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荒涼とした
この地に独り立ち
おまえの傷ついた足を洗う

地獄にも似た静寂が辺りを覆い
暴威の呪われた異邦の声が響く

冷えた原色の広がり、渦巻く虚空の闇

おまえは微笑む
い ....
祖父はテレビにかじりつく私の前に踊り出て言った

「ハリーポッター、はりーぽたぽた焼きちゃうの?」

意味が分からなかった

でも最近それが何なのか、ようやく理解できた

私の名字は大 ....
 網膜の裏の貝殻
 打ち寄せるパロールの波面にぬれ……
 一つずつ 拾いながら 麦藁帽の
 汗ばんだ夏の紐を結いなおす
 顔だ それは 男たちの
皇女は嵐を飼っていた
嵐は乳房に纏わっていた

どこからか瑠璃色のヤンマが静かに
目交いにとどまっている

まやかしのような口元が匂う

大路を抜けて山へと折れる道
狂わす水がいざな ....
窓を開け
口笛を吹くと
僕の小さな銀色の飛行船が
やってくる

僕は窓から飛び立つ
菫色の大きなたそがれの下に
輪郭だけになった街が広がる

街の一角から
空に向けて放たれ回るサー ....
気づかずにいて欲しい
わたしが貴女を愛している事を

愛しい人よ
その愛しさに
どれほど苦しみ悩み抜いたかを
知らないでいて欲しい

どこまでも
友だちのままでいたいから

許さ ....
金槌

地図

頭痛
哀しみの大地は驟雨に濡れ
ぽっかり空いた穴を癒して

いずれすべてが終わり
いずれすべてが始まり
刻まれる時に僕ら抗えないなら

ただ奥まり静かに見守っている

時が僕らを変えていく ....
愚か者になりたくはない
愚か者になってしまうのだ

愚か者がここにいる
愚か者がここにいる

愚か者は愚か者で有ることに
気づかずに
愚か者のまま
朝飯
昼飯
夕食

愚か者 ....
彼の生活を、わたしはしらない
だけれど
きっと彼は排泄もせず
星のしずくを飲み
まれに息をするくらいな筈だ
そんな感じで
ネット詩人は生活をするでもなく
人差し指から滲み出る灰色のインク ....
雨が降る夜は
孤独に苛まれる
遠い記憶が寂しさを
呼び起こすのだろうか
訳もなく涙がこぼれる
胸がしめつけられる
月も星も光りを灯さず
暗い空から地面へ向けて
放たれる雨の雫が
悲し ....
シャボン玉とばそ
 
くろい砂漠
ゆっくりと
歩いてきた
  
地平線の向こうには
悲しみのこころ弾けて
馬鹿騒ぎがいつまでもつづく
二十四色の夜景が騒がしいだろうか
それ ....
孤独の輪郭をなぞる
深い峡谷の故郷にて
何処までも透明な湖に沈んでいくように
分離していく、
昼間の震えが嘘のように

ナイフを肉に刺し貫く
ナイフを身に刺し貫く
走る激痛に
深く潜 ....
二〇二〇年九月一日 「転移」


『猿の惑星』を書いたピエール・ブールの単行本『ジャングルの耳』が、Amazon で5983円してた。ぼくは、3000円でネット古書店で買った記憶がある。3000 ....
虫たちにほしいまま襲われた肌の老面を
じっくり見るのが懐かしい
つるり、かな
さらり、だろ
ぷにぷに?
いやいや。こりこり

成人の皮膚は聞きとりにくいのだ
にこ毛がおずおず触れあって ....
ことばでは描けない朝に
置き忘れたものがたりみたいに
君に額にスキを落とした
なんて柔らかさが
眩しい光で私が歩く一日を照らすのは
なぜだろう
なんて台詞に疑問符をつけさせないから
 ....
私は不思議でたまらない
土に種を蒔くと
芽が出てくるということが
私は不思議でたまらない
うちのワイフが
私と何十年も付き合っているということが
私は不思議でたまらない
私がこの世に生を ....
  みぞれ雪が 都市に注いで
  ごくすみやかに歌となる
  その疾さで のどがかわいていく
  煙草を 二口 吸う
  毛皮のコートを着て出かける
詩に制限はない
書き方に制限はない

