僕のママは半魚人だ
だから僕はクォーターだと言っても良いだろう
クォーターってなんだかかっこいいな
って思うのは僕だけじゃないはずで
ハーフよりも2倍ほど反比例して
かっこいいとおもう

 ....

一か月が
余りに速く過ぎ去るような気がして
どうしようもない
服を着替える間もなく
あっという間に秋である
外ではまるで軍隊のように
流行なのか
同じ型の服を身につけた女子が
勇 ....
落ちてゆく
夕陽の触り方を
知らない子どもが多い
つるりと
何のためらいもなく
なで回すと
とたんに飽きてしまう
そうして
バイバイと手をふって
見送ってしまうのだ
そんな
少し ....
横たわっている、きみは埋没している
そのようにして
ひきとめられている何かが、横たわっているかつて息と
いっしょに投げつけられたもの。
みどりの、潜みで。
きみがぼくを迎え入れて、ただ
きみがぼくを
迎え入れて、ただきみが
ぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、その

夜の
むこうでは、歳月

きみが迎えられてい ....
分からないことが
きみの
口に
つめこめれて、むきだしにされた
まま、きみは運ばれていった、

夜には、
わたしの口に、きみの死が
押し込められて、
何もできないということの ....
 
 
かみさまという鏡のような未来は
ぽろぽろとこぼれながら
なにか悪い事を口にしかけて、
小さくなっていく産声
どうやらここは初めから
ちきゅうという
名前もないどこか遠いところ
 ....
死のように
強い
反復のなかで、きみは
夜にはむかっている

それぞれは
一回限りである
という
絶対が、すべての反復を
不帰にしている
いま、
ここで





 ....
深く人を傷つけるのに、罪が軽すぎる犯罪。
再犯率は70%以上とも言うのに、何の対策もされない。

捕まえて、被害届けを出すと裁判に行かなくちゃいけない。
そのお金も時間も苦痛も、ありえないくら ....
地球を飼いたい
掌に乗るくらいの
小さな小さな地球があったら
わたしはそれを飼って
今度こそ
大事に大事に育てたい
毎日、綺麗な水をあげて
毎日、空気の綺麗なところで散歩をさせて
熱が ....
檻の中に
一匹ずつ
入っていて
「お家に連れて帰ってね。値下げ、半額!」
っていう
カードがついてる
人懐っこいオマエ
大きくなりすぎたね
そういうことってあるんだ
運が良ければいい ....


飲みさしのコーヒーの中に
砕けた夏を発見した
掬い上げようとしたら
逃げるみたいに砕けて沈み
底の方で銀色に光っている
人差指でかき回すと
跡形もなく溶けてしまった

 ....
悲しみのない日に生まれたかった
ばらとミルクの甘い匂いだけがする午後に
僕は君とだけ生まれたかった


いまとなっては好きも嫌いも愛してるも
言わなくなって 指先だけで触れて
僕 ....

机を彫刻刀で切り付けて
切れ目をひとつ作って指で開くと
そこに海が広がっているときがある
授業中やお昼休みの間はつま先から飛び込んで
そこでじっとしていた
息ができないという点では ....
排他的な女の子は空を所持している。
その底のほうには、白くてきれいな宇宙船や、手垢できたない算数の教科書、軍隊の格好をしたキューピー人形や、プラスチックのマニキュアの瓶が、ざくざくとはめ ....
死んでいくことで
踊っていける、たった
ひとつの
空だけを
おぼえている、

わたしか、きみが
いるために
誰かがいる、場所
 この国で一番大きいといわれている図書館に訪れた。出迎える広いロビー、その向こうにはぎっしりと本が並んでいる。多くの本は分厚く、背表紙は無機色だ。館内は足音も響かない。すみません、珍しい本が読みたいん .... 高い飛び込み台から、どぼん、と飛び込む。水中は真っ暗で、深いのか浅いのかも分からない。確かめるために潜ってみようとするが、体が動かない。何かと思ったら、水面に手首がひっかかって抜けないのである。困った .... 手紙なんか
手紙なんか出すんじゃなかった
手紙なんか出したから
自分の気持ちを 知ってしまった




