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あたたかい
舌が落ちる
膜の内側
このまま
撃ち落としたい
叶わないけれど
愛くるしければ
朽ちる様を見たい
この左手を引いて
ひとときの
おわりのはじまり
夜たちと
あなたのことを考えていて
朝がきても
あなたのことを考えていた

世界は朝で

わたしは光の這う床に座り
あなたのことを考えていた

あなたの髪の毛や
皮膚や音を

 ....
何のことはない

君自身が落し物なのだ



たとえば君が左のエレベーターに乗る時

右のエレベーターから降りてくる

すれ違ってばかりの斜に構えた運命が

今日も君を捜してい ....
会社の発送所に荷物がいっぱいでフォークリフトも空いてないし
積むのを諦めて明日にまわす

帰りにブックオフによって金魚屋古書店のコミックを買った
105円のコーナーだからきわめて安上がりなクリ ....
良い人は扱いやすさで軽んじられる
良い人は時に利用されて捨てられる
良い人はもてない分だけ深みが増す

男女交際において
良い人という呼称は決定的なダメージの象徴だが
良い人が好きだ

 ....
ひらがな、が落ちてくるように
迷いながら雪が降ってくる
日本にちりぢりになった
あ、い
どれだけのあいの組み合わせが
あるのだろう

やがて
あ、と、い、は
溶け合って境界線をなくす ....
愛と云う概念を言葉にしたものは
明治維新までは日本にはなかった

そのためツルゲーネフの小説
「アーシャ」に登場する女性が言った
「I love you」を「死んでもいいわ」と
三日三晩悩 ....
今日も待ち針を刺す
心の縁に
ずれないように
歪まないように
一針一針
ゆっくりと
ただまっすぐに縫いたいだけ
私の心の裏側に
注意深く
ちくりちくりと
針を刺す
明日は真っ直ぐ ....
 
凍えた体を温めてくれと願ったのは、あたいの罪
躊躇なく温めてくれたのは、あなたの罪

そんな罪を、微妙なあたいたちは愛とよんだ


 
封筒の右端に犬小屋を建てました。
赤いペンキで塗りました。
そこで手紙を書きました。
とても短い鉛筆で。

さいしょに友達の名前を書きました。
つぎに夜のあいさつをしました。
あたらしい ....
「吐きたかったら 吐いちゃった方がいいよ。
その方が気分が良くなるからね。
吐くと 体の中の悪いものが一緒に出るんだよ。
だから吐いた方がいいんだよ。

そう、上手に吐けたね!
偉い、偉い ....
砂をみるような静けさに
私の遺体をころがして

明日へゆけ
明日へゆけゆけと
祈ります

神でなく
鍵になるよな言葉だけ
書き記すことが
私の祈り
いい香りのするパンダに乗って
街を闊歩
驚くよね
もうおっさんなんだから
でも、ほら花屋の前に佇んでいる君だって
後ろに乗っったっていいんだよ

雨上がりの路上は、いくらふさふさの足と言 ....
だれにでも好きな位置がある
それは例えば常連のBarの席や
馴染みの喫茶店で座る席

Raceだったそうだ
先頭を走るのが好きなひとも
中段のなかで揉まれるひとも

最高尾から前をいく ....
きみが写真のなかで笑う
だけの日日になって
きょうも散歩道には
影法師が一つ
靴音も一人分

でも炊飯器は相変わらず一回に
四合を炊いているよ
楽をしたくって

バックグラウンドノ ....
僕はだれにもあいたくはなかった
きみいがいのだれにも

僕にはうたさえなかった
でもちんもくにもたえきれずに
ことばをさがしていた

絶望なんてぜいたくななやみだった
くうきょよりはま ....
ある温暖な朝の事

一本のひかる跡がありました

ナメクジの生きるに必然の

粘液の跡です

「気持ち悪」とか言わないでね

よくみれば綺麗におひさまのくれる光を反射していますよ
 ....
今が 日付を一歩跨いだのか
時が 向かい風のようなのか

昨夜から
     今朝へ
        光が溢れ

新雪積もって白紙に戻り
一文字人文字人間が
寒い眠いと起き出して
 ....
己が一番美しい時に
化粧を覚えた少女は
素の顔を誰にも見せぬまま
女となり
老女となり
やがて
横たわる冷たい屍となる

