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失ってしまったと
知らせに突かれて
霧雨の中へ飛び出したから
取り込み損ねた洗濯物のように
さびしく湿ってしまった

    時計は無慈悲に
    時を奪っていく装置
    刻んで ....
思い知るって
すげえ言葉だな
思い知ったら
血も流れない

バリャス・トリンケで縛れ
夜は潮が嘆くからさ
バリャス・トリンケで縛れ
おまえの 恋も涙も


―――夕日の中で
  ....
少女が、朝起きだして
足もとで夜の色をした猫の背を撫でる
まだ体温もあがらない内に
手のひらに忍び込む温もりに少し汗ばむ

私の温度ではない、と気づかないまま
薄いカーテンの裾を引く 細く ....
今宵も匠は
あざやかな手つきで
ガラス球をつるり
音もなく水槽に沈める
  瑞々しい、青とグレイと白の珠

覗き込むたび
妖しく映ろう彩雲は
硬く閉じ込められていて
届きそうで、届か ....
春風が並木林の新緑をくすぐり

陽気な太陽が青い空によって

その光をろ過される

蓮華の花にミツバチがとまり

目と鼻の先のたんぽぽが

甘い黄色を覗かせる

脈々と続く ....
ひとをあいせるなら
あいしてほしい
あなたのこころが
ゆたかになるように

えみをしっているなら
わらってほしい
あなたのせかいが
きらめくように

つばさがあるなら
とんでみて ....
鉢植えの花が咲いていた
色とりどりの花々が咲いていた
しかし どいつもこいつも嘘っぱちに思えて
可憐な花びらをえいっとばかりにつねってやった
花の香りに誘われて蜜蜂が飛んできた
蜜蜂が耳の周 ....
忘れないでね
わたしはあなたのためなら何でもしちゃうから

歯もちゃんと磨くし
女もちゃんと磨く
そして心臓どきどきさせちゃう

モノマネもちゃんとするし
泣き真似もちゃんとする
そ ....
本を捨て風を追え
光の鉄筆を持ち
刻むがいい
化石となり残る言葉を
考古学者が
その意味を追うだろう

ノートを捨て雨を打て
声にならない慟哭を
写すがいい
降り積 ....
指先を齧って
お互いの血で
真っ白な大学ノートに書いた婚姻届に
お互いの名前を書こう
幸せになろう

ゆうやけ
5時のチャイム
早く家に帰らなきゃ
笑って泣いてまた明日
大好きなマ ....
生野菜が部屋を出て行く
生の野菜
それだけの理由で
ぼくらはたくさんの歯形をつけた

外では大切に育ててきたバス停が
音もなく
静かに腐っている
逝くものだけが優しいのだ、と
き ....
悶々とする毎日ですが皆様は如何お過ごしでしょうか?
私は元気にやっております。息子も毎朝元気にしております。
最近は夢を見て天に帰る事は無くなりましたが、皆様の調子はどうですか?
毎朝立ち上がれ ....
見えない風で
街を満たしていく
それは流される疑似餌
のようなものではなく
濁流の中で耐える小石にも似て
揺らいで見えるのは
まぶたの裏の潤みの中で
抗う魚の影か

   立体駐車場 ....
なにも言わずに
雲をしぼっては
しずくを たらしてくれた
みずいろの影が
塔のように たっている
狭い場所に隠れて紅色の千代紙 汚す指先
日が暮れたのかどうか 誰にもわからない
落書きまみれの背中 千代紙をかえす

暗い朝にのまれて紅色の千代紙 汚す指先
何が悪いのかなんて 誰にもわから ....
夜にこだわり
パジャマに星をちりばめる
(宇宙の彼岸と此岸)

