整えられた部屋のなかで
足をそろえて座っている
でもつま先が冷えるのは
仕方のないこと

海や山や空をゆめみて
窓の近くに立っている
ほそい雨が降り出して
つま先が冷える

た ....
おはようが
はいる
からだ

午後四時
青の上から
橙や赤や紅色が
塗り重ねられてゆくのを見ながら
大急ぎでベランダのシーツを取り込む
あのうつくしい仕事をしている人が
どんな人だかは知らないが
時折
ゆるめ ....
 
  
 
これから結婚について書きます。
その前に男性側の視点であることを前提としなければなりません。
何故なら私が男だからです。
女性側からの視点で書くことも不可能ではありません。
 ....
むかし
世界はぜんぶさわれるとこにあって
世界がぜんぶ自分のものだった
いつからそうじゃなくなったんだろう
手に負えなくて
おそろしくて
おおきくて
でも
確実にうつくしい
いつ ....
おそろしくつめたいてとあしとことば。

わたしのすべてに染みるようだと思った。


あまいものばかりをたべた。なぐさめるみたいに
すぐに元気になる。
唇の色で血の味がするような泣き顔 ....
たとえば
犬とか猫でもよかったけれど
いまわたしたちは
人間どうしだね

ちょうどおなじ加減で
人間どうしだね
新しい名前を探す
けつえきいろのてのひらは
ひらひらと音を立てて
コンクリートの上をのた打ち回る

{引用=(あの子が死んでわたし、
新しい名前がつくの)}

あの子の
体の
一部 ....
十月の空の下


飛行船が落ちてくるのを待っている


ぼくたち透明になれなかった




 
わたし
というのは
ようするに泡だったようにおもいます


電波塔を模した指先には
噛まれた跡があって
手紙を書くたびにそれを思い出すけど
……だって、きずがあるのです

信号は青 ....
わたしたちにとっての生活は
愛にみちながら残酷で
はてしなく自由でありながら縛り付けられ
とりとめもなく広大なのに小箱のように手軽な
つねに両極と矛盾を孕んだ
お菓子のようなもの
わたしの家族は、みなそれぞれにパソコンを持っていて、わたしはといえば、専用のものはないのだが、家族供用とされた一台はもうほとんどわたしだけが使っているので、実際はそれがわたしの占有のようになってい .... みずうみにすんでいる女の子は
キスがへたくそで色白で
酸素のいろや木漏れ日の匂い
澄んだ朝の空の温度なんかにくわしいけれど
マニキュアの冷たさや
つま先の孤独なんかは知らなかった
毎日すこ ....
肌触り
あのひとは
もういない
猫背
熱を
うしなった
最初から
あのひとは
いなかったと
夜通し
泣けたら
あきらめよう
十八、十九の女の子をみていると、不思議なきもちになる。彼女たちは、何もおそれていないように見える。同時に、何もかもがおっくうだという風に見える。その年頃の女の子たちは、たいてい自分が若いということを知 .... あらがわなければ、

おもったときには
もうあらがえない

うしないたくない、

おもったときには
もううしなってる

こどものころに
走っていて転ぶとき
ああ転ぶな、 ....
眠たいときのように
井戸を掘りつづける。
ぼくは
素足

まま
空腹をかかえて
朝だった。
朝のコップ、
飲んだら
消え



いきつぎ、

白桃
ぶどう
し ....
あの店がつぶれてしまう
あの店がなくなってしまう
あの子といっしょに行ったのに
楽しい会話があったのに
つぶれてしまう
空き地になってしまう


絵本のなかの夏に遊び
ソーダ水の ....
 