その顔に
再び恭しく施される
化の粧

唇に置かれた紅 ....
彼はどちらかといえば
常識的な犬であった

子犬の時代には無邪気さがそのまま
天衣無縫な彼らしさとして愛された

けれど訓練士によって人間の基準を
与えられた代わりに彼は常識的な成犬にな ....
カップがソラだとしたら
コーヒーが注がれて
夜が来る

苦い夜がニガテであれば
ひとすじのミルクが注がれる
銀の匙は使わない
やがて白い雲は 時間に溶けてゆく 

どこかに月が隠れて ....
友よ 教えてくれ
いったい何処へ行くのだろう

君とは長い付き合いだ
離れてはいても仲間たちと繋がり合っていた
私は決して孤独ではなかったが
すぐ側にいた君と親しくなるのに時間はかからなか ....
吐く息が部屋のなかでも白を語る
かじかんだ爪先に靴下を与えるでもなく

窓の外
早すぎた目覚めがかなしく
ひとりを悟る

{ルビ時間=とき}に負けて
遠のいてゆくあなたの微笑みは
ま ....
貧乏自慢 フレドリック・ブラウンの死にいたる火星人の扉という創元社の文庫本
推理小説だが
彼には火星人ゴーホームという超絶な作品もある

火星年代記というレイ・ブラッドベリの名作

火星の赤い砂はア ....
皆が助けてくれる。
皆が声を掛けてくれる。
皆が救ってくれる。
死んではいけない。

2時間も電話で話して
くれる人がいる。
心配してメールをくれる。
本をくれる。
本当に俺を救える ....
明日に何かが変わるそんな幼稚な占いをしてみたが

旅人、と言うにはあまりにも違和感を感じる
この翼
翔ぼうにも言葉が無い

昔、叱られた
送電線の一羽に孤独を感じてはいけないと
彼は孤 ....
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで、束ねられた数枚の紙でしかないそれを僕に差し出すと、君は下を向いてコップについた水滴を指で撫ぜた。
何気なく開いたページには、立てこも ....
もう分かっているだろうけど
ぼくには詩を詠む才はあると
これっぽっちも持っていない

ぼくの詩は詩ではない
詩と云うカタチを借りた
ひとつの質問だし
ひとつの疑問の提示だ

それに答 ....
人生はだまっていてもギャンブルだ
伏せて配られたカードは平等なんかではない
そこからスタート
幸せな人生がどんなものか本当はわからないまま
何かを捨てて
何かを拾って
ペアだとかハウス ....
石田とわさんの自由詩おすすめリスト(1345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
残骸- 自由詩312-12-27
- はるな自由詩512-12-26
気休めという天使に足を踏まれた聖夜- ただのみ ...自由詩19*12-12-26
金魚屋古書店のクリスマス- 梅昆布茶自由詩26*12-12-25
良い人- 梅昆布茶自由詩19*12-12-21
ひらがな- そらの珊 ...自由詩28*12-12-20
言えない愛- HAL自由詩8*12-12-19
待ち針- Lucy自由詩21*12-12-17
愛とよんだ- 殿上 童自由詩22*12-12-16
ジョン、より。- かいぶつ自由詩3312-12-14
吐く- 夏美かを ...自由詩24*12-12-14
砂をみる夜- 朧月自由詩412-12-13
いい香りのするパンダ- まきしむ自由詩5*12-12-13
位置取り- HAL自由詩4*12-12-12
慟哭- もっぷ自由詩512-12-12
あいびき- 梅昆布茶自由詩1312-12-12
かたつむりのつむりくんとなめくじのなめちゃん- ドクダミ ...自由詩3*12-12-10
人間詩- ただのみ ...自由詩19*12-12-9
化の粧- 夏美かを ...自由詩22*12-12-8
自殺志願の犬- 梅昆布茶自由詩812-12-7
朔_或いは静かな底で- そらの珊 ...自由詩2712-12-6
存在と錯誤- ただのみ ...自由詩28*12-12-5
- もっぷ自由詩1712-12-5
辞めようね暗い話と- HAL自由詩5+*12-12-4
火星の銀色の月- 梅昆布茶自由詩2112-12-2
辛い時- ペポパン ...自由詩12+12-11-29
心の旅- ぎへいじ自由詩14*12-11-23
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで- 木屋 亞 ...自由詩10*12-11-23
下らない独白- HAL自由詩4*12-11-20
わたしがギャンブルをしない理由- ただのみ ...自由詩20*12-11-17

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