ペットボトルの口が開いて
 水蒸気舞い上がればイルカが波に乗ってやってくる
街のカラスが餌を探す
 幼虫は産声を上げるその時をじっと待っている

怪しくもない人々が夜を擽るのは   塵
 ....
彼女は言った。

「クジラは空を飛ぶ魚だよ」

その通りだと思った。



恋をしていたのか、と聞かれたら
そうだ、と答えるだろう

けれど、恋を引き算したところで
クジラは ....
二〇一六年七月一日 「ヴィーナスの腕」


コンクリート・鉄筋・ボルト・ナットなどなど
構造物の物質的な素材と
温度や重力や圧力や時間といった物理的な条件や
組み立てる技術や出来上がりの見 ....
さねよしさんは
天才ではなくて
源泉なんだと思う

例えるなら
ボクらが天才だとしても
釣り糸を垂らして
日がな一日
魚がくるのを待つ

でも
さねよしさんは海で
魚に戯れてい ....
バイオリンが弾いてみたかった

しらねぇよバカやろー、と犬に言われ
そりゃそうだわ、と泣いているからね
もう駄目なんだろうと始発とすれ違う

なんでもありませんよ、と千回繰り返してる
二 ....
今まで掴んで来た
大切な人の腕が
光を遮るから
明日は切り落とさなきゃ

さよならが通った道は
もう歩きたくないのに
どうして最後は
花を探してしまうのか

ハサミやノコギリの
 ....
視聴率が高い、スポーツ中継。
みんなが知ってる名作映画の、テレビ放送。

いまどき、視聴率を気にしてるのって私くらいかも
しれない。
・・・・でも、視聴率が高い番組を、私は、みる。


 ....
両祖母は国後島、樺太出身である。
現在国後島は北方領土としてロシア実効支配下にあり、
樺太は正式なロシア領土である。
戦時は幼少期ということもあり、両祖母の当時の記憶は非常に断片的である。
し ....
貧乏村からちっとばかりの山深いところ。
いつの頃からか棲み始めた鬼。
棲むのも当たり前
そこは、大きな声では言えないが姥捨て山。

昼間のうちに、一人捨てると、その晩は、耳ざとければ、はっき ....
朝顔が知らないうちに、つるを出していたので、竹の添え木をつけてあげました。

その晩のことです―――

朝顔は、とっても人見知りの恥ずかしがり屋なのに、竹は、とっても明るく朗らかでした。
「 ....
「何十代も続いた家も沼の底になるのかのぅ。」
爺が、鼻水すすって呟いた。

平野(ひらの)の村は、毎年夏に氾濫するぬらくら川のせいで、田畑はびっしょり。
収穫のあがらずの貧乏村…

村長は ....
わなわなふるえる
ひびの、よろこびかなしみよ
それがこの世のさだめなら
汝のコインに息を吹きかけ 

明日の行方へ、投げてやれ!

くるくると…裏表見せる
放物線のその先は
道 ....
二段の40代主婦であるOさんが
六段の先生方にすすめられて
国体団体予選を兼ねた県大会に出場した
四つ矢を二回やって
国体選手を選出する大会であった
県下各地の各支部から選ばれた方々が
参 ....
青竹や潜るパンセの空ふ紘   海賊は正規軍には勝てない
どんなに強くても
強い海賊が正規軍に登用されて
さらに強くなる場合もある

昔のカリブ海では

中国では上下ひっくり返ることも
ままあったようなので
その限 ....
二〇一六年六月一日 「隣の部屋の男たち」


 お隣。男同士で住んでらっしゃるのだけれど、会話がゲイじゃないのだ。なんなのだろう。二人で部屋代を折半する節約家だろうか。香港だったか、台湾では、同 ....
 人と人との意思疎通

