すべてのおすすめ
星のみえない夜にも
星は存在する
風にふれない丘にも
風は存在する
あなたが消えたあとにも
あなたは存在しつづける

両のてのひらを
まるくして合わせる
透明な卵だよ、ほら
空き地を渡ってきた風が
草の匂いを閃かせながら
耳もとで
ささやく
「ただいま・・・」

あっ
帰ってきたの?
君と出会ったのが
いつだったか
どこだったのか
思い出す前に
懐 ....
出ていかなければならない
と知っている
部屋は
あなたとあなたでないものでできている
このまま朝は終わらずに
言葉もひとつも終わらずに
開かれなかった小説
届けられなかった手紙
呼ばれ ....
なにはともあれドーナッツ、
食べると穴のなくなるところ、
恋をするみたいに
かなしかったよ
きょうもこんなに曇った空で
なにはともあれ
ドーナッツ
そしてそれが来て、
わたしたちの手は離れる

(あかるいもの
 くらいもの
 つめたいもの
 あついもの
 動いているもの、
 動いていないもの)

あなたの耳たぶに
甘い水 ....
いちまい

羽織って おゆきなさい

おつきさまも

羽織っているよ

いち せんちめんたるを






********************
 ....
お昼休みの中庭に
理科部の男子が
窓から放したハムスター

クローバーをむしゃむしゃ食べた

タンポポも食べるよって
誰かがいった
ストローみたいな茎のはじから
食べていって

 ....
いつか星のきれいな夜にきみと東のそらをながめていた
銀河のはしっこから星がもれおちてきて山の斜面に
まるでとつぜん咲いた花のように青く白くちりこぼれた

星のかけらを幾片かぼくらはポケットに ....
あの日脱ぎ捨てた古い自分が
心の隅でそのままになっている
糸の切れた人形のように
死よりも冷たい生者の顔で


ポンペイのように時の塵に埋れ
欲望の形に空洞化した遺骸あるいは
まだ温も ....
王女の名を持って生まれ
運命のいたずら
雑草の間に
根を下ろすことを余儀なくされても
小公女のように気高く
品位を忘れぬ立ち居振る舞い
汚れない肌
たとえ
嵐になぎ倒され
獣に踏みに ....
わずかに赤を含んだ
初秋のねこじゃらしが
風にそよぐ
そよがれて
よみがえってくる
植物ではなくて
あいつらのしっぽだった記憶が

猫が
ねこじゃらしの横を
素通りできないわけは
 ....
  午後六時十五分頃の
  日に焼けた街のことをきみは歌いたかった
  八月……
  その燻すんだ終わりにむけて
  けれどもきみの細い首で
  ネックレスが曲がっている
  飴色 ....
 
雨にとけてしまいそうなウチ

それでも傘に入れてくれるん?

いっしょに流されてくれるん?





 
闇に揺らめく蝋燭の火をじっとみつめて  
僕は問う  
――どうすれば夢は叶う?  

ふいに背後を行き過ぎる謎の影は  
声無き声で囁いた  
――その階段を一つずつ上るのみさ  

 ....
まったくかまわないよ
世界が
思ったのと違ってても

新聞をめくると
新聞のにおいがする
あなたをめくると
あなたのあじがわかる

あなたがもし
いなかったら
かまうけど
にぎりしめていたこぶし
ノックすることも許さず
かたくなに
閉じられていた小部屋から

誰にもうちあけたことのないまま
幾重にも折りたたまれていた
願いが
決意のように
ひらく

 ....
最前列に磔刑宛ら固定され
急な坂をゆっくりと上って行く
頂上に何が待ち受けているかは分っている
(何故こんな日に雨が降るのか) から
(何故雨の日にこんなことをするのか)
思いを行き来する疑 ....
「お父さんは、いつもむっつりしてたけど
 家族は結構大切にしたんだよ。
 日曜日の度に色々なところへ
 連れて行ってくれたんだから。」
 
週六日精一杯働いて
やっと巡ってきた休日なのに
 ....
夜に虫が鳴き出して 少し肌寒い風が吹き始める
街のみんなはわざとらしく思い出したかのように
「寂しい」と呟く
僕は月の窓から覗く君の視線を気にしながら
新しい洗剤を買いに行く
白く清潔な泡が ....
 
