すべてのおすすめ
一歩一歩 咳こむ足で
わたしがどこまでも歩くので
夜はどこまでも感染し
朝には誰もいなくなる
朝には誰も
いなくなる


みんな歩いて いなくなる
歩きつづけて いなくな ....
十二月は
窓にいて
ためらいながら三月を見る


とらわれのわけを知る名前
葉と葉のはざまにある名前
遠い火の列
風を咲かせて
すぎてゆく列


知らない花 なびくよ ....
ひとしきり震えて
夢の端 ついえて
抜殻を
荒地を
喧騒はすぎてゆく


忘れられた瑪瑙
夜を率いて
ひとつだけ大きな
空のまるみを抱く



やわらかな星
 ....
ひとつかみ自由に
まわり道またいで
冬の髪ひとふさ
歌うように近づき
消え 現われ 消えつづける


夜のつなぎめ
凍える火から放たれて
ふるえる白
混ざらぬ白
冬山の ....
雪に立つ輪の空洞を
冷めた光が過ぎてゆく
無言と無音の歩みは終わり
道は網目の匂いに浮かぶ


さくさくと昇り
空の火の交点を覆う音
あたたかな臓腑の高鳴りが
雲のくぼみ ....
足跡は沈み
足音は飛び
すぐそばを歩む風から
三つの異なる色を受けとる


手と足を失くした煉瓦色の天使の
翼と頬に抱きしめられて
夜の蔦の鈴は鳴り
白と金に土を照らす ....
光が息を通りすぎ
ひとつの花
ひとつの羽に分かれてゆく


線だけの街に
雨がひとつ咲き
小さくふるえ 増えつづける


無音に打たれ ひざまづくとき
白い林の連なりを見 ....
荒れ野が荒れ野に流れ込み
丘の上の空へと打ち寄せている
冬に冬が接ぎ木され
咲く花は記憶の色をしている


脚から生まれた羽を育てて
小さな小さな双つの稲妻
夜の窓 ....
夜から朝へと染まる荒れ野が
蒼と白にじっとしている
遠く刃物の音をたて
雲はひとつずつ過ぎてゆく


鉄が鉄を撫でている
蒼と白は寄りそって聴く
凍えてゆく声
あたたま ....
閉じた目のような傷口が
ある日ひらいて
目と目が合った

そしてすぐに
閉じてしまった


まなじりの端がひゅっと光り
猫と一緒に駆けていった
夜の車道を駆けていった
 ....
ひたいに浮かぶ舟の上から
手をのばし 指に触れていき
水紋は
遠くへ遠くへひろがってゆく


とても大きな朝があり
どこかへ低く消えてゆく
建物の陰に残る光
開け放たれ ....
ふわりと動くちからがある
雪にちらばる削られた木がある
布か機械かわからぬ四角を
抱きしめて眠るけものがいる
ふくろうの後ろ姿をした人が
朝の光に手をふっている



ふ ....
木々のはざまの灯をくぐり
遠い雨の声は届いて
うねりは低く道にほどけて
夜から夜へと紋をひろげる



冷たい翠が空につらなり
生きものはいないと告げている
灰のなかの白 ....
足もとの道は
ひとつの石に揺れ動き
前方へ前方へと傾いて
歩むものを運びつづける
土の無い道をすぎ
灯の無い道をすぎ
何も無い道をすぎても



指が生まれ
点が ....
細かな雪が
隙間なく降りそそいでいる
長く低い壁の向こうに
巨きな一本の老木があり
黒と銀にたたずんでいる



動きも音も雪のもので
老木は自身の他は持たぬまま
ただ ....
木陰に隠れている子が
まぶしげに顔をのぞかせて
空にも地にも鳴りわたる雲
青のこだま
緑のこだまを見つめている



深緑は灰空に深く緑で
遠い雲を映しだしては
雨のは ....
動かない音が迫るときはいつも
道の肋骨を歩いているときだ
誰にも気づかれぬまま
逝った道の



無色の夜の分身が
道の骸に降り立ちて
小さな手足をのばしては
照り返 ....
遠くにひとつの食卓があり
ひとつの蝋燭が灯っている
両わきを
たくさんの人々が過ぎてゆく



火は光を燃やし
蝋を燃やし
自身を燃やす
空は序章の終わりのように
ど ....
枝の上の雪の顔
溶けては積もり
同じ顔になり
じっと空を見つめている
生まれる雪を見つめている



