毎日
夕暮れ時になると
必ずスーパーマーケットへ行ってしまう
何か買うべきものがあるように思うのだ
冷蔵庫の中には
肉も野菜もそろっているのに
心の片隅がすうすうして
それを埋めるものを ....

愛してる
と誰かが呟いたので
ふと思った
愛とは する ものなんだろうか
だとしたら
動詞なんだろうか
いやそれとも形容詞かな

調べてみたけれど
動詞とも
助動詞とも
形 ....
パーティーは終わらない、軋んだ花で飾られた戦車に、飛び乗るなら、凍るような白い朝にしよう、クラッカーを買ってこよう、庭を壊そう、一緒に歌ってみようよ、晴れ渡った北半球の芝生に、横たわろう、星型 ....  
 
朝起きて、俺
ヘビと戦った
その日はとにかくひどい洪水で
俺の大事にしていたポシェットも流され
銀行などの床も水浸しになり
家の冷蔵庫は野菜室まで水が入り込み
それでも、俺
 ....
 
 
○父

窓から庭のブランコを
眺めることが多くなった
あれにはもう一生分乗った
と言って
時々体を揺らす
背中が
押されるところではなく
支えられるところとなってから久し ....
 
 
01
図書館にパンが落ちていたので男は拾って食べたのだが、それはパンではなくムカデの足だった。

02
図書館の大砂漠で遭難した司書は一週間後に救助され、その翌年には大統領になった ....
 
ファミレスの床に
男の人が倒れていた
可愛そうだったので
メニューを見せてあげた
チキンドリア、とだけ言って
男の人は息絶えてしまった
警察やお店の人が忙しくしている間
僕はハンバ ....
 
 
クラゲの心音がする
放課後
筆箱の中で

黒板消しが羽化するのを
慣れない手つきで私は
手伝ったのだった
 
ひっそりとした
カーテンの向こう
湿り気のある列車が
外 ....
光が生じた、刻々
きみが
跳躍するのが、見える
のは
ここで、死と同じ速度で
きみが走っている
 
 
花が咲いている
花の中に海が広がっている
散歩途中の
人と犬とが溺れている
救助艇がかけつける
降り注ぐ夏の陽射し
最後の打者の打った白球が
外野を転々とする
ボールを追っ ....
 
 
商品棚に並べられた
きれいなゼリー状のものに囲まれて
カイちゃんが笑ってる
時々ふるふると震えて
何も言わない

床に落ちている
貝殻や干からびたヒトデを
二人で拾う
昔 ....
{引用=

目が覆われて、きみと
わたしは
また他人同士になる

異質な
夜が、きみを
運んでいく

誰のためでも
なく、死にたい

夜をめざす、すべては
わたしが
 ....
俺は笑っちまったよ
死ぬわけねーものが死んだ
そんなん誰かの都合のいい嘘さ
おお
あんたが死ぬことなど無いさ
つまらない嘘が消えるまで

あああああああああああああああああ
いまわ ....
おはなの香りは麻薬のようです


やっと離陸した春たちは
いっせいにビルから飛び降りて
女の子たちの透明な鱗に
好んで住まうらしい
ちょうちょが飛んでいくのを見て
銃に撃たれてしまわな ....
 きみのなまえをしらない
 しかし柱を折る方法を知っている
 きみのなまえをしらない
 しかし一杯分の奢りかたはしっている
 きみのなまえをしらない
 いたちごっこの後を片付ける
 きみの ....
 

目の見えない猫に
少年が絵本を
読み聞かせている

まだ字はわからないけれど
絵から想像した言葉で
ただたどしく
読み聞かせている
 
猫は黙って
耳を傾けている
少年 ....
きみはきみをけそうとするかぎりぼくからはけっしてはなれられないことになるわけだし(それはぼくがぼくをおもいだそうとすればするほどぼくをみうしなうこととおなじように)、またぼくをひていするにしたがってそ .... 俺は対人恐怖症です。
上手く伝えられないのだけれども、俺は人付き合いというのが良く分かりませんし、特に同級生などとはもうどうしたらいいのかわからずいつも目が合うたびにビビリます。毎朝起き ....
昨夜、遺伝子と数回にわたって交合したけれど
最後まで、ぼくが触れたのは
ぼく自身の器官だけであったので、
結局のところ どんな言葉でも形容できない



