それが
あと1ミリ
ずれていたら
君はすごい美人で
たぶん
出会わなかった
なんのいいわけだ
という君が
庭先の椋鳥に
こめつぶをあげている
....
🌸
さくら
まだか
はるまだか
🌸
さくら
さくな
まだちちるな
🌸
さくら
ちったか
....
💊
カプセル型の胃カメラ
飲みやすいように
納豆にしのばせたの
といつもの
間の悪い君だから
いとしい
胃壁なんかより
いろんな俺が映っちゃう
かもね
そんな ....
横浜ー川崎間で
君の顔が浮かぶ
とりあえず昨日は去って
明日がやってくる
間も無く「 」が通過します
間も無く「 」を通過します
どこから私ですか
どこから今日で ....
アフリカへと船を出すのだ
絶望の北風を帆に受けて
たどりついた先で
乾いた大地を潤すのだ
うずくまる彼の悲しみの雨で
そうしてぬかるんだ彼の足跡に
種を蒔いてゆくのだ
種 ....
僕
すっかり忘れてしまった
さびしんぼうの夜が
ひざをかかえていた
翌朝
鏡の中の目は赤かった
獏
すっかり忘れてしまった貘
の夢を食べた僕の夢
....
あまりにも不器用な僕が
あれこれ考えあぐねて
かけることばもなく
まだうつむいている君に
差し出せるのはオロナインだけ
こんなときは
オロナミンのほう
その意味も判らないけど ....
戸走りに冬越飛蝗 奥間の灯
{引用=冬越し
この頃 冬といっても
僕の国や
何も知らない人達の国では
ギリシャ世界のアネクメーネのように
どんなに寒くても
明日への蓄えがなく ....
きのう
かわした約束を忘れた君のほうが
よっぽどまともなこころを持っている
ずっと
気づかないふりをしている
僕のほうがうそつきだ
晴れているかい
君のこころは
雲の隙 ....
それはずっと先かもしれないし、
もうすぐかもしれない
もうすっかり
といいかけてやめた
暖房は何時点けたか記憶もないけど
まだひざをかかえたまま
あの日が見えそ ....
🌨️
雪模様 左様ならばの鳥と号く
梅林の 振り向き坂へ 港の灯
🌨️
現世の 踏み跡もなし 雪々野
海鏡 雪降るげんろ 魂火の
🌨️
明日消えるはず ....
北の空さよなら言ってふりかえる
南へ行こうとつぶやいて
もう一度振り返るから
梅の花にも似合わない如月の風
うつつ世の涙とけてく雪々に
歩く僕らの踏み跡もなく ....
🍎 頬杖
{引用=言葉は心を越えられないこと知っているのに
心が言葉を越えられないとうつむいてみる
それが
林檎のように沈んでゆく}
🍎 なり損ねた夜
{引用=夜十一時過 ....
いつまでも紅いほっぺたのままではいられませんが
ずっと待ってる
ずっと待ってるって言ったけど
もうそろそろひからびちゃいます
即興ゴルコンダより
わすれそなこと
わすれへんて
ようゆうわ
ひらめいて
これやがなゆうて
さんぽやった
な
加速度て
正も負もあるんやな
わすれたいこと
わすれへんても
ようゆうわ ....
息子が初めて発した言葉は
ママでも、パパでもなく
はっぱ
🍂
それでも伝わる
ことのはの世界へようこそ
ようこその
🍂
🍂
🍂
....
台風と台風の間の
恋、じゃなくて晴れ
うつつとうつつの間の
夢、じゃなくて今日
ソナタとコナタの間の
溝、じゃなくて呼吸
日々、間が悪いと言 ....
下りに乗ってしまえば
あの日の二人が見える
ような気がする
けど
いくら待っても
そんな電車は来ない
新宿でも、小金井でも、
君の声が聞こえた ....
6月23日
このからだのなかに
ながれているものが
うそ
にならないように
てをあわせます
また、6月23日
ことしも
まだなんとかひと ....
猫と月は
もともとおさななじみなのに
とおく離れてしまって
それでも
月の胸に猫の痣があるように
猫の瞳に月がいる
ぼくがおきているあいだは
そっぽ向いてるのに
眠りにつくころ
....
顔を持たない彼らと僕らが
今朝から
新しい顔で手を振る
ほんとの顔を
ほんとに忘れたのか
その手の振り方
{引用=賛成多数で
人として当たり前のことが
ぼやけてく
....
ここほれ
と背中がつたえてくる
今のお前の生き方
じじばばに見せてやると
{引用=即興ゴルコンダ より}
魂、魂、降て来よ
何を考えているのかわからない
と言われる
ならばわからないままでいい
言葉じゃなくて
伝わること
伝えるべきこと
持ち続けるべきもの
言葉じゃなくても
....
三崎口行きに乗り込んだとんぼ
電車と僕と同じ速度で
すいとする
同じ状況を
相対速度で穏やかに説明してた先生
のことは好きだった
久里浜で降りた君は文庫に帰れるのかな
百の眼に映 ....
あなたにとって
それが詩であっても
台所のあなたのつぶやき
の方がよほど詩的
日曜に寝っ転がってる
僕にも
{引用=平日の
中野の公園で
即興詩人が時間をつぶしてい ....
抱きしめたもの
全部ひっくるめて
冷蔵便で送るよ
たとえば
大田・桜公園
{引用=擦り傷だらけの 谷やんの
分厚い両手が 切るネジは
ミクロの世界で 刻まれて
....
このからだのなかに
ながれているものが
うそ
にならないように
てをあわせます
ことしも
まだなんとかひととして
いきてます
あなたのとなえも
こころからであれと ....
溶けてしまっても
あることにはかわりはない
のだけれど
にごってるほうかいい
いつの間に消えたように思える君のことも
空に、海に、
それは
ポカリスエット ....
蜜を吸う
つつじヶ辻の
横顔の
ひとつふたつと
数えながらも
夢一夜
二夜に三夜に
手を合わす
角の向こうの
お稲荷さんの
忘れつつ
つつ歩きつつ
津々浦ら
月の ....
すべては上手くいくさ
と口にしながら歩き出すと
なんとなく
なんとなく
ほんとにそう思えてきて
顔をあげると
なおまっとうに歩きだせる
これが意気揚々というやつか
と笑みまで浮かんで
....
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