淡く降る水玉の
淡く降る金平糖の
淡く降る結晶の
冷たさに身を震わせ
口をあけ
思い切り今を泣くんだ

舌に舞い落ちる初雪

生きてる
わたし、まだ生きている
羊毛100%のセーターを抱き上げる
しばらくすると、もこもこと動きだし
メー
頬を摺り寄せて100%の意味を知る
そのまま眠りに入れば夢を吸い込み
翌朝には羊の毛100%のオリジナル
夢色 ....
私はあなたを取り巻く全ての事柄に嫉妬している
私はあなたが想像しているよりも遥かに独占欲が疼いている
抑えられなくなると一人闇の中で宇宙を見る
君は僕を愛していないと時々言う
宇宙からしてみれ ....
黒塗りの電話機がここ最近のお友達
うんともすんとも言わなくなったこの子が私のお友達
そこの誰かさん、意地悪な言葉を今は聞きません
そこの誰かさん、哀れんだ声はおやめください
狂ってはいません
 ....
光差す窓から
寂しい夜に
部屋にいてくれた闇を見送る
眠りに感謝して
星のちり積もった小さな惑星で
光を浴びよう
闇を進み月に辿り着く雲は
どこでどんな世界を見てきたのかしら

三日月に辿り着く雲もあれば
満月に辿り着く雲もあるようです

とうに絶滅したはずの日本狼を見つけ
動物園で生まれた狼のお手 ....
暗闇の中で誰かさんとワルツ
手を合わせ
回るように
流れ星の歌声が降り積もる中
くるくると
ワルツ
暗闇のあちらこちらから
ため息と共に
一夜限りの夢が咲く
街角に立った色とりどりのクラゲ達を通り越し
遠い異国の地を見た
花を売り
花を買い
枯れていく買い手
クラゲ達は幼い日に見たガラスの目
ここにはなく
海ではなくて空を踊る
しかめっ面の ....
ロボになりたい
目が光り
火を吹き
時を越えて
空を飛び
感情もない
どんなに辛くとも
人を傷つけず
自らの命を捨てられない
機械油を垂れ流す
ロボになりたい
黒い羽が舞う
灰色の空高く
空高く
さっと色が溶け
夕闇に変わる
車窓を流れる外の景色が
かちり、かちりと時を止める
込み合った車内で
窓を流れる時だけは雲の流れと同じ
今少し窓に染まり
悠然とした時に触れ
目に備え付けのレンズで
時を捕まえる
天井から伸びてきた誰かの夢を、ある男は食べていた
夜食代わりにぺろり
一人もぐもぐと口を動かし
ごちそうさま
きっと今でさえ
甘いものはあいつに食われているに違いない
ごちそうさま
盗ん ....
我慢を溜め込むと体が傾く
我先にと色とりどりの臓器が競いだす
美しきものたちの夢
臓器はひしめき音を奏で
好んで灰色の空を泳ごうとする
そんなやつらは増やすべきでない
野良サラリーマンはわ ....
雨粒が窓に絵を描いてる
知らない名の花
知らない名の鳥
遠くからやってきた雨粒が
空に溜まった夢を運ぶ
湯船につかり湯気と遊ぶ
壊れて消えるシャボン玉
ウルトラマンの頭にして
元気のない妹を笑わせた
笑顔が嬉しい
他の何よりも
妹の笑顔が私の宝
あの頃から今もその気持ちは変わらない
幸せ ....
いい匂いのする入浴剤を湯に沈め
今夜だけ

花に寄り添う蝶になる
曇り空を見上げて、かたつむり
ほかほかお布団の中で
外の世界を手や足で確かめながら、もぞもぞと
見えない触角を動かして誰もいないのを確認し
そっと曇り空を見上げて、かたつむり

雨嫌いな、 ....
ほわん

一人でいた寂しさが腕枕の中で、花になる
青く揺れる影
むせかえる油絵の具
染まりゆく
ある日見た青空に、こがれて
狂人にも似た欲望で
部屋中を空への入り口に変える
ある日
寝返りをうったぼくの頭は不自然に沈んだ
ベッドに現れたのは
突然できた頭ぐらいの大きさの穴
光や他人の存在に敏感で
消える穴

