幾度か見あげた空に
映ったものがなんであったのか
たぶんもう忘れてる
紙パックの恋だったものは、いつも回収されて
手元に残されたのは飢え渇きばかりだった
今日もどこかで再生産されているだろう ....
我が心食ろうてみれば塩味の目から零れてそっと檸檬を ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

目覚めのいい朝
太郎さんと花子さんの家に泊めてもらったぼくは、哀しみとともにすがすがしい朝を迎えたよ
昨日の夜は楽しかった
太郎さん、面白い人で、花子さん ....
紙コップ握ればひしゃげるその器己が心の浅ましさの果て

湯の水面暗闇の波広がりて妙なる調べあなたへの蒼

時越えて地の果てまでもどこまでもそんな誓いも時の彼方に

肌破り爪たて君を望みしは ....
風めくるページの中に君を見る押し花のよな僕の心は

暗闇に輝く電子その震え君の思いを伝える小箱

走りきる海の無い道走りきる人生の崖君を求めて

ただ雨を飲み干し満たすこの渇き恵みの雨の慈 ....
ぎゅるぎゅると
お腹が喚く
君に逢いたい
そんなん言うても困ったな
俺がお腹と話せるなんて
ぎゅるぎゅるぎゅると
催促される
お腹の上に君の手でもそっとのせれば
たちまちお腹は治まるの ....
責め口調なお前がな
じつはちょっと怖いねん
いやあ、俺はマゾとかちゃうで
俺もな、お前が好きやから
意に沿うようにと思うけど
そうやないねんな
お前がそうして欲しいんやって
あの日、気ぃ ....
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

鏡のない二人だけの世界という駅で
ぼくは太郎さんに出会った
そして、ぼくはまた、泊めてもらうことになったんだ

太郎さんについて、家までいく
そこは、 ....
きみの居ない俺なんか
減塩醤油だ
味気ないので取りすぎる
身体壊してさようなら
出し巻きはそのまま食べたほうがいい
でも俺はきみのほうがいい

卵白を棘が立つまであわ立てて
恋するメレ ....
こんな世界に眠れる夜なんかあらへん
目ぇ覚めんのか、覚めてへんのか、それとも冷めたんか
そんなこともわからへん
お前がおらんとあかんのや


山しかないようなとこやった
山の向こうに何あ ....
ドブの中からでも
星空は見上げられると誰かが言う
一人で見る星空はあまりにも遠く
それが屑星であるのかそうでないのかさえ
ドブに塗れて見えなくなった

ただ、あの輝きを
あなたと見つめら ....
鏡のない二人だけの世界
なんていう駅にぼくは降りた
いつも思うけど
哀しみ本線の駅名は不思議な名前が多いの
駅でおトイレにいってみたんだけど
鏡はなかったね
なんでだろ?

手の中では ....
己の甘い詩に
石をなげろ!
どうせ壊れやしないのだから
石を投げろ!
血なんて流れっこないけれど
いしをなげろ!
石に罪はない
石は投げられるためにあるんじゃない
投げるのは意思だ
 ....
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

つぎの停車駅は、鏡のない二人だけの世界なんていう
変な名前の駅なんだ
哀しみ本線って、かなり変わってるよ
でも、あんまり揺れないのはいいところ

「哀 ....
海のない町で
静かに月の海をみあげる
溺れることのないそこは
僕の心を沈めて

耳に木霊するあの声は
よせてはかえし
ゆらゆらと僕の心を

手繰り寄せる
つながる月
つながる夜
 ....
お互いが見えなくなったら
左胸を合わせて抱き合おう
お互いの背中から
悔いを打ち込んでつなげよう

言えなかった気持ちや言えなかった言葉
流れ出て交じり合う

声なんかいらない
胸打 ....
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

涙を宝石にするオジサンのお家に昨日は泊まったの
「皇子、そろそろ起きなさい、もうそろそろ琥珀色に染まる」
オジサンはそういった

ねえ、オジサン
ぼく ....
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

涙を宝石にする職人のオジサン家に泊めてもらって
涙のそうりょうはこの星だ
というオジサンの話を聞いている途中なの
哀しみ皇子だけど、涙の話なのは勘弁してね ....
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

涙を宝石にするっていうオジサンのところでお泊りなの
しごとが終わってオジサンは
「皇子、ここに座りなさい、飲み物を出してあげよう」
なんだか、琥珀色の飲み ....
みんな悲鳴のかたちをしてるから
みんな無視って
君はいう
だもんでコチョコチョ
脇腹をくすぐってみた

バコ!

