自由詩210/4/16 23:34
cemetery自由詩310/4/16 23:23
夕立短歌210/4/16 1:46
ノートの端に短歌110/4/16 1:38
微睡み短歌210/4/16 1:29
star light自由詩210/4/15 23:10
time for dinner自由詩210/4/15 22:55
サンタバーバラ自由詩510/4/15 22:41
misunderstanding?短歌110/4/15 1:19
chess短歌210/4/15 0:52
active短歌310/4/15 0:38
blue and ash自由詩410/4/14 20:01
lua自由詩210/4/14 19:15
ice to you自由詩110/4/14 19:13

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