靴を失ったの

裸足で歩くとガラスの破片で切るわよって
母が脅かすから
早く走ることも忘れてしまった
外には怖い人が沢山いるわよって
母が脅かすから
一人で世界を見ることも忘れてしまった ....
眠り姫は現実を見たくなくて
森の外れに住む魔女から小瓶を貰い、飲み干しました
紫色にキラキラした小瓶の中にほんの少しの眠り薬
決して何年も眠れる様な量ではなかったと
火あぶりにされた魔女は泣き ....
ねこねこすきだ
ねこがたまらなくすきだ
なんだろうあの高慢な
なんだろうあの愛らしい
ねこねこおいで
こっちへおいで
ぎゅってして
肉球をぎゅってして
ほわん
ほわん
自転車で坂を下りながら
明日のことを考える
自転車で坂を上りながら
夕焼けに染まる雲を見て
遠くの町に想いをはせる
あと何日と指折り数えながら
また大好きな人の胸に飛び込める日々を夢見て
 ....
残酷なことをしようと思えば幾らでもできる人間だと
誰かが言っていた
コンビニ弁当を死ぬほど食べていると
俺自身がゴミみたいな腐敗臭がしてくる
消さないといけないなと
近くの親に蹴 ....
ふわふわと空気に溶け込み一人部屋で
ホットケーキを二段重ね
蜂蜜たっぷり甘いのをほおばって
ぱくり
さらさらとこぼれる様な白いカーテンが
白い蝶々を連れてきた
タンポポの蜜はいかがでしょう ....
バナナミルクの甘い香り
ぎゅってして
ぎゅってされて
まぜて
とけてひとつになって
朝ごはんに
二人して乾杯しておひげを作ろう
答えは求めていない
そう、聞くだけの苦しみを与えているのよ
あなた、
発言は許してあげない
そうね、私の話を聞けばいいのよ
とりとめのないくだらない話
独りよがりでちっとも面白くない話
 ....
がんばる毎日に
少し苦しくなって
変わらない電車通勤の中で
物になってゆれている
表情も段々よそゆきのばかりが増えて
本当に笑うことがなんだったのか
忘れてしまったみたい

そんな時は ....
この歌を耳にするとトリップする
ドラッグをきめてもいないのに
白目で獣のように唸る俺を想像する
俺の手を、足を、モノみたいに折って
携帯の充電器のコードで首を寸前まで絞めて
ドアの向こうの現 ....
手のひらから咲き零れていく
白に近い桜の花が風に乗り舞う春の雪
遠くにいるあなたを想い
わざと桜を散らせて、はやくまたあえる日を願う
桜吹雪に隠れて見えないようね
幸か不幸か
咲き乱れるこ ....
本当に欲しかったものはたったひとつで
それを得ても失う日が来ることを知っていた

与えられた人形を身代わりに
仕事に旅立っていった背を見送り
暗いやけに広い静かな夜の果てに
何か光があると ....
眠りがほしい
わたがしの様な雲に包まれた夢を見て
やわらかな未来に抱かれて
精神世界の海に漕ぎ出す
どこまでも白い世界をすべるように進んで
ぼんやりと空想に身をゆだねる
苦しいときは楽しい ....
負けてはならない
人の声が消え、見知らぬ机で独りぼっちになっても
諦めてはならない
新しい言語かと思うくらいのパニックに襲われたとしても
ごめんなさいと学費を出してきた両親に懺悔を繰り返す前に ....
何かにすがりつきたいと思うことがある
怪しげな宗教にとり込まれても
文句もいえない危険な思想の持ち主です
意外と多いと思うのです
苦しみ多い世界に清らかな自分を夢見て
逆さまに欲でどろどろし ....
ミニスカで、風が運んだいたずらで、不意に訪れたピンクの風で
鼻から溢れて、とめどなくて、鼻血ブーで
慌てて、慌てすぎて、転んで、頭ぶつけて
駅で、ホームで、点字の上で、派手に右回転で、鞄の中身こ ....
だって胸がざわめくのだもの
雲を見るためだけに教室の窓を開けて
ずっと授業中も流れる雲を目で追って
時折それよりも遥か遠くを見ている目をして
目に雲が宿るの
日常から逃げ出したいと背中に生や ....
鳴いていると言ったのは誰だっただろう
ねこのもつメロディをクリスが奪いキャシーに捧げた
ルビー色に輝く歌声は宙に浮き、キャシーの胸におさまった
ハート型なんてありきたりの形なんかしていなくて
 ....
ごはん、にゃあ
ごはん、るるる、にゃあ
太陽の下、しっぽだらりとなっている、たぶん
春に浮かされずしっかり歩いて
向こうから迎えに来るあなたにまとわり付いて
ごろごろいいながら