えー、君の悲鳴は僕の悲鳴に変わりました
めでたくないけどメデタシメデ ....
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

哀しみ本線で旅をはじめたの
こんどの駅は
哀しみ宝石職人駅だって

職人みたいなオジサンがいた
ねえねえ、オジサンはなにをやっているの?
「やあ、哀 ....
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

ひとの哀しみを歌ったりするのがぼくのしごと
あたりまえだけど、ハンカチーフはいっぱいあるの

ある日、変な人に会った
「俺は哀しみを人間に植えているのだ ....
いっそ
世界の銃口から
俺の言葉が

ポム、と

発射されればいい
くだらなさ過ぎて
みんな戦いを辞めるだろう
ごんごろろ
ごんごろろん

助けてと聴こえる人がいて
愛していると聴こえる人がいる

ごんごんごろろ

転がり落ちることを
悪いことのように想起する人がいて
恋に落ちると聴くと
 ....

スコッチが傍らにあって
よく俺の話を聴いてくれたものだった
時には氷で返事して
盛り上がっちまうと
すべてを吐き出せる
そんな関係だった
ロックの多かった俺は
ことさらにお前を必要 ....
恋なんて
割っていない割り箸で唇を挟むようなもの
誰かが言った

男が
いやいや、さようならのローキック
女はいつもそれなんだぜ、と言えば
女はそれに
違うわよ
こんにちは、というカ ....
ブラのホックを留めるのはうまいぜ
外すのはもっと得意だがね
心の掛け違いばかりだがお前とは

フロントはいけない
俺にはけっして留められない
白い谷間を見かけたら
男ならば誰でもそうさ
 ....
ぼくはひとから無力だといわれたので
無力をぶきにしてみました
みんなが笑いました
無力をぶきにすると
ひとを笑わせられることをしりました
神さまありがとう
ぼくにともだちをくれて
あ、 ....
悲しみの中でしか人は
本当に出会わないのだとすれば
これほどの奇跡はない

眩しさの中で大事なものを見失い
愚かにも己の力と過信する時
太陽の下 
多くのものを焼き尽くしてすべて失う
 ....
世界が滅びて 
ただ一輪そこにある花を
太陽が照らして

空虚な僕は問いかける

すべてが消えて自分だけが残り愛もない世界で
どうして君は咲いているのかと

花は答えた 
あ ....
アマル・シャタカ(129)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
哀しみ皇子文書グループ07/7/28
投稿作品
サンクチュアリ自由詩207/8/28 2:46
嘆塩短歌7*07/8/9 14:06
哀しみ皇子(9)[group]未詩・独白2*07/7/28 0:38
妙なる短歌6*07/7/27 13:15
君を短歌6+*07/7/26 0:31
お腹ぎゅるぎゅる自由詩407/7/24 0:50
こいのふみ自由詩0*07/7/20 16:22
哀しみ皇子(8)[group]未詩・独白3*07/7/17 12:22
きみ自由詩107/7/16 2:12
あかん自由詩21*07/7/12 13:13
星神自由詩907/7/11 12:26
哀しみ皇子(7)[group]未詩・独白207/7/5 3:44
自由詩207/7/1 13:29
哀しみ皇子(6)[group]未詩・独白3*07/6/30 14:55
月海自由詩1107/6/30 13:25
自由詩4*07/6/29 1:04
哀しみ皇子(5)[group]未詩・独白5*07/6/27 14:10
哀しみ皇子(4)[group]未詩・独白4*07/6/25 3:22
哀しみ皇子(3)[group]未詩・独白7*07/6/23 17:39
悲鳴のかたち自由詩7*07/6/21 23:36
哀しみ皇子(2)[group]未詩・独白4*07/6/20 23:15
哀しみ皇子[group]未詩・独白7*07/6/20 4:26
無用の長物の有用自由詩6*07/6/20 2:07
転がって、そして転がって自由詩207/6/15 18:59
一人寝の子守唄自由詩15*07/6/15 17:13
さようならからローキック、こんにちはのカウンター自由詩207/6/13 14:57
よし、次は下着の歌だ自由詩7*07/6/12 14:57
ケレド自由詩3*07/6/11 21:15
美しい人自由詩607/6/11 13:14
滅び行くその時に自由詩9*07/6/10 16:04

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