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蒲団のうえ 擲たれた
かたちのパジャマ
空腹が現在形のように
堰きとめられてある
くらやみの土管
あらい浪が
きみの肌のどこかで
弔われている 私たちは
擁きあえる 芒の原にこぼれる
月影に這わせた 指のふしの奥で
あいた土地に
油圧ショベルが項垂れている
だから、土地っていう感じがする
鉤括弧からこぼれた
月明かりが幼児にでも変わるだろう
窓際にいて
日差しが区切れていく
とどめられた 文章
なにか 約束のようなものを
忘れるときのにおいが この世界
網膜の裏の貝殻
打ち寄せるパロールの波面にぬれ……
一つずつ 拾いながら 麦藁帽の
汗ばんだ夏の紐を結いなおす
顔だ それは 男たちの
みぞれ雪が 都市に注いで
ごくすみやかに歌となる
その疾さで のどがかわいていく
煙草を 二口 吸う
毛皮のコートを着て出かける
みずからというものの
庭先に 縁台をひっぱりだしてきて
そんなふうな具合に 眠ることができた
一匹の猫が日なたの埃のなかをこちらに向かってくる
あなたを愛することができた よ ....
目の淵に
暗やみの流砂が
付着してい、あおいのか
しろいのか 不確か
数値のかたちを
一息に呑みこんで
膝のあたりに 浮きたつ
いいかげんな ....
ねこが
しみこんでいる路地
空がきれいだ
電線が微かにたわんで
ビルのむこうまでみえる
わたしたちが死んでいくのがみえる
くろい函に
颱風がつまっている
ガラス製の 記憶より小さな、
そのよるがふるえるのをわかると
これは宝ものなのかもしれないとおもう
血液の、くろい川の
....
捜すこと
幻視すること
かんがえることが
小虫の群れになり壁を走る
たんに叫びだった声に甦れよ、
すべてのおちぶれた動詞たちよ
学生寮のそばに
ワゴンRが停めてあって
夜 街灯のしたで光っている
そう 言う
架空の口蓋や歯茎などで
蕎麦を手繰りながら
昔おそわった担任の口癖を ....
たちどまり、
あなたは釣りあう
ことばのなかに敷かれた
石畳のみちの 光とかげの
汀にたって
誰のものともしれない、
ひとつきりの幸せのように
....
素数をたべる男は
きのう 遺体になった
電球がつるつるとともり
部屋は 笑えるまるみを孕んだ
聖なるものは うたわれながら
おおきな 蛇の 腹のなかだ ....
とても直截に
野球ボールが投げられ
真ひるの池に落ちた
うつくしい詞は
もちいられないまま
春の つめたい椅子のしたで
土埃がひかる 公 ....
マークアーモンドさんの草野春心さんおすすめリスト
(15)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
パジャマ
-
草野春心
自由詩
6
22-10-2
肌_芒の原
-
草野春心
自由詩
4
22-8-14
整地
-
草野春心
自由詩
4
22-8-11
文章
-
草野春心
自由詩
4
22-6-25
貝殻
-
草野春心
自由詩
1
22-6-12
みぞれ雪
-
草野春心
自由詩
3
22-6-4
存在と縁台
-
草野春心
自由詩
3
22-5-27
目の淵
-
草野春心
自由詩
3
22-2-23
ねこ
-
草野春心
自由詩
9*
22-2-23
颱風
-
草野春心
自由詩
8
22-2-15
虫、動詞たち
-
草野春心
自由詩
5
22-2-15
言う
-
草野春心
自由詩
3
22-2-15
汀
-
草野春心
自由詩
2
22-1-29
聖なるもの
-
草野春心
自由詩
2
22-1-29
うつし絵
-
草野春心
自由詩
2
22-1-29
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