すべてのおすすめ
○「愛情とは」
もっともっとあなたのことを深く知りたい
という欲求である
○「自殺予防」
踊りなさい
歌いなさい
飲みなさい
笑いなさい
○「理屈妻」
ああ言えばこう言う
....
香を焚き
花を散らし
夜は更けてゆく
想いは深く星空に消え
来し方を想いだす
きみと暮らした18年
時には重く
時には軽やかに過ごして来た
互いに栄華の時は過ぎ
これからは別 ....
井戸水で泥を払う
ラディッシュはたちまち濡れた肌に日差しを浴びて紅く輝く
まるでルビーのように
粘土のように粘りのある泥を深緑の髪とともに冷たい水で洗い落とし
さっぱりとした體でこちらを見 ....
宇宙が誕生する前の話を今更していた
愛だと思っていた法則が
実は随分と前から正しさを無くしていたこと
君は気づいていたんだろう
初めてのオーロラは大切な人と見るものだから
鍵を失くして帰れな ....
陽気に囲まれて
気持ちが持ち上がっていると
釘のように刺す影
不安の裏地で
肌がかぶれる
絶望ばかりしていた
私にさようならしたのに
転落しそう
眩暈に揺れて
踏みとどまる
....
闇は、やって来る
どんな
忘れたくないような最高の蒼空が
至天満面に広がりつづけるとしても
やっぱりしずかなかたちでまるで無音で
そのときになれば
闇は、やって来る
....
○「ガン」
人間不信は心のガンである
どんどん転移していく
○「人間理解」
一度でダメなら二度三度と
粘り強くやらねば
人はわかってくれない
ましてや動いてはくれない
○「終活 ....
ささいな出来事に圧倒されてしまった。ほんの無垢な魂から悪がほとばしり出てくる時、悪って何なの?って……。その戦慄。許されるなら、そのさざめく怖さの中で……わたしは一生を生きたい。不定形なその後のこと、 ....
ここ半年で二人の女性に片想いをした
妙なことに二人とも腰に複雑なボルトが埋め込まれ
夜のお付き合いは出来ないと言う
ぼくも薬の副作用で役に立たないでいる
精々がハグをしてキスをすることしか出来 ....
実家の垣根は汚れていた。
その汚れに入ってきて欲しくて寄り添っていた
あちこちで接木でもしているのか
いろいろな低木が混ざった垣根で
花も二、三種類咲く
そういうのは滅多にない
いっ ....
愛ってなんだろうなんて
だれもが顔をそむける問いは
むろん、忘れるべきだな
世の中に美しいものがあるならそれは
ぜったいの愛ではなく
煌めきの
恋
だから
光が踊って ....
脊椎管狭窄症となった母
腰から足先までの痛みを訴え
起き上がることも座ることもままならず
歩けば足を引きずっては立ち止まり
痛み止めを強いものに変えてもさほど効果なく
右足にきつく巻きつけら ....
春の夜はね、
「公達に狐化けたり宵の春」って句を思い出すけど、
思い出すだけ、
ここに狐はいない、
いても狸なんだよね、
それにきっと公達に化けるような、
そんな気の利いたモノノケはこな ....
夜と夜を繋いでも
それは歪みひとつない音
ただの空気の振動
それと同じ
明日を遠ざけるための歩行
今だけは君の背後に迫る危険を
取り除いてやることができない
世界のほとんどが海だなんて
....
表現することに貪欲な幼女はいつしか誰にもわからない
自分だけの表現を見つけるようになった
こころの底や隅っこに引っかかった蟠りを吐き出そうと
黄色いクレヨンで半月の顔した人物を描くも誰の目に ....
夕闇と夜を愛して
太陽を
忘れてしまったの。
明るく眩しい世界では
光の霊が踊ってて
私の不器用な手足は軽やかではなく
無様に翔んで転んでは無邪気に笑った。
風の精は疾く優しく通り過 ....
辛いね
なんてもよそれを
あんま分からんくするやつ
若い人は何考えてるか分からないという
似たりよったりのじいさん
では
性欲なんでしかないなら
どうなのかね
僕らは、コーラの液体 ....
そこに居ないなら構わない
明日の俺を拝めないけど
寒いとか柔らかいとか思う方が良い
脳は明白に喜んでる
ゴミ箱はいますぐ撤去する
見えない触れないその類の諦めは認めない
海千山千あの人の背 ....
東の果ての国は敗れて
荒れ果てた荒野に
子供たちの歌が響いた
籠目、籠目
夜明けの晩に
鶴と亀が滑った
剣の山の麓が崩れて
契約の箱が表れると
そこから
金の光の柱が屹立する
....
きみはどこでおりるの
ないしょだよ
そっか
ほしへかかる鉄道
どれくらい経ったかい
あれからどれくらいたっただろうね
君が降りてから何年経ったかい
ぼくがおりてからなんねんたった ....
ようやくとかが
女ぶるから
それが
何か俺な気がするのが
もしかしたらほんとうで
でも確かな答えではないから
迷ってるんだが
別にあれを
俺の中の何かとして
別にそれでも
問題ない ....
久々に琥珀の水を10杯飲み干した
泥の船を造り
沈没する夜が深まった
曇った夜空に一番星は見えない
カッチーニのアヴェマリアをカウンテナーで歌い
凝り固まった背中をほぐす
悲しい母は何処に ....
詩人たちは皆何がなんでも
会を存続させる意思に溢れていた
総会は紛糾して最後まで意見は纏まらない
そんな母の思惑は外れ
詩人としての居場所を守りたい
そんな活気に溢れていた
詩で集い ....
冷たい指先で触れた過去
黒いインクが滲むように
記憶からじわり漏れ出す
あの日ぼくが殺した夢が
まだ静かに息をしている
硝子越しに見る自分の影
歪んだ顔が口角を上げて
逃さないと脳内 ....
絶望を嫌がってました
実は気持ちよかったね
でさ
苛立ちを嫌がってました
でさ
実は気持ち良かったね
闇を嫌がってました
でさ
実は気持ち良かったね
....
つーかよ
そんな少年
だからなに
だから何とかよ
つーかよ
ギャー
鳩っていいよね
そんなもん
あのおばさん
悪いよな
何が?
すなすなすな
ビルの上
まわる ....
人はみな
命を奪い
生きている
手のひら合わせ
感謝する
苦痛も
さてと分かってしまえば
さてとどうもない
つまり
分かっているわけか
そういうからそうなる
あの子は良い子なのに
黙れ
それでも私は良くなる
あんな敵に
勝 ....
たんまり稼ぐのなら稼いでもいいからワクチンは水
でもよかったのに、その上、命までとるなんて──
にんげんはつくづく欲張りだ
そして
狂っている
通常10年はかかる臨床観察を短縮し
通常 ....
降るひらは
何も想ってないのかもしれない
舞うひらも
はせる思いは重いだけよと
愉しませ哀しませ
ことばのない、季節空間
散るひらが
揺り動かすのは勝手な
人のつくった情動、記憶、 ....
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