手紙なんか
手紙なんか出すんじゃなかった
手紙なんか出したから
 ....
きみがいたところ、そこには
いまでは
言葉がある、
あるはずだった言葉に
ついて、話していた
夜をすぎて、きみはどんどん重くなっていった
この夜は
これまでのどの夜よりも
きみ ....
{引用=刻む秒針の 大時計の音が気になるので
夜中の階段を昇るのだ

光る猫や人形の目を避けるように
しずかに しずかに 足音たてず

針はとまる


真夜中に僕の亡霊は 音のないダ ....
憂鬱色の瞼のような
夕暮れが降りる頃
うすい光をまとった
ひと群れの唇が窓のそとを過ぎる
きみに反するものに
触れる、それは生かされるように
殺されて

必要とされない
星が、
黒黒としたきみの手に落ちた(白いチョークが
ひいていった線に沿って、
きみの世界は
退いて、き ....
ぼくよりもっと すてきなぼくを
きみのなかに みつけました


ぼくよりもっと みにくいぼくが
ぼくのなかに いるというのに


ぼくよりずっと すてきなぼくは
なんだか ....
電気を早く消しておくれよ、瞼に電気がチラついて走って躓いて擦り剥いてその跡が焼け付いて眠れやしない。あんまりにも雨が泣くから夕焼けが真っ赤に腫れている。グラデーションのパレットをひっくり返して迷い込ん .... きみに
あげるものは、
ない

どうやって、わたしたちは
他人同士なのか、
きみも
わたしも、
何も
分からなくなったとき、はじめて
何かを
送る機会がおとずれる


 ....
なにものにも覆い隠されること
なく、きみは
ある

そのようにあるはずの
夜に、ほんとうの
ことが分からない
まま、損なわれて、分からない
まま、傷つけている、
そのように、きみ ....
夕陽が僕をマッチにする

もうすぐ君が帰る

足をすっと擦って灯す
僕を灯して、夕焼け

君を待つ
朝起きると気付いた、空は貼り付いているんだ
青色のセロファンが
電球を通して海を染めているんだ
それを知ったのは今日だった
間違いも無く今日だったんだ

昼に目を瞑って気付いた、ぼくの心臓 ....
ほどけてしまいそうな
女の子のからだから
春をとり出してならべる

つみぶかい瞳が
まだそこにおよいでいる
名前の知らない五月の旗
活字から顔をあげて
だれをみる
外をみた
窓 ....
ゆうとさんのおすすめリスト(265)
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半魚人- 桜 葉一自由詩208-10-1
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ひとつの車輪が回っていった- こもん自由詩21*08-9-27
分からないことがきみの口につめこまれて- こもん自由詩1708-9-18
ひかり/音楽- 石田 圭 ...自由詩3108-9-12
死のように強い反復のなかで- こもん自由詩508-9-4
性犯罪- fuchsia散文(批評 ...3+08-9-4
まるで今のわたしみたいに- 小原あき自由詩23*08-9-3
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夏の終わり- 吉田ぐん ...自由詩1808-8-23
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学校と女子と男子- 吉田ぐん ...自由詩1608-7-28
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_- こもん自由詩808-7-11
変り種/069/500文字の本棚- ピッピ自由詩608-7-2
オオムラサキ/500文字の本棚- ピッピ自由詩208-7-2
手紙なんか- 蜜 花自由詩2*08-7-1
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ダンスホール- もも う ...自由詩25*08-6-26
六月間奏- 塔野夏子自由詩7*08-6-23
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reverse/imitation- aidanico自由詩408-6-2
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_- こもん自由詩508-5-16
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ノイエムジーク- aidanico自由詩1008-5-9
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