るるる ....
暗い夜道の向こうからランタン売りがやってきたよ
道行く人には見えないらしい
こうもりマントをすっぽりかぶり
すべるように探しているのさ
まれに時間の隙間に落っこちた
わたしのようなものをね
 ....
寂しいのでしょう
暗い部屋の中であなたの帰りを待って
将来もこうなっていくのかと
部屋の隅にいて身を潜めていた影が広がり
つま先まで冷たく私を包むのです
布団に転がり残り香をかいで
甘酸っ ....
失いたくないものがたくさんある

幸せの証拠ねと体が軽く傾いて
あたたかな心もその一つ
怖がりねと少しだけ軽くなり
はかないと気づいて重くなり
探し続けている
体が空に傾きながら
これ ....
お金をもらうのが嫌だった。
それはある秘密を知ってから更に強いものになった。
おばあちゃんが私にくれるお金が、私には耐えられなくて、いつもつき返していた。
おかしなこと。
お金を受け取るたびに ....
強すぎる獣の血が変える
夜になると甘い皮膚の下に潜む獣が
強すぎる夜の匂いに魅かれうなり声をあげる
そんな貴女は違うとか
どうしたのとか
絡まるつたからもれる前に
叫び続ける、花弁を縛って ....
笑顔を見ると永遠がある気がしてしまう
この手をつないで人のぬくもりを感じて
永遠を期待してしまう
いつか深夜に見た映画の台詞が頭の中を侵食する

私は暗い海の底から来たの
いつか貴方は私か ....
木々が手放した年老いた葉と共に
寂しい気持ちを夜は夜風にのせて連れて来る
街頭が照らす暗い道を駆け足で逃げても
冬が手足に冷たい息を吹きかける
逃げ込んだ扉の向こう
君が温かな体温をくれる
かなしい言葉ばかり吐き続けた詩人
読者を苦しめると分かるのにやめられない
朝から晩まで
飽きることも知らずに口から飛び出す子供達
詩人は泣いているのか
最後は手も目も潰しても頭の中に言葉はよ ....
おばあちゃんがお金をもっているそうな
それはもう悪魔に心を奪われたものの言葉だ
いつも何かに怯えていて
何かを必死に守ろうとして
おばあさんらしくない必死な顔をして生きてきたおばあちゃんの
 ....
欲しいものないかって言われても
特に無いのさ、ベイビー
気まぐれに干し芋と呟いたのだって
まぁ、欲しいけど
それほど・・・・
いや、欲しいけど
そんなもの自分で買えるしさ
買えるもので欲 ....
まだ朝早い空を見る
しんと冷えた空気をうけて
手先から足先まで肌に朝を行き渡らせる
ペダルを蹴って
まだ朝早い空の
紫の雲に朱が広がり染まるのを
日々異なる角度から瞳の奥に閉じ込めていく
 ....
暗闇れもん(406)
タイトル カテゴリ Point 日付
裸足自由詩206/5/1 18:45
いばら[group]自由詩1*06/4/30 23:02
ねこねこ自由詩2*06/4/29 14:54
指折り数えて自由詩2*06/4/26 19:14
[group]自由詩1*06/4/25 18:38
自由詩1*06/4/24 18:42
バナナミルク自由詩2*06/4/21 18:42
聞くことだけを許してあげる自由詩2*06/4/18 23:41
空を見上げて自由詩1*06/4/16 22:23
M[group]自由詩1*06/4/4 2:23
狂い咲き自由詩2*06/4/1 18:19
人形たちの夜自由詩1*06/3/18 13:01
わたがし自由詩0*06/3/17 18:19
天狗自由詩1*06/3/17 1:57
羽化する日自由詩1*06/3/17 1:48
うすうす自由詩2*06/2/18 21:16
落下地点[group]自由詩3*06/2/18 20:59
クローバーハート自由詩006/2/18 20:46
ねこにんげん(6)自由詩0*06/2/13 8:17
ランタン売り自由詩2*06/1/25 11:13
林檎ジャム自由詩3*06/1/10 16:24
自由詩1+*06/1/8 0:50
吐露[group]未詩・独白0*06/1/8 0:35
花弁自由詩006/1/4 0:43
深夜に見た夢自由詩3*06/1/1 14:53
夜風自由詩3*05/11/21 0:32
毒詩自由詩2*05/11/7 0:23
お金[group]自由詩6*05/11/6 0:09
手の中自由詩2*05/11/5 23:18
空の朱自由詩5*05/11/3 16:07

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