平成20年度3月14日のことについて
榊 慧




俺は対人恐怖症です。
上手く伝えられないのだけれども、俺は人付き合いというのが良く分かりませんし、特に同級生などとはもうどうしたらいいのかわからずいつも目が合うたびにビビリます。毎朝起きるのが嫌で嫌で(何故なら朝のあの騒がしい感じがまず苦手でさらに学校へ言ってその騒がしいのも無理だからです。)だから夜寝るのも嫌で嫌で。そんで寝たら寝たで虫か何か(例えばゴキブリとか)が直ぐ傍にいると思って「今髪の毛に…!」「ああ首に、」とか気になって気になって眠れない。これは神経過敏です。以前医者にそういわれました。
「うまく合わせろよ」と言われても、俺はもう毎日毎日必死で喋って顔をみて目をみて「絶対暗くなるな、暗くなるな、」とこれでもやってきたのです。それを卒業式4日前くらいに少しずつやめていきました。
卒業式の練習が始まってからはもう地獄でした。静かに練習しろよ!と周りを打ち殺したいくらいでした。そして、左隣の椅子に座っている奴がこのクソ寒いなかミニスカートでいるものだから寒いのか、素足の出ている部分をこすったり足を組んだりするのです。足をこすっているときのひじがガンガン当たります。足を組むたびに上履きが俺のタイツに当たり汚れます。ゾゾゾゾゾゾーっとします。「いちいち細かい奴だな」とか思わないで下さい。本当に無理なんです。ざわざわプラスこれですから俺はもう卒業式の練習のある日は地獄でした。
そして卒業式(正確に言うと卒業証書授与式)当日。例の如くざわざわとそれはもううるさいことといったら!「本番は流石に、」とかいうのは一切無かった。泣くのは構わない。そういう人が多いだろうと思うし、悪いことではないから。けど無駄なざわざわペチャクチャはもう…。
そして教室戻ったらまたやかましかった。みんな変なテンションなのかカメラ片手に盛り上がっている(様だった)。そして保護者の人たちが入ってきたときにもうこれは駄目だ無理だと、なんでもっと神妙にしてないんだよくそったれ!そういうのは解散してからやれよ!と心から思いました。「拗ねんなよ」とか言うかもしれませんけども大体、体育館から帰ってきて教室に入って直ぐで何に拗ねるのか。拗ねるべき対象がありません。そして俺の座っている席の近くでカメラを構えた保護者の人たちが沢山いて吐きそうになりました。他のところで撮れよ!というかだから解散してから撮れよ!もうほんとうに早くここから出たかった。
クラスメイトはもう「ばかじゃねえの?」としか思おうとしないようにして、早く終われと念じ続けました。(これには理由が在るのですが省略します。)ざわざわざわざわ。ざわざわを通り越してギャーギャー。ギャーギャーギャーギャーうるさくてうるさくて他人から見たら不機嫌に見えたでしょう。そりゃ不機嫌でしょう。頭はイテーし気持ちは悪いし泣きそう(卒業の日だから、とかでなく。)だし。けどそんなんカッコワルイので弁明していくけども、だからって決め付けてその上で意見を言わないで。怖いから。


散文(批評随筆小説等) 平成20年度3月14日のことについて Copyright 榊 慧 2009-03-15 01:18:28
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