感性や知性を、すべて破壊したい
 ....
宇宙に
ゴミという
概念はあるのでしょうか


***


しっぽのない人間は、
しっぽのある犬よりも劣っている
そんな世界も
あるかもしれません


***


ひ ....
きみがいっていることと
していることの
あいだに降る、雪

無が
その目を開いて、
何もかもが
なかったかのような
夜、雪が
降る
ひき肉を買った
何だか退屈な日常を少し変えたくて
冬のわりには暖かく
スーパーは少し込んでいる時間帯で
特売ってわけでもなかったけれど

料理レシピのサイトでふいに思い立ち
ひき肉 
 ....
君のセーラー服のスカートの
いわばちいさな海のようなプリーツと
さっきからずっと飛び回っている
黒いちょうちょの羽についている窓に
使い終わった水彩絵の具のパレット
みたいな夕暮れの ....
ありのままに
よごれていけたら、いいね

きっと、
すべてを
にくめぬように
そまればいい、
ただ

たとえ
だれかが
よごれ、とよんでも
それはかならず
うつくしい ....
{引用=因みに、
今日の夜は丈夫ですよ}
消灯時間は過ぎたのに
カーテンのゆらめきを数えている
冷蔵庫の唸りは
パレードの始まり
睡眠麻痺は中枢をゆっくりと壊していく
本当は何がしたいの ....
世界に追いつけないでいるわたしに、椅子が用意され
明日という不在について語れと言う
目を閉じたときにだけ、
かつて捨ててきた言葉たちが 戻ってくる



根を、そこここに生やしては 日々 ....
何を見ても、見たとしても
わからない振りをしていればいいよ
と教えられた昔日の雨に濡れる窓の中に、わたしは
まだ閉じ込もったままでいる
そうしているほかないのだ
だってひとはとて ....
不意に、もうひとり帰ってくる気がする


母は家にいて
私も家にいて
弟が帰ってきて
もうひとり弟が帰ってきて
それから父親が帰ってきて


机に張り付いて私は耳を澄ま ....
きみの歌は
四散して、きみたちも
四散して、
四散していったものたち、言葉

何ひとつとして
きみと
ともには行かなかった、かつて
わたしはきいた、
はずの
きみの
四 ....
ただ

あなたの手に触れたいだけなのに

デジタルな世界は

こんなにも


遠い
ゆうとさんのおすすめリスト(265)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
スーパーへ行く人- 吉田ぐん ...自由詩2409-8-5
愛とは- 吉田ぐん ...自由詩1109-7-31
パーティーは終わらない- アオゾラ ...自由詩12*09-7-23
ヘビと戦う- たもつ自由詩1109-7-18
家族- たもつ自由詩4909-7-3
図書館物語- たもつ自由詩3109-6-26
手遊び- たもつ自由詩909-6-19
放課後- たもつ自由詩1009-6-17
光が生じた、刻々- こもん自由詩609-6-11
深夜放送- たもつ自由詩1309-6-7
コンビニエンス・ストア- たもつ自由詩1609-5-23
_- こもん自由詩409-5-20
忌野清志郎が死んだってよ- 竜門勇気自由詩3*09-5-3
陽光- アヅサ自由詩5*09-4-19
円玉- aidanico自由詩609-3-30
絵本- たもつ自由詩3009-3-25
邂逅- aidanico自由詩309-3-22
平成20年度3月14日のことについて- 榊 慧散文(批評 ...509-3-15
未完の、ソネット_「残響」- 望月 ゆ ...自由詩20*09-3-14
とりとめのない話- 小原あき自由詩9+*09-3-7
_- こもん自由詩409-3-5
ひき肉- かんな自由詩17*09-2-18
さよなら春の日- アヅサ自由詩9*09-2-11
ありのままに- 千波 一 ...自由詩21*09-2-6
曲線- 士狼(銀)自由詩6*09-2-5
未完の、ソネット_「春」- 望月 ゆ ...自由詩23*09-2-4
2009/2/4- 鎖骨自由詩409-2-4
もうひとり帰ってくる気がする- 因子自由詩20*09-2-2
きみの歌は四散して- こもん自由詩1109-2-1
想撮空間「温」_あ__た__た__かな。- そらの  ...携帯写真+ ...6*09-2-1

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