こんな夜は体の内側がザワメクのね

初めて知った

だから

さなぎ、みたいに体を丸めて
柔らかい布団にもぐりこんで
夜が明けていくのを待ったの

窓に当たる雨音も
カーテンに映 ....
蜘蛛のよに

細い糸

手繰り寄せては絡めとり

形作れば

目の前に

大きな罠が口開く


闇に差し込む月光に

煌めく糸が美しく

今宵は蝶の心地して

地 ....
雨音
耳を切り落としたくなるほど
嫌で堪らない
古い腐った天井から

ぽたり
ぽたりと

暗い台所を
濡らす
何かが体の底からザワメキたった


蛇口から

ぽたり
ぽ ....
ある晴れた空の下

母の声を思い出した


「見守っているから」


衝動的に起こしたことだった


僕は、人を殺した


雨の日とか
曇りの日とか
そんな日にすればよ ....
「お腹が空いていたの」

可愛い妹はそう呟いた

僕の怒りを恐れ、下を向く妹

違う

そう僕は思った

あどけない

心をくすぐる様な笑顔こそ

妹には相応しい

透 ....
私、昔から忘れ物をよくしましたわ
給食袋、体育官シューズ、宿題、傘・・・数えだしたらきりが無いほど
それに最近色々と
忘れている気がしたりもするの
ガスの元栓?家の戸締り・・・?
あらあら
 ....
ひとつ

細く途切れそうな神経の糸

街頭も無い

くらい

田圃道

裸足に冷たい

こんくりーと

蛍で飾られた田圃道

ひとり

淡い青炎を抱いて

ひと ....
きれいな三角形の甘いスイカのてっぺん
ちょっぴり齧ってみた    
・・・甘い
ちょっと固くなった食パンの角
ちょっぴり齧ってみた    
・・・香ばしい
小さい時から手放せないウサギの縫 ....
殺してくれ
殺してくれと
言わんばかりに

私に挑む小さな虫けら

油断すると
私の足元に

油断すると
蝋燭の炎に

誘われる小さな虫けら

虫けらよ

何故死に急ぐ ....
冷たい目が嫌だった
冷たい言葉が苦しかった
だから君を冷たい海に沈めた
冷たく綺麗な君に似合う
青く深い海の底へ

似合うね
やっぱり
君に似合うよ
冷たい海が君には一番
寂しい海 ....
触れた骸は冷たく穏やか
辺りに散らばる木片を踏みしめ
この感情が何なのかを考えていた


震えている暗闇の道
ザワメキたつハギレの山


口にする残飯
長く住みつく所はダンボール
 ....
目の前を赤い蝶がおちていく

ひらりひらりと手をすり抜けて

ひらりひらりとおちていった


祭りの日に捕まえた赤い蝶

これでいいと
これが一番と

大切にしすぎた赤い蝶
 ....
骨となり

皮となり

奥の奥まで

きれいさっぱり

ごくり

飲み干して

光で

生まれる

影さえ

喰われて

消え行く

跡形なく

壊れて ....
あぁ苦しい

苦しいと言う少女の甘い吐息が
私には嬉しくてたまりません

目の前に 私の手に

握られているという幸福感

時折訪れる胸を覆い尽くす衝動に
私は笑みを浮かべました
 ....
赤い月が広がる

温かい過去に追いすがってみた
抱きしめてもみた
でも もう冷たいただの抜け殻
大切にしたいものは全てもろくて・・・握り締めた手から零れ落ちていく
冷たい横顔
もう聞くこ ....
悪夢をみた

暗い世界の中で

たった一人だった

悪夢をみた

冷たい箱の中で

凍った魂が犇いていた

あぁ

生きているのだろうか

あぁ

もう一度微笑んで ....
暗闇れもん(406)
タイトル カテゴリ Point 日付
さなぎ自由詩003/8/17 2:28
影つくり、夜自由詩003/8/17 0:44
ぽたりと自由詩103/8/15 23:48
救い自由詩003/8/14 1:29
そう仕向けたのは僕自由詩003/8/13 0:35
物忘れ自由詩303/8/11 23:55
死人花自由詩003/8/10 22:38
齧る自由詩703/8/10 0:56
虫けら自由詩203/8/7 23:56
冷たい[group]自由詩303/8/7 17:56
ザワメキたつハギレの山自由詩103/8/7 17:36
ひらりと自由詩103/8/4 17:58
ごくり自由詩103/8/3 1:01
ある一人の愛情表現自由詩003/8/2 10:02
赤い月自由詩003/8/2 9:20
自由詩003/8/1 23:37

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