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 生きる


乾いた空の木の枝は
去年と同じ姿をしている
彼らは信じて疑わない
この冬が
やがて春になることを

人はどうして姿かたちを変えるのだろうか
老いることは人も木も同じは ....
一枚の紙を
折りたたんでいく
半分に折れば
にぶんのいちの面積の
しかくが出来る
そこには
重なる相似形

出来上がりの形を
思い描きながら
そっと指で伸ばしていけば
ちいさなさ ....
興味を持つこと
感謝をすること
親も友人も
最愛の人も
そこにいるのは
あたりまえじゃないから

素直になること
謙虚になること
考え過ぎずに
卑屈にならずに
今の自分が
あた ....
待っててくれ

いつまで?

かならず行くから

それまでもたない

からだが?

こころも

からだもこころも?

そう

そっちに行ったらどうなるの?

からだ ....
 
あんたの「いつか」は

あたいの「いつか」ぐらい

「いつか」だよね



 
無精者ゆえに 
手の爪は時折切っても 
足の爪はしばらくほったらかしで 
気づくとひと月過ぎていた  

風呂あがりの軟い爪を 
ぱち、ぱち、と 
広げた新聞紙に、落とす。 
(これを ....
マリアは涙を流している
階級のなみだ
金属製の胸には革命の歯車が
コチコチと廻る

フリッツラングの見たニューヨークは
セピア色の未来

摩天楼には愚かな文明がのさばって
素朴な世界 ....
予想よりも早い、5984625465回目で
男はガラスをすり抜けることが出来た
彼は喜びにふるえ咆哮したが
すでに彼の妻も子も親も友も存在しなかった
彼自身の声も拳も涙も
すでに存在しは ....
  吉祥寺駅の
  ロータリーでしゃがんで
  靴ひもをむすぶ
  あちこちに捨てられた
  煙草はどれもしめっていて
  茶色い葉がとびだしてしまっている



  きみと ....
ぎらぎらともえているか

たいようはきょうものぼるだろう

だくてんをのぞいた

ほしたちをあっとうして

きらきらとぎらぎら

きょりがもんだいとなるのは

おまえさんのここ ....
横須賀線で
俺の前に座る
盲目の少年と
先輩のスキンヘッドとの
会話が耳に入ってきて

この間、停電になって
すごく怖かったんですよ
って言ったので
ちょっと俺、ギクッとしたのよ
 ....
  ――なんの欠如を
    怖れているのか


 踊りたいから踊るのだ
 何が悪いか阿呆ども
 元来人は踊るもの
 踊って歌って
 笑って泣いて
 怒れるものが人なのだ

 鳴 ....
眠りから目覚めてしばらくのあいだぼくは不安なことのない世界にいられた。

息子と公園で遊んでいちど家で仮眠をとった。

夕方のひかりがベランダから射している。布団のおもてがすこしひんやりしてい ....
夢の中で彼は私に質問をした

彼ははなした
一方的に
少し笑いながら
ゆったりとして
いいにおいがした

彼のセーターは白だった

私はなにをこたえたのだろう

きけたのだろう ....
愛してるっていう言葉は難しい 
あなたと繋いだ手は温かいのに 
どうしてこんなにためらってしまうんだろう 
愛して欲しいっていう言葉は難しい 
あなたに触れた手は温かいのに 
どうしてこんな ....
ひさかたぶりに日を浴びた
しわがれた藁半紙の香り
言葉が輪郭を失いそうだ
雨音が遠くに延びる

鏡を見ていると危うくなる
手のひらで骨格に触れてみる
わたしはこの形状で
外縁で保たれて ....
  長靴の似あう男になるよ
  そこらに散らばる水たまり
  しょぼいスキップで駆けぬけてくよ



  きみが
  うまく涙を落とせない日は
  かたほうの手をギュッと握るよ ....
赤い匂いに誘われて
女は男にキスをした
星が流れて屑になる
闇に光が差し込んだ

淡い想いを抱き締めて
大人になれない成年は
丸いボールを追い掛けて
遠い世界に消えていく

ビルの ....
終息に
ともなう安堵
かすかな
心残りを秘めて
三月が来る

中原中也賞を受賞した或る詩集を読む
悲しいことに心が揺れない
この詩集の良さは
三月が来ようとも
きっとわたしにはわか ....
二月生まれの四人の合同誕生会をした