闇にとらわれ
 ....
それは
わるい季節だったのだと
小さすぎる靴に
むりやり押し込んだ足のような気分で
小雨をついて
散歩にでよう

動かない洗濯機のなかの
洗濯物のように

売れ残るテレビショッピン ....
ハナミズキが総苞に
厳しかった冬の名残を残すように
ひとのことばの端々には
生きてきた人生の痕跡を引き摺って


それは醜さの現われでもあり
それはしがらみのようでもある


引き ....
静寂の水面に一石を投ずれば
波紋がゆらり、影が波立つ
月もまた冷ややかな横顔を
一層歪めて泣き笑いする

この橋の名を面影橋と人は呼ぶ
月明かりの下で我が影を
水面に映せば見えるとい ....
あの暗さは
助手席の母さんとハンドルまわす父さんの背中

トンネルは楽しむためにあるのだと思っていた
トイレットペーパーの芯をのぞいて見える景色
オレンジのライトとゴーという音が見えてく ....
   太陽はもっぱら「脈診」してくれるだけなのに
         月はどうして「舌診」に そして
    星たちはなぜ「腹診」にこだわるのだろうか

             セピアいろに涸 ....
器の水と空気を揺らし
敗れたものの記を奏でる
青い氷の空と雲
青い氷の土地をゆく影
途切れたものをつなぐことなく
そのままのかたちで送りだす
自身で自身を選べるように


 ....
窓辺に頬杖し
少年は大きな音を立てて通過する列車を眺めていた
用事があればそれに乗ることもあった
ボックス席の窓側に好んで座り、近くにくれば
自分がいつも列車を眺めている窓を目で追った
当た ....
ジクジクする
ペットボトルの蓋を噛んで
気を紛らす
パキッという音で
蓋と月が真っ二つに割れた
不吉だわ
  それは黒猫が横切るのを嫌がるほどに
月は二つあっても困らないとて
満月が見 ....
 外は暗いはずなのに
 この部屋は気味悪いくらいに明るい
 歪んだカーテンレールはその光によって影を作られた
 ただそれだけでした
 明暗のはっきりする部分なんてカーテンで区切られるほどに曖昧 ....
夜の中の黒いオーロラ
帯の馬にからみつく蛇
ほどけながら近づく星は
月をかき消す粒の緑
沈むままに 見えぬままに
うごめくものは常にうごめき
まわりながらめぐりながら
夜は水 ....
ママあの
超合金買って
またね
またこんどね

こんどって
いついつが
こんどだったのだろう
もう
こんなに
大きくなりすぎてしまったのに

ママあの
超合金いつ
買ってく ....
言葉の無い場所から
降るむらさき
雪になっていく雨



きらめく細い
棘の氷
原を埋める
雲と同じ色たち



誰かに向けられた心と
他者のための方程式
絵 ....
日射病の前頭葉をハンカチで拭いながら
反り返ったガザミの匂い縫い込んだサラリーマンが垂らす竿の
その先280km一日遅れで新聞を読む人々の住む孤島から
おいこらせとやってくる老婆の背 ....
白い春の夕暮れ
浅い眩暈が意識を通過する
柔らかな距離がゆるやかに傾き
西に沈む誰かの声 遠い声

傍らの抽斗の中で
淡い儀式の記憶が疼く
それはやはりある春の夕暮れの
古い棟のうらさ ....
THANDER BIRDさんの自由詩おすすめリスト(577)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
湿った夜の回折格子- たりぽん ...自由詩15*06-5-13
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失敗の季節- ZUZU自由詩206-5-10
対話- 恋月 ぴ ...自由詩14*06-5-10
面影橋- 落合朱美自由詩31*06-5-10
- 長谷伸太自由詩3*06-5-9
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焼き魚- たもつ自由詩7*06-5-9
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三華遠季節_Ⅳ- 木立 悟自由詩506-5-8
超合金- ZUZU自由詩4+06-5-8
三華遠季節_Ⅲ- 木立 悟自由詩606-5-8
ララパルーザ- Tora自由詩3*06-5-8
遠い声- 塔野夏子自由詩15*06-5-7

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