屋根の雪がまだらに落ち
鴉はそれに合わせて唱う
屋根から屋根へ
 ....
空からたくさんの手紙をわたされ
緑のなかへ入り
迷ううちに手紙を失くし
戻ってきたときにはいつも
お礼の手紙が積まれている



迷うために迷うのではなく
たしかにどこかへ ....
曇空が緑にとどいて
海を見せてゆく
緑は
しあわせになる



船が船を呼んでいる
砂浜と鉄路のむこうに
声にかがやく枯れ野があり
波をこがねに照らしている


 ....
何度も何度も触れてくるのに
けして苦しくなることのない
数え切れぬ手 ふたつの手
近づき 重なり
離れゆく手
離れ 離れて
響きわたる手


さくさくと向かい風
にじむ ....
蒼い霧のなかの笑み
塩の光がつくる馬
曇を歪ませ 熱は駆け抜け
止まらない空を追いかける



足跡のような湖が
山の間につづいている
冬は地平の桃色の奥
静かに静 ....
腕に映る
影が熱い
揺れ動く羽が
胸をのぼる



淡く濃いもの
避けられぬもの
肩から飛び立つ
こころ失きもの



冬の小さな虫たちが
茶碗のあたたかさ ....
みんな白や金を胸に受けとめ
白や金の朝に溶けそうだった
目を閉じた笑み
草のなかの笑み
肩から上を
地の陽に向けて



誰かが果実を抱いているとき
どちらが果実かわか ....
いつか見た後ろ姿
壊れた橋
すぎる川
流れのそばのねじれの幹
降り積もる午後の色
午後の音
ちぎれた紙に書きしるす道



ねむりにつく子が
二本の木を夢みる
通り ....
金にあふれる雲間には
鳥も魚も子らもいて
紅と灰の問いかけに
青と銀の応えを返す



にぎやかで静かな暗がりの廻転
こぼれつづけるうた受けとめるのは
やわらかなやわらかな ....
唇紋のような首飾りをして
一筆書きの花束を持ち
彼女はひとりテーブルにいた



誰もが通り過ぎてゆくうちに
花束は水彩になったので
髪の毛のなかの夜のため
彼女は少し首を ....
?


軋む音
水の音
小さな舌の音が来て
流れるように傾きを変え
流れるように消えてゆく


指のひとつひとつに降り来る
泣きそうな笑みの光がある
触れる間もなく消え ....
白につづく銀と鈍
黄につづく金と土
線は繭にくるまれていて
まるくなり まるくなり
連なりのなか震えている



海と川の鳥たちが
街の橋を
曇の朝を越えてゆく
ふたつの ....
砂木さんの木立 悟さんおすすめリスト(1765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(病)- 木立 悟未詩・独白505-3-18
去音- 木立 悟自由詩405-3-16
再音- 木立 悟自由詩205-3-14
小音- 木立 悟自由詩205-3-11
包音- 木立 悟自由詩105-3-7
翼と頬- 木立 悟自由詩2*05-3-3
鏡の日- 木立 悟自由詩405-3-1
連窓歌- 木立 悟自由詩405-2-25
ひびき- 木立 悟自由詩405-2-18
ノート(傷口)- 木立 悟未詩・独白2*05-2-17
ひたい- 木立 悟自由詩505-2-14
ちから- 木立 悟自由詩305-2-11
ノート(鏡夜)- 木立 悟自由詩205-2-9
光鉄指- 木立 悟自由詩105-2-7
粒光季- 木立 悟自由詩505-2-4
緑から降る- 木立 悟自由詩305-2-1
ノート(吹光)- 木立 悟自由詩205-1-31
ノート(空と食卓)- 木立 悟自由詩205-1-29
ノート(冬双葉)- 木立 悟自由詩105-1-28
ノート(緑のなかへ)- 木立 悟自由詩505-1-27
緑のうた- 木立 悟自由詩605-1-26
子守唄- 木立 悟自由詩605-1-23
光の歩- 木立 悟自由詩305-1-20
病鳥軌- 木立 悟自由詩205-1-17
ノート(冬と手)- 木立 悟自由詩305-1-14
道と夢(重なり)- 木立 悟自由詩105-1-10
手首- 木立 悟自由詩505-1-9
ノート(テーブル)- 木立 悟未詩・独白405-1-3
光源のうた- 木立 悟自由詩105-1-3
線のうた- 木立 悟自由詩604-12-31

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