自由しかない
想いのまま
詩というものが生まれる

言葉の雨が降り注ぐ
スムーズに詩の形になる

詩の雑誌を読む
オリジナリティが
光を得 ....
雨が上がった街に
人が通り過ぎる、車が通り過ぎる

僕は窓辺で見ている

にわかに大地が割れるのを
見果てながら
彼らは何処に向かうのだろうかと

 遥かな地平に虹がかかる
 俺は ....
天につばを吐いたら
金の滴が、落ちてきた 
二〇二〇年八月一日 「リハーサル」


 ホラー・アンソロジー『999 狂犬の夏』の4つ目は、トマス・F・モンテルオーニの「リハーサル」舞台で起こる怪異談。といっても、芝居がはけてから起こる出来 ....
分別のない緑が、近郊都市周辺の山々を埋め尽くし、
風は暑さのためか、動くことを忘れたかのようであった
どこかに存在する点と点は害虫のように動き回り、
線を描かせてはくれない
摩耗した歯車が軋み ....
かなしみの
青が降る
透明、
ただ透明に
なっていく
己の体
幾億もの幾兆もの者達が通った道
途、未知、溢れ
枯れ果て、移行する
闇の奥の
ふるふる震え揺れ
時の間隙縫い
開く ....
ひとつの自分が
無数の綿毛に変わる
わたしは消失し
野にある数多の物語となる


 未来から過去へとすり抜けた
 あなたはわずかな時間だった
こうして記憶は一瞬を一生にし
わたしだけ ....
山の上のほうまで
住宅地が広がっている

砂浜が小さく見える
様子が見える
海に行きたくなる

一番高い場所にマンションがある
見える景色を想像している

砂浜が良い雰囲気を生み
 ....
 みずからというものの
 庭先に 縁台をひっぱりだしてきて
 そんなふうな具合に 眠ることができた
 一匹の猫が日なたの埃のなかをこちらに向かってくる
 あなたを愛することができた よ ....
闇に
幾人もの私が
ほどけて

緑と水の匂い

翅あるひとの気配が
呼吸にいりまじる

ほどけゆくままに
ひとつ
   ふたつ
ともる
   ほたる


になるかなら ....
空は灰色、
街行く私の背は屈み
あてどなくさ迷いながら
灰色空から雨、ザァザァ
ザァザァザァザァ降って来て
視界はかすみ歩は鈍り

(今ごろ森では紫陽花の
青白く光る群落が
ゆらんゆ ....


化学

オシドリ
マークアーモンドさんの自由詩おすすめリスト(663)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
足を洗う- ひだかた ...自由詩5*22-6-12
ハリーポッター=はりーぽたぽた焼きという風潮- フッカー ...自由詩222-6-12
貝殻- 草野春心自由詩122-6-12
鬼女遠景/石と花- ただのみ ...自由詩4*22-6-11
サーチライト- 塔野夏子自由詩6*22-6-9
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令和4年6月7日(火)- みじんこ自由詩1*22-6-7
自我- ひだかた ...自由詩422-6-7
愚か者- こたきひ ...自由詩422-6-7
ネット詩人A- 山人自由詩8*22-6-7
雨降る夜更けに- 坂本瞳子自由詩1*22-6-6
くろい砂漠のシャボン玉- 秋葉竹自由詩522-6-6
孤独の輪郭- ひだかた ...自由詩3*22-6-6
詩の日めくり_二〇二〇年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩16*22-6-6
どどめ色の肌- soft_machine自由詩122-6-5
スキを落とした日- かんな自由詩122-6-4
私は不思議でたまらない- ホカチャ ...自由詩8*22-6-4
みぞれ雪- 草野春心自由詩322-6-4
制限はない- 夏川ゆう自由詩522-6-3
虹の根元- ひだかた ...自由詩622-6-1
ばかもの- 服部 剛自由詩222-5-31
詩の日めくり_二〇二〇年八月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*22-5-30
すべての物達の、とある夕刻- 山人自由詩5*22-5-29
ハレル- ひだかた ...自由詩6*22-5-28
蝶を咥えた猫- ただのみ ...自由詩1*22-5-28
砂浜が見える- 夏川ゆう自由詩222-5-27
存在と縁台- 草野春心自由詩322-5-27
五月の夜- 塔野夏子自由詩8*22-5-27
何処へ- ひだかた ...自由詩6*22-5-27
令和4年5月26日(木)- みじんこ自由詩1*22-5-27

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