使い道は分からない

ある日
仕事で大失敗
 ....
空色のあめだまを舐めて
雨の中を踊る
空から降る雲の涙を受け止めて
虹の乾燥機が動き出すまで
わるつ
透明なしずくが服を作り
裸の王様よりも素敵などれす
ゆれる
蛙の王子様の求婚も断っ ....
幸せだ
ふんわりと太陽の光
むずむずする背中から
黒い羽が生えるよ
尖がったものをくるくる
ぶんぶん震わしながら
きみの声を待っているんだ
飛んでいくよ
こげる
果てる
答えを聞く ....
大きいあなたがぼくを包み
ぼくはいつも救われる
冷たいしずくが長い耳にかかるたび
月に秘密の願い事
手が欲しい
言葉が欲しい
この気持ちが嘘でないなら
季節外れの扇風機を適当にまわして
適当なところでアーと言ってみたりする
ヴアーとかえってきたら人知れず喜ぶ

ワレワレハと言いかけて
チキュウジンダと言ってみる

ふふんと
予想外にも ....
カメレオンになって秘密のいたずら
姿を隠してくすぐって
あなたの驚く顔が見たい
なんて天邪鬼
でもずっとはお断り
忘れられるのが怖いから
溢れてきそうになるのを押しとどめる
知っているのよ
どんなに飾りを施しても
身体を血が滲むまでこすり洗い落としても
水は透明にならない
いつまでも黒いままで
私以外はもう気づいているの
 ....
幸せになりたいと雲を見上げて呟く
幸せになりたいと星空を見上げてそう呟く
暖かな夜の雲に抱かれて幸せにしたいと悪夢を喰う獏にお願いした

遠くにいる広い背中に手をいくら伸ばしても届かないから
 ....
ポストを開けて
そこにはたくさんの幸せがあるから
桜が知らせる春の訪れ
かたつむりが運ぶ梅雨のお便り
時々ポストで休むわたし
目の前でぐるぐる渦を巻く子供達に注意して
幸せが来るのを待って ....
丸いカビが生えた
あたたかい晴れの日でもやっつけられない強力なやつ
手から足へ、足から私と呼ぶもの全てに
私は水玉模様になる
誰も見ない
私も誰も見ない
ただ白い世界
けれど
ふんわり ....
白いカーテンに映る狐の影絵
捕まえて
一緒に夏の匂いを探しに行こう
可愛い子狐を手に
蝉が鳴く青い空へ
暗闇れもん(406)
タイトル カテゴリ Point 日付
初雪自由詩1*04/12/29 1:26
100パー羊毛自由詩104/12/28 14:03
生もの自由詩1*04/12/27 1:08
黒電話自由詩2*04/12/27 0:54
惑星自由詩1*04/12/26 0:57
雲運送自由詩1*04/12/25 15:32
暗闇ワルツ自由詩2*04/12/25 1:26
海月自由詩3*04/12/25 0:38
Mタイプ自由詩5*04/12/11 14:37
夕闇作り自由詩1*04/12/11 14:33
車窓自由詩1*04/12/5 14:43
甘党自由詩2*04/11/28 15:14
野良サラリーマン自由詩2*04/11/27 21:51
あまつぶ自由詩6*04/11/7 18:04
未詩・独白3*04/11/1 12:12
夜の花畑自由詩0*04/11/1 0:15
かたつむり自由詩1*04/10/30 23:18
二人分自由詩2*04/10/29 0:04
空の切符自由詩5*04/9/25 19:43
ブラックホール自由詩4*04/9/25 19:37
雨の日の物語[group]自由詩2*04/9/10 3:04
ラブ自由詩2*04/9/9 16:21
秘め事自由詩1*04/9/9 0:37
狸寝入り発見器自由詩3*04/9/8 19:09
カメレオン自由詩2*04/9/7 11:48
自由詩1*04/9/6 18:51
星電話自由詩1*04/9/6 15:44
空の使者自由詩2*04/8/23 22:23
カビ自由詩1*04/8/17 2:50
夏色自由詩3*04/8/16 12:21

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