星神
アマル・シャタカ

ドブの中からでも
星空は見上げられると誰かが言う
一人で見る星空はあまりにも遠く
それが屑星であるのかそうでないのかさえ
ドブに塗れて見えなくなった

ただ、あの輝きを
あなたと見つめられるということを知った今
たとえ飛ぶことができないとしても
淋しくはない
白い吐息からませて
指をからませて見あげるその輝きが

二人の身体
その哀しみで洗いあい
身体を寄せ合って
あの輝きに包まれよう

星そのものが消えてなくなっていても
二人を照らす
あの輝きだけを

星に手は届かなくても
その輝きは瞳の中に

食い込ませた爪
波間の鼓動
瞳の海に映る星空

そこがドブでも
もう
輝きを失うことはない


自由詩 星神 Copyright アマル・シャタカ 2007-07-11 12:26:34
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