 向かい会って言葉を交わしていた時代から

 離れていれば郵便手紙

 電話にて感情を推し量りながら

 時が流れて電子メールとなり

 ラインへと簡素 ....
そこの誰でもが背びれや尾びれをもっている
幼年時さかなだっただけなのだけれどね

そこの誰でもが哀しみを抱いている
それは
すでに干物になるまで
のこるのものかもしれないんだが

 ....
二〇一六年五月一日 「叛逆航路」


 お昼から夕方まで、『The Wasteless Land.』の決定版の編集を大谷良太くんとしていて、そして、大谷くんと韓国料理店に行って、居酒屋に行って、 ....
私貧乳に生まれたの
ブラの隙間は無限大
夢と希望を詰め込んで
生きてきました
嘘人生

あなた騙して生きるには
許す訳にはいかないの
何のかんのと
はぐらかし
あきれられては
終 ....
どんな言葉を繕えば
この染みを落とせるのか
見つけては溶けていく答えに
逃げて楽になれない苛立ちに

言葉を喪うような記憶と
流されていく筈の時間が
淀みのようにまとわっては
虚しい優 ....
ざあざあと傘が泣いてる
交差点に人はまばら
忘れ物をしたようで振り向いたら
世界はどこにも無かった

息苦しさがどこから来るか
白く塗りつぶされる前に
見つけられたらいいのに
ぼくは錠 ....
二〇一六年四月一日 「愛のある生」


愛のある生

それが、ぼくのテーマだ。

「生」とは
いのちの輝きのことだ。

しかし、嘘は、すばらしい。
人生を生き生きとしたもの ....
みミから出たサビ詩歌のおとナイするすると、吐かれた嘘の届かない耳。

お終いが、始まりになるのはいつものことです誰にだって起こりうるコト/コトと次第によっては焼くより煮るほうがいいのかもし ....
この夜陰、
独り在ることに寛いで
宇宙の時流に乗っていく
すっと孤独に留まりながら
この隙間だらけのあばら家に
雷鳴が轟くのを待っている

境界の門が開く、その時に
意識は異界の木霊に ....
二〇一六年三月一日 「ブロッコリー」


いま、阪急西院駅の前のビルに自転車をとめたら
めっちゃタイプの男の子が近づいてきて
わ~
さいきん、ぼく、めっちゃ、もてるわ~
ってなこと ....
{引用=四月}

四月はつまずき易い
貰った飴は
ポケットがなめてくれるらしい
至る所で小石が消え
地軸が舌を出す
虹色の粉が降り
即身仏が生えてくる
四月には裏がない
ゆえに ....
百から一を引くとたちまち白になる。分刻みだったアポイントメントはことごとくキャンセルで、消せるペンで書いていたのに意外とまっさらにはならない手帳。筆圧が凸凹に残る四角い枠の隅に擦っても消えない文字があ .... 人生が五十年だった時代に織田信長は辞世の歌を詠んでいる。
歌は省きます、

戦乱の世の中に風雲児となってあらわれて
天下統一目前に逆臣によって命奪われてしまった。
戦の才能はたけていても、人 ....
二〇一六年二月一日 「アルファベットの形しかないんかいな、笑。」


 何日かまえに、FBフレンドの映像を見て、いつも画像で、ストップ画像だから、ああ、素朴な感じでいいなあと思っていたら、映像で ....
足立らどみさんのおすすめリスト(1287)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かけひき- アラガイ ...自由詩14*21-6-3
夏とクジラの話- 投稿者自由詩421-6-1
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ラストシーン- ミナト ...自由詩821-5-30
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ロスケ- TwoRivers散文(批評 ...8*21-5-30
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竹と朝顔- 板谷みき ...散文(批評 ...1*21-5-28
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道しるべ- 服部 剛自由詩421-5-28
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_青竹や潜(くぐ)るパンセの空ふ紘(いと)- アラガイ ...俳句8*21-5-25
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詩の日めくり_二〇一六年六月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-5-24
テレパシー- 佐白光自由詩3*21-5-19
えくぼ- 梅昆布茶自由詩1621-5-18
詩の日めくり_二〇一六年五月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-5-17
貧乳ブルース_- 花形新次自由詩421-5-16
あれから- 自由詩221-5-16
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白い誕生日/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩1*21-4-20
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