雨は平等に降りしきる

あなたにも、わたしにも、

だけど、わたしには傘がない



 
慕情とか
郷愁とか
そんな古めかしい語句を
あてはめてみたくなる
吊り革につかまってみていた
車窓の風景

たくさんの人々の日常が
幾重にも重なり すれ違っているはずの
それでいて私 ....
お義母さんから昨日メールがあった
ここ2・3日夏が惜しんで最期の力を振り絞っているから体調大丈夫とのこと

 若くして最愛の伴侶を亡くしながら 女手一つであの人を
 逞しくそして優しく育て上げ ....
   かなしさは夜のなかにある。



   体育の時間、ぼくはだれともペアをつくれ
  ずに、みんなが踊るフォークダンスを眺めて
  いた。それは濁った河を渡る水牛を眺めるの
 ....
深海魚が太陽を見る日
光のパレットナイフが
海鳴りの弦を切断する
青い狂喜で上塗りされ
それが比喩かも忘れて

人がひとり墜ちて行く
閉ざされた貝のように
白く饒舌な泡に抱かれ
記憶 ....
校庭跡に残った桜の木
ビルに挟まれてわかりにくいが
駅の改札口を出てほどなくのところに
ふと足が向いてしまう
今はないという
桜田小学校
晴れの日の緑はすがすがしく
ベンチで
ブランコ ....
君のために生きるから君のためには死ねない  
 
アパートに似た生き物が
背中を掻いている
古い窓を開ければ子供の声が聞こえ
秋の風も入るようになった

父が死に
母が死に
君は僕と同じ籍にいたくないと言った
もう昔みたい ....
詩について論じたり
批評したりできる人たちが読むならば
詩とは呼んでもらえないような代物を
三年間で百八十くらい書き投稿してきた
それ以前にも書いてはいたが
誰にも読んでもらう機会がなかった ....
 
自転車の花が咲いたよ
靴ひもの言葉で
僕は君に告げた
今日も生活の中で
信号は赤から青へと変わる
軟らかなコンクリートの
優しさに包まれながら
もう少し眠っていたいけれど
僕の身 ....
  秋のはじまりの朝は
  意地悪なひとのようにつめたい
  鈴むしがどこかで鳴いてます



  ぼくはきょうも
  きみのことがすきで
  気持ちはかたちをくるくる変えます ....
石田とわさんの自由詩おすすめリスト(1345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたしが消えたあとにも- そらの珊 ...自由詩22*13-9-27
野を渡る風- Lucy自由詩13*13-9-26
水をかためる- はるな自由詩1013-9-26
ドーナツその3- はるな自由詩313-9-26
何もかものかわりに- はるな自由詩313-9-25
Tシャツでは_すこし寒い- るるりら自由詩12*13-9-25
ダンデライオン- Lucy自由詩19*13-9-25
星をひろう- 梅昆布茶自由詩17*13-9-24
確執- ただのみ ...自由詩25*13-9-24
孤島の白い髪飾り- Lucy自由詩20+*13-9-23
ねこをじゃらす- そらの珊 ...自由詩19*13-9-23
ネックレス- 草野春心自由詩913-9-23
それでも- 殿上 童自由詩18*13-9-23
夢の階段__- 服部 剛自由詩1013-9-22
かまう- はるな自由詩1213-9-21
風の花- Lucy自由詩15*13-9-21
家族旅行- ただのみ ...自由詩26*13-9-20
無口で運転の上手い人- 夏美かを ...自由詩30*13-9-17
洗剤- ボトルシ ...自由詩313-9-17
- 殿上 童自由詩33*13-9-16
夕暮れ- Lucy自由詩14*13-9-14
お義母さん- 朝焼彩茜 ...自由詩15*13-9-14
かなしさは夜のなかに- 草野春心自由詩20*13-9-13
海に描いた反ジガゾー- ただのみ ...自由詩21*13-9-12
大人のための桜田公園- 乾 加津 ...自由詩12*13-9-12
君のために生きるから君のためには死ねない- 北大路京 ...自由詩1813-9-10
電話- たもつ自由詩2313-9-9
空白地帯- ただのみ ...自由詩20*13-9-8
生活- たもつ自由詩913-9-8
まる・さんかく・しかく- 草野春心自由詩413-9-7

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