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ふたたびが
ふたたびをくりかえし
起こる風が
花を揺らす


ふと 指が
虫の羽の陰をすぎる
そのあいだは
切り落とされたように感覚が無い


季節を剥がし ....
街を知らず
けだものを知らず
街という名の
けだものと交わる



汚されているのではなく
汚しているのだ
尾の根元まで
いま
こうしているあいだにも


 ....
ほんの少しの
夜のふくらみ
匂いの粉が
ふちどるかたち


奥に向かい
手をひらく
ひとつは土に
ひとつは空に


夜のうろこ
夜をすぎ
行方はひかり
 ....
髪を梳く花の吹雪に笑む子かな



廃屋をあれは星だと笑む子かな



降る揺れる消える花びら笑む子かな



ふたつの手ひとつに鳴って笑む子かな
 ....
くちびるに触れる鈴の粉
遠雷 器
雫と滴が
すれちがう径


ひとつのなかの無は増して
響きはさらに高くなる
窓の鉛 壁の銀
水の淵を照らす粉


分かれる前の ....
舟から生える樹
川岸の影
海を描く霧
器の水に
沈む糸くず


雪が雪を追い抜いて
土や花を振り返る
土にも花にも
雪は見えない


酒に勝つ甘味が見つからず ....
地の上に
小さな月が幾つも転がり
海への径を照らしている


黒い瞳の
ななめうしろ
銀の髪に
ゆらぐうなじ


海を越えては
また戻る
とどまらぬ羽
 ....
風の斜めを斜めに接いで
透明は高く昇りゆく
月の火の径
むらさきの径


黒い肖像
黒い炎
名前は立ち去る
空は
羽に煮立ちだす


指の内の冬
かたち ....
泣いている顔の酒があり
なだめもせずに呑み干した

ああ けだものよ
おまえにはまた
崖の上で赦しを請う
















 ....
蝶を追った
鳥を追った
羽のかけら
羽のにおい


入口の奥に入口があり
その奥にさらに入口があり
近づくものを見つめている
泣き腫らした目を 見つめている
 ....
水のなかの空
浪はひとつ吼え
蒼に倒れる柱
遠い遠い土けむり


鉄路の終着
痛い緑
池を割る花
色にそよいで


井戸が連なり 蛇になり
午後の陰をすぎてゆ ....
蝶の影
枝のかたまり
倒れた船から
ひろがる色


午後の空
ひとつの鈴
森が鳴り
去る光


色のない径
曇と交差する
草笛 石笛
穂に似た雪


 ....
倒木と流木が
花に持ち上げられ
何処かへと運び去られてゆく
音の泡が
幾つか土に残される


午後の弔い
水に沈む花
土の上の金
踏みしめる 踏みしめる音


 ....
ひとつの夜が
わからぬものに照らされている
影は別の影のなかで
少しずつかたちを変えてゆく


夜へゆく海
線を見る背
置き去りの器
蒼に満ちる


魚のかたち ....
拳は白く
階段をのぼる
風が風を
金と緑に分けてゆく


夜の起動音
ふるえ にじみ
したたりを覆い
したたるもの


曇に沈む指に沿い
音はかがやきを増して ....
あるがままに斬り
森は森に重なってゆく
あるがままを喰み
枝のはざまを音は埋める


紅く溶けて
発光する
波が削る岩
魚が視る岩


生まれる瞬間を誰も見ない ....
ひとつの飛沫
つむるまぶた
水をもとめて
はばたく痛み


取り残された秋をつまみ
影は鉱の空をあおぐ
こぼし こぼれ
何も残らぬ手のひらに
鉄の光と音が降る

 ....
月の半分が雪を履く
霧の下で遊ぶ水
声を呑み
紋を放つ


はじまりへ還る波を
夜が照らす
浜辺の森から
風が吹いている


波は波の上
ゆるやかに変わり ....
かがやく曇と
黙りこむ曇のはざまに置かれたひとつの皿に
荒れた虹の音が降り
非対称の笑みを咲かせる


人工の水 人工の光
すぎるものは皆 幽霊のように視線をそらし
何 ....
片目は泪に流れ落ち
からだの何処かにたどり着き
そこから視界を送っては
震えの歩みを惑わせる