九歳と三十二歳と三十六と九十七歳

九歳は私の娘
九十七歳は私がアメリカに来た当初とてもお世話になった人
三十二歳は九十七歳を通じて知り合った子
三 ....
星は僕たちに距離を教える

月はときどき涙の処理のしかたなんかをけっこう親切に教えてくれる

隣の親父は怒鳴ってばかりで僕も親父なのでちょっと哀しいが


遠く切ないもの

六本木ヒ ....
泣いて深く澄む眼差し ありがとうとか
そんな言葉に心ふるえて
でもやっぱり
だれかをうらんだりしている

いいひとだけではいられない
それってみんな おなじ?

あたたかいお茶いっぱい
それだけであなたが ....
むかしむかしある所に
哀れなおんながありました
たいへん貧しく生まれたので
おんなは
人に何かをもらうことしか
考えませんでした
自分は哀れな身の上なので
情けをかけてもらうという心得で ....
たったひとりじゃないけどさ
ひとりと感じる夜がある

おなじひとりの君と
一緒にいたい夜がある

なにかいいあうわけじゃなく
なにもいわないわけじゃなく
ただなんとなくそばにいたい
 ....
目をあげたらはっとした
大きな大きなお月さま

なにがいいたいのかな
まっすぐにひかってくる
静かなのに強く

私のうろたえる心が
少し泣きそうになりながら
そらせない瞳を前へ
前 ....
 
 
高い高いをされてる時が
一番高い時だった
何よりも誇らしい時だった
もう僕を持ち上げられない父が
故郷に帰る段取りを心配している
ぶつぶつとうわ言のように
出鱈目な記憶を繋ぎ合 ....
きみは阿片を吸ったことはある?
もちろんないよね当たり前だよね

ぼく?
答える必要はある?
答えて欲しい眼だね
香港でね一度だけ

でも阿片窟に辿り着くまでは
大変だったしお金も遣 ....
鳥はなぜ逃げない


足下に 跳ね回る

逃げないが 近寄らない

近寄らないのに 逃げもしない

小さな雀



鳥は なぜ逃げる


逃げるのに また舞 ....
雪に埋もれたまま青く影を落とし
家々は俯き黙祷する
気まぐれにも陽が歩み寄れば
眩い反射が盲目への道標

抱擁されるまま

冷え切った頬が温もり
辺りに耳が開かれるころ
頭の後方 梢 ....
石田とわさんの自由詩おすすめリスト(1345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
北の亡者/Again_2013如月- たま自由詩29*13-3-4
家族の音がする- そらの珊 ...自由詩16*13-3-4
あたりまえのように- カルメン ...自由詩313-3-4
こころたち- 吉岡ペペ ...自由詩913-3-3
いつか- 殿上 童自由詩17*13-3-3
休日の過ごし方_- 服部 剛自由詩4*13-3-3
メトロポリス- 梅昆布茶自由詩21*13-3-3
物語たち- はるな自由詩713-3-3
ロータリー- 草野春心自由詩8*13-3-3
ギラギラ- ドクダミ ...自由詩4*13-3-3
スキンヘッド- 花形新次自由詩113-3-2
自由舞踏派宣言- ただのみ ...自由詩23*13-3-2
看取り(4)- 吉岡ペペ ...自由詩813-3-2
夢の中で彼は私に質問をした- 朧月自由詩213-3-2
伝える- 文字綴り ...自由詩1*13-3-1
輪郭- 三田九郎自由詩813-3-1
つばさ- 草野春心自由詩813-3-1
恋が終われば- zooey自由詩213-3-1
三番目の月- そらの珊 ...自由詩15*13-3-1
シャッターチャンス- 夏美かを ...自由詩29*13-3-1
遠く美しいものに捧ぐ- 梅昆布茶自由詩22*13-2-28
泣いて深く澄む眼差し- 北大路京 ...自由詩413-2-27
君の背中- 朧月自由詩413-2-27
砂をんな- salco自由詩18*13-2-26
夜になかないで- 朧月自由詩413-2-26
- 朧月自由詩313-2-25
高い高い- たもつ自由詩1213-2-25
純潔な眠り- HAL自由詩5*13-2-25
ひとつまみ- 芦沢 恵自由詩20*13-2-25
永久の瞬- ただのみ ...自由詩27+*13-2-24

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