すべてのおすすめ
立ち入り禁止の
義母の部屋に入り込んで
おしっこをしたり
供えたお菓子を引っぱり出して
食べ散らかしたり
犬が悪さをするようになった
酒飲みで我が強い
とてもこども染みた人だった
....
思いを流れる
風の中に ぼんやりと
私は眠る
風の どこに流れるのだろう
考えることなど ない
笑うことすらなくなった
食べていられたならと いつも願っている
幸せである世界を見 ....
雨だからかな
話しづらいのは
雨だからかな
重い空気は
昨日の後に
僕の知らない
時間があるから
不安になるね
雨だからよね
目が合わない ....
障子すべて開け放った和室に
屏風の衝立
衝立は
六曲一双モネの睡蓮
昼寝時の畳からは
好んで水辺に生える青草の匂い
ひつじ草がぷくりぷくりと開く
どこか遠くの沼の気配
....
力を抜いた片掌に
ちょうど一つずつ乗るほどの
ピンク色したケセランパサラン
夜に開くサガリバナ
夜にだけ
マングローブ林の奥のほうで一晩だけ咲いて
ほたりと朝には
水面に落ちる
....
冬に凝縮されていたものが
放散される夏
胡乱な眼で見つめていた
電線で繋がれた道も
砕かれた砂浜の突端で
選択を迫られる
歩いていれば
いつか生から解放される
轍もいつか途絶える
....
君のまじめさを
遠くから見て
ぼくは何度も
水の下書きをした
雨の展覧会
氷じゃない光
具現化できない温度
ひとを生むために
まっしろにしていたひとの
あたたかさのようなもの
....
どこへいくとおもう?
この空気
この風
ついてゆきたくて両腕を広げた
空は薄曇に
雲は白に
夏になったとおもう?
この気温
この汗
確かめたくて肌をさらした
生 ....
あしが ふらつく
いきも ふらつく
おもいは もっと・・・・・
だから
いきを ころせ
ちのあがきも ころせ
そして
のうしんけいも・・・・・ ....
散歩という言葉を聞いただけで
ちぎれるほどしっぽを振って喜ぶ犬
雨が降る朝「傘を持って行かなきゃ」
という言葉を聞いた傘は
きっと同じように嬉しくてはしゃいでいるのだろう
黙っている ....
もう一日だけ生きよう
あそこにはまだ名前を知らない花たちが咲いてる
あの山に登ればまだ数えてない星たちが瞬くだろう
あの街ではまだ聴いたことのないうたと出 ....
ああ
くらやみにともる
しろい手よ
たいまつの
ひかりのようだ
01
私の世界は
私自身の 過去として
私の言葉は
私自身の 映像として
02
木の葉は
それ自体の 皮として
白の色は
それ自体の 一日として
....
梅雨の晴れ間に猫がひなたぼっこ
じめっとした空気の中で
さらっとした表情で
陽だまりの
あたたかい記憶を抱いて
梅雨の晴れ間に猫がひなたぼっこ
小さく動く前あしで
水のない空 ....
シュガーコートされた沈黙が、幾重にも重なる
通りはまだ
騒ぎ出すことを知らない
カーテンが染めた光
部屋はまだ埃っぽく
朝が染み渡っていない
寝床は生暖かく
体は必ず汗ばんで
意識 ....
日も月もない白い空と
ただ静かな灰色の地
その地平を 巡礼のように
椅子たちが列をなし 何処かへと進んでゆく
引き篭りがちの臆病ウサギ
外には狼がたくさんいるんだ
臆病者は孤立するって
錯覚が頭を支配するんだ
網膜に張り付いた鮮明な記憶
高性能レンズで切り取られた恐怖心の断片
いつから私は ....
{引用=
黒が似合うようになりました
白はちょっと 気恥ずかしくなりました
女になったのはいつ頃でしょうか
どんなふうにしてでしょうか
化粧が上手くなった頃でしょうか
愛するからで ....
がんの疑いがあったころから
しだいにあたしの
食欲はうばわれて
いった
たんに食欲がない
状態から
食に対する
欲が
なくなってしまった
食べる意欲がそぎ落ちた
....
「こんにゃくゼリーの会 発足!」
ある日突然
それはひとつのテロ、いや革命だった
「老人と子供にはあげません」
と貼紙をして
こんにゃくゼリーたちが檻の中に閉じ籠ってしまったのだ
....
わたしたちの考えた春というのは
玄関すみでは
魚のかげがうごめく4時半のことだった
羽のあるもののように
わたしもそれの中に入ったり
あるいは
絵を描いている
ゼリー状の
青いこれがわ ....
昔の言葉に生き
昔の言葉に死ぬ
情報が古くなる
最新情報に移る
いつ適応するか
わからない。
いつ必要なくなるか
わからない。
モノの価値判断は
誰にもできない。
幻の平均 ....
冷えきった鼻先を掠める空が笑う
リノリウムの白いカーテンは地球の鼓動に合わせて動いている
一体になって、私たちの繰り返す細胞分裂はねじ巻き式
降り注ぐ科学が理解している
言葉は知性 ....
天の川 A train crossing
渡る列車 the Milky Way
is
ふぉがとん forgotten
ふぉがたん forgott ....
木の上にもたれかかった
過ぎていく空気を手に入れる
ノートと消しゴムは教室だろう
教科書など 泣いているのかもしれない
うち捨てられた コウモリ傘に
灰色な 鳥の ....
悲しんでばかりいてはいけないと
だれもが教えてくれる
だけど みんな強くない
弱いからがんばるんだと
本で読んだけど
がんばったらどうなるのか
人それぞれと書かれていた
真っ直ぐ ....
一昨日の夜
近所の ジョニーという名のパピヨンが
久方ぶりに 姿を見せた
よたり よたりと
おぼつかない足取りで あるいていた
飼い主の 笹本さんは
いつも つけているはずのリードを
今 ....
私は明日を考えることなく立ち続けるだろう
今日としての景色さえ私の体には 明確には 存在しなかった
スーパーマーケットの中で 果物を 口にしながら 私は
見えないものを 思っている ....
自分が切れ者であると
主張したい男が
受けるテストが
下司風テスト
(ゲス・フー・テスト)
そういうの
自分が切れ者であると
主張するたびに
落雷があって
死ぬべきなのに
....
微動だにしなくても
噴き出した汗は止まらない
デブにとって
死の季節がやってきた
お願いです
室温は15℃にして
冷え性の方は
防寒具をご用意下さい
でないと
僕は
みなさんの想像 ....
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