灯が眠る光を引きずるあとを
春は静かに追いかけてゆく
泥と雪と
鎖の ....
湖面の霧が
家を描いては壊している
幾度描いても
家のなかに人は居ない


鉄の羽と雪の羽
ついてくる影
角を曲がる影
曇を持ち上げるひとつの腕


光に消えては現 ....
夜を分ける汽車が来て
雨の端を轢いてゆく
描きかけの絵が
窓のそばで震える


水たまりの空が
雨を見つめる
現われては消える
影を見つめる


空のすべての鐘が鳴 ....
霧を燃して
橋を渡る
斜めの羽の
風はらう午後


遠く枯れた森を乗せ
空と地の歪みは波打っている
二本の指でひらいた手帳に
交互につづく文字と焦げ跡

 ....
手に手をとって
輪に輪を埋める
おまえの名前を
知るものは無い


水の容れものが配られる日
空は泡のようになり
少しだけ微笑み
上に上に去る


空が赤いとき ....
通り雨が来る
境いめが震える
立ちはだかり
のぞきこみ
すぎてゆく


片腕の痛み
花の名となり
たましいをひとつ
門の前に置く


暗がりが立ち
静けさを ....
偽の景を踏み こだまする
冬の波
なかば壊れ 凍る波
蒼のなかの緋の拍手


一から来る黒
黒から降る羽
黒い水面に
落ちる黒滴


ゆらゆらと底に立つ柱
灯 ....
鉛筆で描かれた髪の毛を消す
ここにも あそこにも
描かれている



一本書き足せば笑みになり
二本書き足せば花になるが
気がつくといつも指には
水銀と涙が握られ ....
花をすぎる花
こぼれる花
閉じた片目から
飛び去る花


花は重なり 水になり
灰の飛跡をとどめている
空は震え
空は枯れ野


多くの音が暗がりにうなずき
 ....
蒼がふるえ 灰になり
灰がふるえ 手のひらになり
折れた蝋燭の火を護っている


時を迂回しようとして出来ぬ径
水に照らされる灯のない径
暗がりをすぎる異なる影
黒が黒 ....
鉄の響き
小さな双つ
朝の川岸 曇と廃城
丘に散らばる 無数の楽器


鏡を持ち
水のそばに立つかたち
姿も鏡も
映らぬかたち


陽は中州に落ち
樹々を ....
砂木さんの木立 悟さんおすすめリスト(1765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひとつ_かたわら_Ⅲ- 木立 悟自由詩314-5-17
ノート(51Y.5・14)- 木立 悟自由詩214-5-17
ひとつ_かたわら_Ⅱ- 木立 悟自由詩114-5-8
ひとつ_かたわら- 木立 悟俳句114-5-6
ひとつ_滲夜- 木立 悟自由詩414-5-1
ひとつ_冬辺- 木立 悟自由詩414-4-23
ひとつ_蒼へ- 木立 悟自由詩114-4-22
輪と彼方- 木立 悟自由詩214-4-16
ノート(51Y.4・16)- 木立 悟自由詩214-4-16
夜森- 木立 悟自由詩214-4-12
冬と離音- 木立 悟自由詩514-4-7
冬とまどろみ- 木立 悟自由詩414-3-29
冬と隔たり- 木立 悟自由詩214-3-24
冬と波- 木立 悟自由詩214-3-20
冬とむらさき- 木立 悟自由詩214-3-15
傾滴路_Ⅴ- 木立 悟自由詩214-3-7
傾滴路_Ⅳ- 木立 悟自由詩1+14-3-3
傾滴路_Ⅲ- 木立 悟自由詩214-2-25
傾滴路_Ⅱ- 木立 悟自由詩414-2-17
傾滴路- 木立 悟自由詩414-2-10
冬と蒼紋- 木立 悟自由詩514-2-6
冬へ_冬へ- 木立 悟自由詩314-1-31
凍徨軌- 木立 悟自由詩414-1-26
花そそぐ花- 木立 悟自由詩414-1-23
夜と淵- 木立 悟自由詩314-1-18
夜と街- 木立 悟自由詩214-1-17
ノート(呪い)- 木立 悟自由詩214-1-17
夜と雨- 木立 悟自由詩214-1-9
夜と冬- 木立 悟自由詩314-1-3
はざま_うつわ- 木立 悟自由詩313-12-30

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