 
公園の水たまりに小さな魚が一匹いた
海水魚のようだった
昨晩の雨に迷って
ここまで泳いできたのかもしれない
このままでは水が干上がってしまう
魚は少しずつ弱っているように見える
 ....
食べることが
とても楽しくて
悲しい

命を奪い続けるぼくたちに
本当の優しさなんか無いと知っのは
何時頃からだったのか

命を奪い続けるぼくらには
甘い言葉など何の役にもたたなくて ....
ことばをぬすまれたとか
ことばをよごされたとか言って
泣いてるけど
辞書のなかのことばを
てきとうによりあわせただけだよ

わたしたちのことばは
書き起こすとみるみる光をうしなってひ ....
ぼくは ぼくは ぼくは ぼくは ぼくは きみ
はじめましてもさようならももう意味がない
はしっこもまんなかも距離もかたちもあいまい
ふたりは観測者 やりようによっては創造者
どこへ ....
なぜかはわからないけれど、世界はとおくにある。

朝顔の花でつくるいろ水や、
海辺でひろう角のとれたガラス、
いいにおいのする果物の皮

そういう、心地よくて意味のないものになりたかっ ....
からだのそとがわに
うすいまくがはっている

からだのそとがわに張ったうすいまくを含めて
わたしをわたしだとおもっているのでしょうが
わたしは
あなたがたがおもっているよりも
ほんの ....
ぼくらは両の手足と口で其々の聖書と夜を持つ
自愛の絹の帯で隔てられた小宇宙のなか
滑らかなつめたさにあやされて歌い
明日を諦める
朝を祈りながら憎み二度と望まないと誓う
あさがきても
似合わない季節を着て
わらっているのはもうたくさん

かえりみちでは
泣いてもいいし
泣かなくてもいい
唄ってもいいし
唄わなくてもいい
ただもうわらわなくてもいい ....
家もない
傘もない
鞄もない

指もない
耳もない
肌もない
声もない

皿もない
袋もない
血もない

温度もない
湿度もない
恐怖もない
歓喜もない
不安もな ....
水を飲むように
音楽を採る
人は 僕はもっと音を聞くようにならなければいけない
ピアノの
ギターの
あらゆる楽器の
そのものの音と感触
とてもおおきく広く多角的に偏在するよう ....
いつしか雪が降りだして
夏なのにね おかしいね
僕は悲しい顔をして
君が帰ってくるのを待っている

僕のほうが先に死んでしまうよ
犬だものね 当然だね
玄関のタイルの冷たさに
柔らかく ....
三弦と二弦のあいだに、きみの好きな音がひそんでいる。うずくまってきみに甘ったれてその皮膚をひっかいて、そうしていれば幸せになれると思っていたよ。胎内を泳ぐ魚と水槽のなかの赤子、かわいそうって、あいして ....
ゆうとさんのおすすめリスト(265)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
つま先が冷える- はるな自由詩611-3-10
扉のむこうにあるもの- 阿ト理恵自由詩9*11-2-24
美術用品のある日常- 吉田ぐん ...自由詩3311-2-21
結婚について- たもつ自由詩2411-2-16
世界- はるな自由詩211-2-16
いく- はるな自由詩111-2-3
- はるな自由詩211-1-27
高揚- りこ自由詩7*10-11-21
荒地の子供- せかいの ...自由詩710-11-21
わたしたちの鴻溝- アオゾラ ...自由詩1110-11-11
お菓子の箱- はるな自由詩210-10-8
妹とパソコンのこと- はるな散文(批評 ...10+10-9-2
ダイアモンド・シスター- アヅサ自由詩6*10-8-30
端唄- 自由詩1+10-8-20
女の子のこと- はるな散文(批評 ...310-8-15
転ぶ- はるな自由詩510-8-15
テレパシークイズ- 榊 慧自由詩810-8-11
あの店がなくなってしまう- はだいろ自由詩410-8-10
下り列車- たもつ自由詩1310-8-10
生きていること- 紅糸自由詩210-8-10
詩人- はるな自由詩310-8-10
自慰- 鎖骨自由詩310-8-9
憧れ- はるな自由詩710-8-9
防具- はるな自由詩510-6-10
2010/5/30- 鎖骨自由詩710-5-30
春の底- はるな自由詩410-3-20
ない- はるな自由詩310-3-19
2010/2/27- 鎖骨自由詩1010-2-27
人生の大半は君を待つことに費やされた- 瀬崎 虎 ...自由詩12+*09-8-14
永遠にきみは他人だから- わだち彩 ...自由詩409-8-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9